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KIZASHI

15尺

15尺

新たなる「兆」 ― ダイワへら竿、一歩先の新たなるステージへ。
画像「兆」という銘にノスタルジーを感じ、そして何か特別な思いを抱く方も多いのではないだろうか。今から40年前、おりしも時代は空前の釣りブームが沸き起こっている最中、へらぶな釣りにも変革と発展の波が怒濤のごとく押し寄せてきていた。まさにそんな熱い時代の真っ只中、「兆」はダイワ初の高純度カーボンロッドとして産声を上げる。そして、軽量・細身・剛性が三位一体となった釣り味は多くのファンを熱狂させ、新しいへらぶな釣りのスタイルを確立させる原動力ともなった。

「兆」とは、ダイワカーボンへら竿の「原点」。それは同時に新たなる挑戦の始まりでもあった。「兆」は日進月歩で進化するへらぶな釣りにおいて、新素材や調子、そしてデザイン面に至るまで常に新しいものを模索し、提案し続けたへら竿の革命児とも言える。

「兆」とは、ダイワへら竿の「挑戦」そのもの。その銘は時代をリードしてきた数々の名手たちの右腕として活躍することでいっそう真実味を増し、新しい世界への扉を開かんとする次世代の象徴として、「兆」という名は燦然と輝き続けることになる。

そして・・・「兆」誕生から40年、ここに「兆」の銘が再び表舞台に立つ。現状に満足することなく、新たなる挑戦を。 へらぶな釣りが成熟味を増した今、改めて原点に返り、これからのへらぶな釣りを見定める期(とき)がやってくる。斬り開く、新たなる個性。鮮やかな朱の衣をその身にまとい、全く新しい新感覚領域へと足を踏み入れる竿。そう、やはり「兆」は革命児なのである。積み上げてきた誇りを胸に、しかし、現状に満足することなく、見たことも感じたこともない全く新しい世界へと、勇気を持って・・・。今、「兆」は「確信」へと変わる。

成熟の『株理論』から飛び出した、新たなる“硬式胴調子”
「兆」の調子を一言で言えば、“釣り込める硬式胴調子”。胴調子と聞くと、「しなやかで、へらぶなの引きを味わう調子」というイメージが先行するが、「兆」が目指したそれは少々異なる。

“株(元)を強く、先を細くしなやかに・・・”

ご存知、初代「龍聖」で提唱され、現ダイワへら竿の根幹をなす『株理論』である。伝統の和竿に倣い学んだ『株理論』は、我々のカーボンロッド作りを根底から覆し、そしてある意味、完全に「原点」に立ち返らせてくれた。最先端のカーボン成形技術、設計的ノウハウの蓄積により『株理論』が成熟期に達しようとする中で、ダイワは現状に満足することなく、新たなる「感覚」を提唱する。

画像爆発的な釣果を生み出す現代のへらぶな釣り。しかし、“大型だけでなく小型のへらとのやり取り感も楽しみたい”という釣り人達の飽くなき欲求。へらぶな釣りとは、まことに贅沢で豊潤な遊びである。これまでのへらぶなの大型化の流れに加え、「楽しむ」というまた新しい時流の兆しが見られる今、ダイワが着目したのは『株理論』のノウハウを活かしつつ、しかしこれまでの竿にはない新感覚、すなわち「新発見」のある竿である。

その一つが『株理論』設計でありながら、竹素材では作り出すことができない長尺の世界。そして今、新生「兆」が新たに創造するのが、竹素材では成立させられない相反する要素を併せ持つ、新たなる胴調子バランスである。

“剛(つよ)く、しなやかに、何より楽しく・・・”

それは和竿の原点に立ち返ったうえでの、改革を恐れない「兆」の基本理念の賜物。一秒でも早く取り込む、という世界から一歩進み、「一秒でも長く楽しむ」という新世界へ。「兆」が創造する新たな“釣り込める硬式胴調子”は、単に勝つためやたくさん釣るためだけではなく、へらぶな釣りという趣味そのものを心の底から楽しむための新感覚。

新生「兆」。またこの竿から、新しいへらぶな釣りの魅力が広がる。

エサを置きにいく、新たなる“振込み感”
ここ十数年でへらぶな釣りにおける“感覚”は、大きく分けてふたつ変わったと言われる。ひとつは、エサを“抜く・持たせる”という「エサ使い感」。そしてもうひとつは、大型べらに対するタメを重視した“やりとり感”だ。スッと先に抜ける感触が特徴の『株理論』の竿にあって、「兆」はある意味、異端。しなやかで、優しい、実に不思議な感触である。そしてこの新たに求められた感触こそ、現代へらぶな釣りにおけるひとつの回答であった。

たとえば浅いタナやチョウチンでエサを振り込む時、浮きの立つ位置にエサを落とす、いわゆる落とし込みが一般的となる。ベテランへら師であれば熟練の竿捌きで当たり前の技術であるが、よりシビアなエサ付けと食わせのシンクロが要求されるセット釣り、軟らかいエサをいかにタナまで持たせるかが問われる両ダンゴなど、年々エサ使いのシビアさが増す状況下、へら竿にはエサを“置きにいく”優しい落とし込みこそが新たに求められている。

「兆」が創造した機能の秘密は、竿先の独特な存在感と動き出しの早い胴にある。胴は最小限の動作で仕掛けに初速を与え、大き目のエサでも負けることのない竿先がエサの飛び過ぎや失速を抑え、結果として“置きにいく”感覚を容易に釣り手に与えることができる。「兆」を手にする者は、新たな“エサ使い感”の追求という一歩先のステージへと突入できるのだ。

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タメを感じる、新たなる“やりとり感”
さらに新しい「兆」の大きな特徴が、その独特なタメを感じる“やりとり感”である。へらぶな釣りの基本的なやり取りの姿勢や竿捌き、そして想定される基本的な負荷のかかり方をよしとするならば、「兆」は今までの『株理論』設計の画理想とする楕円形の弧よりもかなり丸く大きな弧を描くことに気付くだろう。しかし、昨今のへらぶなの大型化、多様化する釣法とスタイルの中にあっては正解はひとつではないのも事実なのだ。

「兆」はカーボンならではの“曲がっても竹以上の剛性を得られる”という特性を活かし、さらに際立たせた「X45」「V-ジョイント」「チャージリング(長尺)」を適材適所に配置することで、それまで感じたことのない新感覚・・・小べらでも胴が働き、大型にも一歩先のタメでギリギリの攻防を制する、まったく新しい“やりとり感”を具現化したのである。

我々は今回、改めて和竿とは違うカーボン竿の原点に立ち返り、あらためて操る楽しさを追求する竿を求めた。そしてその時、「兆」の銘は「必勝」となった。そこには比較できる硬さやパワー感はない。しかし、へらぶなの感触をじっくりと味わいながら、確実に手中に収める唯一無二の新感触が確実に存在する。

野によし、競技によし。「兆」を手にする者は、新たなる釣趣(ツリアジ)を享受することとなる。

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「兆」と「龍聖」の違い


「兆」は「龍聖」と同じくオールラウンダーを謳う竿である。そして両者の差はズバリ、その掛けカーブに表れている。同じ硬式オールラウンダーでありながら、先にスッと抜ける先調子的な楕円形を描く「龍聖」に対し、「兆」は胴に乗ってくるふくよかな胴調子的楕円。よりシャープでスピーディな取り込みなら「龍聖」、よりゆったりと曲がりを楽しむなら「兆」、という棲み分けとなるだろう。T.P.Oに応じて使い分けるもよし。純粋に好みで選ぶもよし。「兆」と「龍聖」のコンビがへら竿の歴史の新たなる幕開けを告げる。
画像 【シミュレーションカーブ比較】
■胴部の曲がりは「枯法師」よりも大きく、積極的に胴をしならせてパワーを引き出す。
■#1は「龍聖・N」よりも硬い。穂先の張りがスムーズな胴への曲がりの導入をスムーズにし、落とし込みも決めやすい。
ワビサビだけではない、新たなる“和”の装い
画像 どんな時に人は“和”を感じるのか?これまで和竿のイメージを踏襲してきたカーボンへら竿を見渡してみると、竹や漆という素材の質感から“ワビサビ”のイメージを重視した造りのものが多いことに気付く。一方で、同じ和を象徴する和服や寺院を見ると、そこには敢然たる優美で煌びやかな和の世界が存在する。現在は時が経ち“ワビサビ”を感じさせるものも、かつては美しい装飾で飾られていたものも少なくない。

「兆」はこれからの時代を切り開くべく、“煌びやかな和”をコンセプトに、唯一無二の存在でありながら、懐かしさと新鮮さが同居する意匠を身にまとった。竿全体は重厚かつ鮮やかな朱の総塗段巻で覆われている。よく目を凝らしてみれば、ただの総塗り仕上げではなく、光輝性研ぎ出し風の仕上げや段塗りの朱にまで微妙に色合いが変化していく手の込んだ仕上げが施されていることに気付く。そして大切な「兆」の銘は、竹地に朱の漆を塗ったかのような外観の上に鮮やかな黄色の色入れとともに「兆」ならではの華やかさが踊るこだわりの仕上げが目を見張らせる。

さらに「兆」には機能を伴った新たな意匠も加わった。黒糸のステッチがアクセントとなったまったく新しい握りは、その凹凸感と最新の塗料の組み合わせによって、これまでにない優しい握り心地を実現。現代のへらぶな釣りに要求される1目盛り単位の繊細な誘い、風や流れを読んだ振り込み、長尺ではへら師の身体の負担軽減に大きく寄与してくれるだろう。そして何よりも、握りに軽く手を添え静かにアタリを待つ時間さえも、充実した優雅なものに変えてしまうだろう。

「兆」を包み込むデザインは、まさに和の原点、ワビサビの原点に立ち返った“新たなる装い”。とにかく理屈抜きで、「兆」は釣り場で映える。それは決して派手過ぎることなく、そこにいる全ての釣り人が、その見たこともないような鮮やかさと機能美に目を奪われることだろう。ワビサビだけではない、新たなる“和”の提案。これまでの歴史を理解し、そしてこれからの未来の兆を感じる、新たなる出会い・・・。今、「兆」と共にへらぶな釣りの新しい歴史が創られる。そして手にする者は、その証人となる。

仕様詳細
鮮やかな朱の総塗り段巻を採用。光輝性研ぎ出し風外観をベースとし、光の当たり方によって微妙に輝きや色合いが変化。華やかさと和を融合させた存在感あふれるデザインが釣り場で存分に映える。
7~11尺はカーボンソリッド穂先、12~21尺は軽くパワフルなチューブラー穂先を採用。滑らかに回るへら専用からまん穂先と相まって、元竿へのスムーズなパワー伝達を可能にしている。
新開発の「新触感へらグリップ」を搭載。手に馴染むしっとりした質感の新触感塗装をベースに、形状・糸巻きパターンの見直しによってこれまでにない握り心地を釣り込むごとに実感できる。
竿袋は新生「兆」のシンボルカラーである鮮やかな朱に幾何学的な模様を施した裏地付きの高級感溢れる仕立てとなっており、持つことの喜び、満足感をいっそう際立たせる。
ネーム部は竹地の上に朱色の透け漆を塗ったかのような落ち着いた外観に、レーザー彫刻を施工。さらにネーム部に鮮やかな黄色で色入れすることで「兆」ならではの華やかさを持たせている。
「兆」とベストマッチの竹地に朱塗りデザインの竿掛け・玉ノ柄もラインナップ。
DAIWA TECHNOLOGY
画像 ■X45
竿は操作時・やり取り時など一連の動きの中で目に見えない「ネジレ」が発生し、操作性やパワーの低下などを引き起こす。こうしたネジレ防止の最適角度である±45°のバイアスクロスを巻きつけることでネジレを徹底的に防ぎ、操作性・パワー・安定性を向上させ、ロッドの性能を飛躍的にアップさせるダイワ独自のテクノロジー。
画像 ■V-ジョイント
節の合わせ部分にダイワ独自のバイアス構造を採用。合わせ部のスムーズな曲がりを実現し、パワー・レスポンス・感度が向上。1ピースロッドのような滑らかな繋がりでロッド本来のパワーをロスなく発揮させることができる。
画像 ■チャージリング(17尺~)
へらの突っ込みに対して“節が最も働く位置”に極薄カーボンシートをリング状に数か所巻きつけることで素材のツブレを制御し、へらを早い段階で止め、浮かすことで、軽量化を進めながらパワーアップを実現している。(各節によってカーボンシートの厚さ・弾性・幅は異なり、部位によりカーボン素材内層に組み込まれて外観では分からない場合もあります。写真は「ヘラFX」の例です。)
画像 ■スーパーリング構造(17尺~) 重ね代を極小にすることでさらなる軽量化と真円度を生むスーパーリング構造。竿のブレ、ねじれを解消するので仕掛けの操作が容易になり、巨べらの引きにもパワフルに対応することが可能。
アイテム 全長
(m)
継数
(本)
仕舞
(cm)
自重
(g)
先径/元径
(mm)
穂先タイプ カーボン
含有率
(%)
メーカー希望
本体価格(円)
JAN
コード
7 2.10 3 76 41 1.0(0.9)/6.5 ソリッド 95 38,000 080132
8 2.40 3 86 46 1.0(0.9)/6.9 ソリッド 95 43,000 080149
9 2.70 3 96 55 1.0(0.9)/7.3 ソリッド 96 48,500 080156
10 3.00 3 106 64 1.0(0.9)/7.7 ソリッド 96 53,500 080163
11 3.30 4 90 71 1.0(0.9)/8.1 ソリッド 96 59,000 080170
12 3.60 4 98 75 1.1(1.0)/9.1 チューブラー 97 64,500 080187
13 3.90 4 106 85 1.1(1.0)/9.3 チューブラー 98 69,500 080194
14 4.20 4 113 88 1.1(1.0)/9.5 チューブラー 98 75,000 080200
15 4.50 5 100 92 1.1(1.0)/10.0 チューブラー 98 80,500 080217
16 4.80 5 106 98 1.1(1.0)/10.5 チューブラー 98 86,500 080224
17 5.10 5 112 98 1.1(1.0)/11.2 チューブラー 99 91,500 080231
18 5.40 5 118 103 1.1(1.0)/11.8 チューブラー 99 97,000 080248
19 5.70 6 106 115 1.1(1.0)/12.6 チューブラー 99 108,000 080255
21 6.30 6 116 128 1.1(1.0)/13.2 チューブラー 99 124,500 080262
※先径は竿先から最も近く、部品・糸巻きのついていない外径、( )内は素材先端部の外径です。
付属品
  • 竿袋