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未来を拓く源流新時代の幕開け ~全国源流の郷協議会~
全国各地の河川の最上流に位置する自治体が結集し、平成17年11月に「全国源流の郷協議会」が発足しました。 日本の源流域は、国土保全や環境保全の最前線に位置しており、河川の流域だけでなく、我が国にとっても非常に重要な地域となっています。会員一同その責任を自覚し、源流域の環境などを保全に務めておりますが、源流の恵を共有する流域の皆さんと一緒に活動していくことが必要です。 当協議会では、源流地域の重要性を多くの方々に理解していただき、源流域が存続していけるよう源流基本法の制定などを提案し、その実現に取り組んでおります。
船から見る東京の川と海「TOKYO Sea School」を体験
都心を流れる目黒川を船から見たら
 森に育まれ、湧き出した水は川となり、長い旅の果てに海へと注ぐ。海の水は雲をつくり、森に雨を降らせる。こうして水は永遠にも見える旅を続けている。源流から送り出された水は、下流や河口、海ではどんな姿で、どんな景色を見せるのか。  これまで見てきた源流とはまた違う水の旅を見てみようと、源流探検部は「TOKYO Sea School」に参加した。  「TOKYO Sea School」は、東京海洋大学の佐々木剛教授と東京湾でクルーズや水中撮影などを手掛ける株式会社ZEALが共同研究として、2020年から取り組む海洋教育プログラムだ。首都・東京を流れる川と東京湾を船で巡り、水圏環境に関するリテラシーを高めてもらおうというもの。今回、新プログラムの内容を検討するための乗船体験の場に源流探検部が参加したのだ。  梅雨入り前のよく晴れた日曜日。東京都品川区にある天王洲運河の桟橋へ向かった。体験乗船会の参加者は約30名。子どもも大人も、法令に基づいてライフジャケットを着用して、屋根のない船へと乗り込んだ。なぜ屋根がないのかは、出港して間も無くわかることになる。  運河の水門が開くと、目の前が大きく開けた。運河の周りにも高いビルはあるが、屋根がない船から見る東京の空は、いつもより広く感じる。その分、いつもは橋の上から見下ろしていた川面がすぐそばにある。  船は面舵を取り、右手の目黒川を遡り始めると、橋が次々と現れる。水面から橋までの高さを考えると、屋根のない船が使われるのも納得だ。船は歩くよりも速く、車よりもゆったりしたペースで進み、心地よい風が頬を撫でていく。川岸の公園や橋の上から親子連れが手を振る姿が見え、そのたびに船上から子どもも大人も手を振り返す。陸上では見知らぬ人と手を振り合うことなんてないのに、船に乗ると自然にできてしまうから不思議だ。
手前の運河船で目黒川と運河、東京湾をめぐる。後方のクルーズ船の中では採取した水を顕微鏡で観察するなど座学が行われた。
都会の川の水質を調べる船上実験
 荏原神社を過ぎたあたりで、それまで真っ直ぐだった川の流れがくねくねと曲がり始めた。 「この辺りは以前の目黒川の流れがそのまま残っているのです」  そう教えてくれたのは、今回の乗船体験会でガイドを担当するZEALの片山亮さんだ。二級海技士(航海)の資格を持つ片山さんが、岸壁を指して言った。 「この辺りは真水と海水が混じり合う汽水域で、潮の干満によって水面の高さが約2m変わります。岸壁の植物が同じ位置になっているのは、人間が切り揃えたからではなくて、潮の満ち引きがあるためなのです」  言われてみれば、ツタのように川の護岸に張り付いている植物も、川沿いの桜の枝も、面白いように同じ高さに揃っている。船から見るとよりわかりやすい。  さらに進んでいくと、ところどころ、黒っぽい塊が水面に浮かんでいる。「スカムです。底に溜まった汚泥が発酵してガスが発生し、水面に浮かび上がってきたものです」  かすかに硫黄泉のような香りもするが、目黒川全域が汚いわけではない。都会を流れる目黒川には天然の湧水も含まれるが、落合水再生センターで下水を高度処理した再生水が多く流れている(参考資料1)。しかし、大雨が降ると処理しきれなくなるため、雨水はそのまま目黒川へ放流される。雨水には有機汚濁物質が含まれるため、放流されると川の水質に影響を与えるという。
潮の満ち引きによって不思議と長さが揃っている植物。
水面にはところどころに黒いスカムが漂っていた。
    船がさらに進むと、頭上にシルバーとグリーンの電車が見えた。東急池上線の五反田駅だ。いつもより高い位置を走る電車を仰ぎ見て少し進んでから、船は速度を緩めた。片山さんが船首から虫取り網のようなネットを伸ばして水を掬い、COD試薬を取り出した。 COD(化学的酸素要求量)は有機物による汚濁を測るもので、環境基準の指標にもなっている(参考資料2)。試薬と反応した色ごとに数値が示されており、その数値が大きいほど汚濁が大きいとされる。目黒川のこの地点の水は3と5の間。有機汚濁は少ないようだ。
ガイド役の片山さんが専用ネットで採水。 採水した水は、試薬を使ってその場で水質汚濁をチェック。
    船はUターンし、河口付近へと向かう。途中、護岸から水が噴き出している場所があった。これは、地下からの湧水を放出している場所だという。この水を試薬でチェックするとCODは13だった。処理されていない地下水のため、さまざまな有機物が含まれているようだ。さらに、御成橋から放出されていた再生水も試薬でチェックすると、こちらは3以下という結果に。再生水の処理がしっかり行われていることが数値から実感できた。
護岸から水が噴き出している様子。船に乗って川を見ると、改めて知ることが多い。
生き物と船、飛行機が共存する東京の海
 船は目黒川の河口から幅の広い京浜運河に入った。小型船とすれ違うと波が起こり、船がわずかに揺れた。運河の右側を東京モノレールが併走し、左側には木々に覆われた公園が広がる。岸壁をコンクリートで覆うのではなく、石を並べた形になっている。 「カニ護岸とも呼ばれています。石と石の隙間にカニなどさまざまな生き物が住み着いて、それを食べにサギ類がやってくるんです。あ、あそこにアオサギがいますね」傾斜の緩やかなカニ護岸は、波消しの役割も果たしているのだという。 船は右に舵を取り、大田区の大森ふるさとの浜辺公園の沖合で止まった。  片山さんは海の表層と海底から採水した。それらをCODの試薬でチェックすると、表層の水は13〜20、海底の水は5の色になった。ここでは表層より海底の方が水質汚濁は小さいようだ。塩分濃度は、海底は1.6%、表層は1.0%となった。一口に海と言っても、潮の流れや日光のあたり具合、水温によって状況が異なるのだろう。同じ場所でも深さによって塩分濃度も水質も異なることが、数値によって実感できるのが面白い。  再び動き出した船は東京湾へ出た。到着したのは、羽田空港のB滑走路だ。 「南風の時はB滑走路に着陸する飛行機が見られるんです。ほら、飛行機が来ましたよ」 轟音とともに一瞬で通り過ぎる飛行機を水面から見上げるレアな体験に、船上のテンションも上がり、自然と拍手が起きる。飛行機が次々と頭上を通り過ぎる中、後で観察するための海水をここでも採水した。
沖合で採水した水をCOD試薬でチェック。表層と海底では海水の汚れが違う。
東京湾で見られるカニ護岸。石の隙間に小さな生き物が棲み、生物多様性が育まれる。
空港に着陸する飛行機を間近で見られるのも、船上プログラムならではの楽しみだ。(写真=吉田渓)
顕微鏡から見た東京の川と海の姿
 船は巨大な船舶が荷揚げを行っているお台場を経由して天王洲運河へ。目黒川の河口でも採水し、桟橋に帰着した。  運河船から客船に乗り換えてランチ休憩。その後、採取してきた水を顕微鏡で観察することになった。顕微鏡のレンズが捉えた小さな緑色の物体が、正面のモニターに映し出される。目黒川の河口で採水した水に含まれていたマイクロプラスチックだ。 「東京の川や海の表面には、この緑色のマイクロプラスチックです。靴の泥を落とすマットなどにも使われている人工芝です」  人に踏まれ、風に飛ばされ、川へ入り込んだのだろうか。顕微鏡で見るマイクロスコープは周りが剥がれて藻がついている。東京湾では清掃船が毎日のように出港し、海面のゴミを回収しているが、それでも防ぎきれないものなのだろう。中学1年生の女の子は「マイクロプラスチックのことは学校で習ったけど、実際に見るのは初めて」と目を輝かせた。 次に顕微鏡で観察したのは、羽田沖で採取した水だ。映し出されたモニターには小さな生き物がぴょんぴょん動き回っている。乗船体験会に参加した子どもたちが興味津々で顕微鏡とモニターに近づく。東京海洋大学の学生ボランティアの2人が「ここにシャコとクラゲがいますね」と解説。男の子が持参の図鑑を見ながら「カニもいる!」と嬉しそうに指差し、周りから拍手が起こった。
採水した水を顕微鏡で観察。マイクロプラスチックや小さな生き物の姿を見ることができた。
 いつもとは違う視点で東京の川と海の姿に触れた海洋教育プログラム「TOKYO Sea School」。今回は新プログラム開発への体験会ということだったが、実際に船に乗って川や海を見るのは楽しく、身に付く学びの深さも違う。プログラムを実施したZEALも大きな手応えを感じているようだった。  参加された親子からは「コロナ禍で体験の機会が失われていた子どもにとって貴重な体験だった」「なぜ海が汚れてしまうのか、学ぶことができた」「鳥や生き物がたくさんいることがわかった」などの声が聞かれた。  これまで、源流を守る人々を取材してきた源流探検部にとっても、海と、そこに注ぐ川の現状を知ることで改めて源流域に思いを馳せることができた。山、川、海はつながっている。そのことを実感した東京湾クルーズだった。 写真=OrangH 文=吉田渓
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