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未来を拓く源流新時代の幕開け ~全国源流の郷協議会~
全国各地の河川の最上流に位置する自治体が結集し、平成17年11月に「全国源流の郷協議会」が発足しました。 日本の源流域は、国土保全や環境保全の最前線に位置しており、河川の流域だけでなく、我が国にとっても非常に重要な地域となっています。会員一同その責任を自覚し、源流域の環境などを保全に務めておりますが、源流の恵を共有する流域の皆さんと一緒に活動していくことが必要です。 当協議会では、源流地域の重要性を多くの方々に理解していただき、源流域が存続していけるよう源流基本法の制定などを提案し、その実現に取り組んでおります。
「広葉樹のまちづくり」を始めた飛騨の試み(神通川水系)
街が消える!? 危機感から未来を模索
 岐阜県最北端に位置する飛騨市。市の東部・神岡町に源流を持つ跡津川は、国道41号に沿って流れる高原川に注ぐ。その高原川は、飛騨市の西部を流れる宮川と、富山県との県境で合流する。合流地点から神通川と名前を変えたその川は、北へ向かって流れ、富山湾へと注ぐ。  市章が水紋をモチーフにしていることからも分かるように、飛騨市は源流の街であり、水の街だ。この水の豊かさを支えているのが、市の面積の93.5%(※1)を占める森林である。  源流探検部がこれまで訪ねた中にも、森林率90%超の町村はあった。しかし、飛騨市が個性的なのは、飛騨の森林の68%が広葉樹であること。  なぜこれほど広葉樹の割合が高いのか。戦後、国の主導で行われた針葉樹の植林(拡大造林)が、飛騨地域に広がる前に下火になったから・・・など諸説あるが、今となっては分からない。  ミズナラやブナ、ミズメ、ホオ、サクラ、クリ。多種多様な広葉樹の天然林が残る飛騨市が今、取り組んでいるのが、「広葉樹のまちづくり」だという。  この「広葉樹のまちづくり」とは、どんなものなのか。飛騨市役所農林部林業振興課の竹田慎二さんはこう話す。「これは、これまで活用されていなかった広葉樹に、より付加価値のある使い方を見つけ、新たな経済の流れをつくろうというものです」  しかし、この取り組みは林業振興として始めたものではないという。「2014年(平成26年)、民間の研究機関・日本創生会議が発表したレポート(※2)です。その中で、2040年に日本の約半数にあたる896市町村が消滅可能性都市になるとされ、その消滅可能性都市に飛騨市も入っていたのです。ずっと暮らしていけるようにするには、いかに持続可能な仕組みをつくるか、そんな視点でまちづくりに取り組むようになったのです」と、その契機を言葉にした。  なぜ広葉樹のまちづくりなのだろうか・・・。日本の生活様式が理由にあったようだ。  そんな疑問に対して、「もともと飛騨地域では広葉樹を薪炭として利用していましたが、戦後のエネルギー変革により薪炭が使われなくなり、広葉樹はそのまま放置されてきました。広葉樹は70年生でも直径が26cmほど、いわゆる小径木で、歩留まりもよくありません。また、林業関係の補助金はほぼ針葉樹(人工林)が対象となっており、広葉樹はなかなか対象になりません。こうした事情から、皆伐以外では黒字化が難しいとされています。飛騨の広葉樹は、一部が家具などに使われていたものの、ほとんどがチップとなっていました。しかし、市内にはチップを必要とする企業などがないため、そのほとんどが家具などで使われる材と比較すると低価格で市外に出て行くのが現状です。そこで、広葉樹を地域の資源として位置づけ、チップ以外の使い道を見つけ経済循環を起こすことにしたのです」
飛騨市の森林の68%は広葉樹だ。新たな使い道を見つけて経済循環を起こすことを目指している。
飛騨市内の林業者、製材所、木工作家など木にまつわる人が連携したコンソーシアムでは、広葉樹の価値を上げる造材の研修や製材の見学会なども行っている。
飛騨に居る広葉樹のプロの力が結実した新たな可能性
 広葉樹のまちづくりを始めると、飛騨市ならではの強みが見つかったという。  それは林業者から製材所、木工加工の技術を持つ匠まで、広葉樹に対するプロが市内に揃っており、中でも広葉樹専門の製材所は全国的にも珍しい存在であった。「スギやヒノキが中心の針葉樹は材がまっすぐですが、広葉樹は樹種が豊富で硬さや太さもそれぞれ違います。そのため木に応じた製材を要し、まさに職人技の世界なのです」と、この固有な技量を一手と考えた。  しかし、市内に居る広葉樹のプロがたくさんいるにも関わらず、お互いの情報共有はほとんどなされていなかった。情報不足もあって、市内の木工作家でも飛騨産材を使おうとする人は少なかったという。それだけではなく、市場を通ると他地域で伐採された木材と判別されることなく一緒に扱われるため、産地を明確にしたPR活動が難しいという課題もあった。  そこで、森から木を伐り出す人、製材する人、木工の作り手といった木に関わる市内の人がつながる「コンソーシアム(共同事業体)をつくることにしました。企業や団体、個人、行政などが同じ目的のために集まった任意団体です。以前は、その木がどの山で、いつ、誰によって伐られたものか判りませんでしたが、こうした仕組みを作ることで、トレーサビリティを管理できるようになったのです」  しかし、同じ種類を一度に植林したものと違って、広葉樹の天然林は同じ樹種や太さのものを一度に供給するのが難しい。  それでも、飛騨の広葉樹を使いたいと思ってもらうにはどうすればいいか。  そこでコンソーシアムでは、お隣の高山市の事業者も含む地域プロジェクトを立ち上げ、広葉樹を製品化するための新たな技術開発に乗り出した。  「伐採した木は天然乾燥した後、機械で仕上げ乾燥を行います。伐採した広葉樹が木材として使えるまで、およそ1年かかるのです」  例えば、家を建てる方が『フローリングに飛騨の広葉樹を使いたい・・・』と思っても、1年前に伐った材を使うのか、1年待ってもらう・・・、そんな2択となるワケだが、「私たちが開発した乾燥技術を使えば、飛騨の小径木(直径26cm程度)なら3ヶ月まで短縮できることが実証されました。そのため、施主さんが飛騨の山を訪れ、気に入った木を使うことも可能です。山の木を選んで使えるということは、飛騨の山の木が『在庫』であり、山そのものが『ショールーム』になるということなのです」と、その仕組みを説明してくれた。
同じ樹種でも木によって色合いも異なる。そこで、さまざまな樹種やさまざまな色の材をあえて使って色味の違いを生かした美しい家具なども誕生させている。
地域全体の収支で考えれば持続可能に
 飛騨市の取り組みのポイントは、広葉樹の小径材を地域資源として捉え、市を中心にまちづくりとして行っていることだろう。しかし、単に民間が取り組んだ事業の場合、収益化できなければ継続は難しくなる・・・。だからこそ、まちづくりとして取り組むことに意義があるワケだ。  林業振興課の竹田さんは、このインタビューの最後に・・・「林業だけで考えると赤字でも、未活用だった森林・木材資源をエネルギーや教育、観光に活用するなど、地域全体の収支として均衡を図ることができれば、十分持続可能なまちづくりにつながると考えています。今後3年間で、広葉樹の乾燥期間を短くして付加価値を上げ、地域経済の活性化につなげたいと思います。将来的には、林業や材木だけでなく、広葉樹の森の捉え方が浸透して、いろいろな分野で価値を生むことができたらいいですね」と、まちづくりの明日の姿を語った。  広葉樹のまちづくり、そのウェブサイトも立ち上げた。  「飛騨の森を君とつむぐ」というサイト名からは、飛騨の森の豊かさや森と人との関わりが伝わってくる。定期的に行っているまちづくりセミナーも人気だ。  一方、「地元の木を使いたい」と、積極的に飛騨の広葉樹を使う作家も増えているという。  源流の街が取り組む、広葉樹のまちづくり。  それは、人と自然が調和しながら持続していくための壮大な取り組みだった。 文=吉田渓 写真提供=飛騨市役所農林部林業振興部
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