TOP
ページトップへ
part3
~漁港アイナメ編~
逆風を切り裂くロングスピニング!
月刊釣り東北&新潟

2019年春にリリースされたDAIWA HRF AGSシリーズ。最新テクノロジーを詰め込んだ、対根魚のために作られたアイテムをシチュエーション別に3回に渡ってご紹介するこの企画!最終回となるPart3では、ロングスピニングロッド・ダイワ「HRF AGS96M/MH」とフリーリグでのロングキャストによる漁港のアイナメ攻略法を戸澤直彦テスターが実釣解説!

写真・文/釣り東北&新潟編集部

ロングスピニングの今

遠投した先でも明確なバイトが伝わり、渾身のフッキングをくれた

昔のロックフィッシュシーンといえば、ベイトタックルのパワーファイトが主流。しかし、オカッパリからロングキャストで沖の竿抜けを狙いやすいということから、スピニングタックルを用いた繊細な釣りが誕生。今や各メーカーからロックフィッシュ用としてのスピニングタックルが普及し、漁港や防波堤といったオープンエリアでのユーザー使用率もかなり割合が多いものとなっている。

戸澤さんいわく、こうなっては昔ほどロングスピニングのアドバンテージは少なくなってしまったが、「HRF AGS」を手にしたことにより、遠投した先でもハッキリとボトム状況などが分かるその卓越した感度の恩恵で、またアドバンテージを得ることになったという。

ロングスピニングロッドはこれ!

戸澤さんがロングスピニングで愛用するロッドは「HRF AGS96M/MH」(右)。しなやかなティップと、トルクのあるバットを併せ持つ一本で、遠投できるうえ、沖でかけた大型も余裕を持って引き寄せることができる。一方、近場で根の荒い場所では、パワー重視でベイトタックルを選択することも。その際のロッドは「HRF AGS89MHB」(左)を愛用。

遠投に重きを置いた戸澤さんのメインロッドは「HRF AGS96M/MH」。しなやかなM(ミディアム)パワーをもったティップセクションと、リフト力に長けるMH(ミディアムヘビー)クラスのバットを併せ持ち、沖に潜むビッグなターゲットもある程度のパワーファイトで寄せることができる。遠くのボトム状況が分かるのはダイワ独自の「AGS(エアガイドシステム)」による高感度の恩恵が大きい。「AGS」搭載で、よりクリアーな水中情報が手に入り、勝負どころも分かりやすくなる。

漁港ではロングスピニング&フリーリグが有効

スロープ周りなど、とにかくアイナメが着きそうなストラクチャーをチェックしていく

漁港は、魚にとっては水況の安定したワンドであり、食住の条件が揃った居心地の良い場所である。ただし、漁港ならどこでも良いというわけではない。海草、岩場、石積みなどのストラクチャーがあり、潮も通りベイトが豊富など、好条件が複合するほどそれだけ有望となる。

フリーリグ&ロングスピニングで広く探る!

戸澤さんのフリーリグ。涙型のタングステンシンカーとオフセットフックというセッティング。小型のビーズを介することで結節部を保護

アイナメの着き場となるストラクチャーや地形変化などを的確に、効率的に探り当てるには、前述した飛距離重視のフリーリグ&ロングスピニングが非常に有効となる。その際、フリーリグは飛距離、ナチュラルさ、根掛かりのしにくさを考慮し、涙型のシンカーを選択。アイ付きタイプでタングステン素材の「バザーズワームシンカーTGペアーリング」3/16~1.5ozに、アイ結び目が噛むのを防ぐための小ビーズを介し、フックは「HRF オフセットフックSS ごん太」1/0~1番か「バサーズワームフックSSワイドオフセット」2番を使用している。

ワームはキャスト時の空気抵抗を少なくするため小さめを選ぶ。戸澤さんの場合、ワームは主にカーリー系の「カサゴ倶楽部ガブリカーリー」1.7in、クロダイ用のクロー系「シルバーウルフシャコツイン」1.9inなどを使用する。

【ロングスピニングと好相性のワーム】

「スキニーカーリー」2.5/3in。コンパクトシルエットのバス用カーリー系ワーム。パイロット的ワームでもある

「カサゴ倶楽部ガブリカーリー」1.7in。小型ボディーで空気抵抗が少ないカーリー系。ロングスピニングとの相性抜群!

「シルバーウルフシャコツイン」1.9in。チヌ用のクロー系。甲殻類パターンにはうってつけ!

「スティーズホグ」2.2in。バス用のホッグ系。遠投した先でもちょっとボリュームがほしい時などに出番がくる

【バルキーなワームはベイトタックルで!】

「HRF KJカーリー」。無数のリブとレスポンスの良い三日月型カーリーテールで根魚にアピールする

「HRF KJホッグ」。自身監修のホッグ系。ボディーの無数のリブは強い水押しでアピール!

アクションは「ズル引き」や「スイミング」

ついにプリスポーンのビッグママが姿を現した!

リフト&フォールをメインとしているが、底からの浮上幅は30~40cm、横移動は50~60cm程度と普通よりもショートピッチを心掛ける。ストラクチャーやカケアガリなどの変化を見逃しにくいのが理由だ。

また、ミッド・アフタースポーンで低活性な個体にはロッドを横や下にして引く「ズル引き」が有効となる。プリスポーンやアフターから回復した高活性な個体やベイトフィッシュを意識している個体には「スイミング」も有効だ。

戸澤直彦Tozawa Naohiko
宮城県仙台市。DAIWA HRF フィールドモニター。FishingClub SERACH代表
HRF動画もチェック!