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成熟の『株理論』から飛び出した、新たなる“硬式胴調子” |
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「兆」の調子を一言で言えば、“釣り込める硬式胴調子”。胴調子と聞くと、「しなやかで、へらぶなの引きを味わう調子」というイメージが先行するが、「兆」が目指したそれは少々異なる。
“株(元)を強く、先を細くしなやかに・・・”
ご存知、初代「龍聖」で提唱され、現ダイワへら竿の根幹をなす『株理論』である。伝統の和竿に倣い学んだ『株理論』は、我々のカーボンロッド作りを根底から覆し、そしてある意味、完全に「原点」に立ち返らせてくれた。最先端のカーボン成形技術、設計的ノウハウの蓄積により『株理論』が成熟期に達しようとする中で、ダイワは現状に満足することなく、新たなる「感覚」を提唱する。
爆発的な釣果を生み出す現代のへらぶな釣り。しかし、“大型だけでなく小型のへらとのやり取り感も楽しみたい”という釣り人達の飽くなき欲求。へらぶな釣りとは、まことに贅沢で豊潤な遊びである。これまでのへらぶなの大型化の流れに加え、「楽しむ」というまた新しい時流の兆しが見られる今、ダイワが着目したのは『株理論』のノウハウを活かしつつ、しかしこれまでの竿にはない新感覚、すなわち「新発見」のある竿である。
その一つが『株理論』設計でありながら、竹素材では作り出すことができない長尺の世界。そして今、新生「兆」が新たに創造するのが、竹素材では成立させられない相反する要素を併せ持つ、新たなる胴調子バランスである。
“剛(つよ)く、しなやかに、何より楽しく・・・”
それは和竿の原点に立ち返ったうえでの、改革を恐れない「兆」の基本理念の賜物。一秒でも早く取り込む、という世界から一歩進み、「一秒でも長く楽しむ」という新世界へ。「兆」が創造する新たな“釣り込める硬式胴調子”は、単に勝つためやたくさん釣るためだけではなく、へらぶな釣りという趣味そのものを心の底から楽しむための新感覚。
新生「兆」。またこの竿から、新しいへらぶな釣りの魅力が広がる。 |
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タメを感じる、新たなる“やりとり感” |
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さらに新しい「兆」の大きな特徴が、その独特なタメを感じる“やりとり感”である。へらぶな釣りの基本的なやり取りの姿勢や竿捌き、そして想定される基本的な負荷のかかり方をよしとするならば、「兆」は今までの『株理論』設計の画理想とする楕円形の弧よりもかなり丸く大きな弧を描くことに気付くだろう。しかし、昨今のへらぶなの大型化、多様化する釣法とスタイルの中にあっては正解はひとつではないのも事実なのだ。
「兆」はカーボンならではの“曲がっても竹以上の剛性を得られる”という特性を活かし、さらに際立たせた「X45」「V-ジョイント」「チャージリング(長尺)」を適材適所に配置することで、それまで感じたことのない新感覚・・・小べらでも胴が働き、大型にも一歩先のタメでギリギリの攻防を制する、まったく新しい“やりとり感”を具現化したのである。
我々は今回、改めて和竿とは違うカーボン竿の原点に立ち返り、あらためて操る楽しさを追求する竿を求めた。そしてその時、「兆」の銘は「必勝」となった。そこには比較できる硬さやパワー感はない。しかし、へらぶなの感触をじっくりと味わいながら、確実に手中に収める唯一無二の新感触が確実に存在する。
野によし、競技によし。「兆」を手にする者は、新たなる釣趣(ツリアジ)を享受することとなる。 |
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「兆」と「龍聖」の違い
「兆」は「龍聖」と同じくオールラウンダーを謳う竿である。そして両者の差はズバリ、その掛けカーブに表れている。同じ硬式オールラウンダーでありながら、先にスッと抜ける先調子的な楕円形を描く「龍聖」に対し、「兆」は胴に乗ってくるふくよかな胴調子的楕円。よりシャープでスピーディな取り込みなら「龍聖」、よりゆったりと曲がりを楽しむなら「兆」、という棲み分けとなるだろう。T.P.Oに応じて使い分けるもよし。純粋に好みで選ぶもよし。「兆」と「龍聖」のコンビがへら竿の歴史の新たなる幕開けを告げる。
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【シミュレーションカーブ比較】
■胴部の曲がりは「枯法師」よりも大きく、積極的に胴をしならせてパワーを引き出す。
■#1は「龍聖・N」よりも硬い。穂先の張りがスムーズな胴への曲がりの導入をスムーズにし、落とし込みも決めやすい。 |
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仕様詳細 |
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鮮やかな朱の総塗り段巻を採用。光輝性研ぎ出し風外観をベースとし、光の当たり方によって微妙に輝きや色合いが変化。華やかさと和を融合させた存在感あふれるデザインが釣り場で存分に映える。
7~11尺はカーボンソリッド穂先、12~21尺は軽くパワフルなチューブラー穂先を採用。滑らかに回るへら専用からまん穂先と相まって、元竿へのスムーズなパワー伝達を可能にしている。
新開発の「新触感へらグリップ」を搭載。手に馴染むしっとりした質感の新触感塗装をベースに、形状・糸巻きパターンの見直しによってこれまでにない握り心地を釣り込むごとに実感できる。
竿袋は新生「兆」のシンボルカラーである鮮やかな朱に幾何学的な模様を施した裏地付きの高級感溢れる仕立てとなっており、持つことの喜び、満足感をいっそう際立たせる。
ネーム部は竹地の上に朱色の透け漆を塗ったかのような落ち着いた外観に、レーザー彫刻を施工。さらにネーム部に鮮やかな黄色で色入れすることで「兆」ならではの華やかさを持たせている。
「兆」とベストマッチの竹地に朱塗りデザインの竿掛け・玉ノ柄もラインナップ。
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DAIWA TECHNOLOGY |
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■X45 竿は操作時・やり取り時など一連の動きの中で目に見えない「ネジレ」が発生し、操作性やパワーの低下などを引き起こす。こうしたネジレ防止の最適角度である±45°のバイアスクロスを巻きつけることでネジレを徹底的に防ぎ、操作性・パワー・安定性を向上させ、ロッドの性能を飛躍的にアップさせるダイワ独自のテクノロジー。 |
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■V-ジョイント 節の合わせ部分にダイワ独自のバイアス構造を採用。合わせ部のスムーズな曲がりを実現し、パワー・レスポンス・感度が向上。1ピースロッドのような滑らかな繋がりでロッド本来のパワーをロスなく発揮させることができる。 |
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■チャージリング(17尺~) へらの突っ込みに対して“節が最も働く位置”に極薄カーボンシートをリング状に数か所巻きつけることで素材のツブレを制御し、へらを早い段階で止め、浮かすことで、軽量化を進めながらパワーアップを実現している。(各節によってカーボンシートの厚さ・弾性・幅は異なり、部位によりカーボン素材内層に組み込まれて外観では分からない場合もあります。写真は「ヘラFX」の例です。) |
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■スーパーリング構造(17尺~)
重ね代を極小にすることでさらなる軽量化と真円度を生むスーパーリング構造。竿のブレ、ねじれを解消するので仕掛けの操作が容易になり、巨べらの引きにもパワフルに対応することが可能。 |
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兆
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アイテム |
全長 (m) |
継数 (本) |
仕舞 (cm) |
自重 (g) |
先径/元径 (mm) |
穂先タイプ |
カーボン 含有率 (%) |
メーカー希望 本体価格(円) |
JAN コード |
7 |
2.10 |
3 |
76 |
41 |
1.0(0.9)/6.5 |
ソリッド |
95 |
38,000 |
080132 |
8 |
2.40 |
3 |
86 |
46 |
1.0(0.9)/6.9 |
ソリッド |
95 |
43,000 |
080149 |
9 |
2.70 |
3 |
96 |
55 |
1.0(0.9)/7.3 |
ソリッド |
96 |
48,500 |
080156 |
10 |
3.00 |
3 |
106 |
64 |
1.0(0.9)/7.7 |
ソリッド |
96 |
53,500 |
080163 |
11 |
3.30 |
4 |
90 |
71 |
1.0(0.9)/8.1 |
ソリッド |
96 |
59,000 |
080170 |
12 |
3.60 |
4 |
98 |
75 |
1.1(1.0)/9.1 |
チューブラー |
97 |
64,500 |
080187 |
13 |
3.90 |
4 |
106 |
85 |
1.1(1.0)/9.3 |
チューブラー |
98 |
69,500 |
080194 |
14 |
4.20 |
4 |
113 |
88 |
1.1(1.0)/9.5 |
チューブラー |
98 |
75,000 |
080200 |
15 |
4.50 |
5 |
100 |
92 |
1.1(1.0)/10.0 |
チューブラー |
98 |
80,500 |
080217 |
16 |
4.80 |
5 |
106 |
98 |
1.1(1.0)/10.5 |
チューブラー |
98 |
86,500 |
080224 |
17 |
5.10 |
5 |
112 |
98 |
1.1(1.0)/11.2 |
チューブラー |
99 |
91,500 |
080231 |
18 |
5.40 |
5 |
118 |
103 |
1.1(1.0)/11.8 |
チューブラー |
99 |
97,000 |
080248 |
19 |
5.70 |
6 |
106 |
115 |
1.1(1.0)/12.6 |
チューブラー |
99 |
108,000 |
080255 |
21 |
6.30 |
6 |
116 |
128 |
1.1(1.0)/13.2 |
チューブラー |
99 |
124,500 |
080262 |
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※先径は竿先から最も近く、部品・糸巻きのついていない外径、( )内は素材先端部の外径です。 |