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Part2
ドーム船・屋形船編「連掛け、食い渋りに対応せよ!」
釣り人:久保田 稔
月刊釣り東北&新潟

2月以降の桧原湖はエリア、ポイント、タイミングによって状況が目まぐるしく変化。まずはその状況を知り、そのうえで、それらに応じたタックルセレクトが戦略として必要になってくる。そんな桧原湖で、今回は結氷前のドーム船・屋形船に焦点。状況の変化に対応するためのタックルセレクトを、ダイワ・ワカサギテスターの久保田稔さんが実釣解説!

写真・文/釣り東北&新潟編集部

桧原湖のドーム船・屋形船のシステム

船宿の受付風景(ゴールドハウス目黒)。多くの釣り客でにぎわっている。

桧原湖は、北部、中部、南部と3エリアに分かれていて、全部で20近い船宿がある。システムは、それぞれに多少の違いはあるものの、おおよそ次のとおり。

(1)前日までに船宿に電話で予約する(ハイシーズンの週末は満杯になることもあるので早めがベスト)
(2)当日、船宿で受付をする
(3)結氷前はボート、結氷後はスノーモービルでドーム船・屋形船・小屋へ送迎してもらう
(4)釣りをする
(5)船宿で精算する(2.の受付時に前払いする場合もある)

料金は、船宿によって異なるが、漁協の遊漁券込みで1日4,000円程度。手ぶらの場合は、これに釣り具レンタル料が加算される。室内は暖房が完備、トイレの小屋も設置、お弁当の宅配などのサービスも行っているので、女性や初心者でも安心快適にワカサギ釣りが楽しめる。

久保田流「釣りの組み立て方」

久保田氏愛用、ダイワ「クリスティアワカサギ胴調子SS」シリーズはアタリが大きく出て、乗り、掛かりが良いので初心者にも超お勧め

状況が目まぐるしく変わる桧原湖では、まず釣行前に近況情報を得ることからスタート。その中で重要なのは「ワカサギの大きさ」「釣れ具合」だ。

たとえば、小~中型を中心に好釣果が連日続いている状況であれば、小型のアタリが出やすく、かつ積極的に掛けていくために仕掛けはエダスが2cm程度の短めをセレクトし、そのデメリットを補うために穂先は胴調子、連掛けしてもタメが利くパワーを持ったMクラスにする。

逆に、ベテランでも100~200匹の釣果の渋い状況であれば、食い込みとキープ力重視でエダスは3cm以上の長め、穂先は操作性を高めアワセも利きやすい先調子タイプでバランスが取りやすくなる。

冒頭の通り2月以降は目まぐるしく変わるが、ワカサギの行動と氷上釣り解禁からの釣り人によるストレスの蓄積などから食い渋ることも多い。「繊細な穂先」「まめなエサ交換」が大事だ。

2月以降の桧原湖的「仕掛け&穂先」

エサはベニサシがメイン。0.5号クラスの小針を使用する時は1/3の大きさにカットする。先端部が極細のピンセット「クリスティアワカサギツイーザー120」を使うと楽

ダブルキャッチ!

2月以降の桧原湖で、具体的な組み合わせを北部、中部、南部の3エリアに分けて紹介しよう。

(1)南部・屋形の小~中型パターン

ポイントの水深は大体12~15m。当歳魚の小型の群れを狙うが、釣り人からのプレッシャーによるスレもあり、基本的には食い渋ったワカサギを釣る展開が予想される。

(2)中部・深場の中~大型パターン

ポイントの水深は15~18mの深場がメイン、ワカサギのサイズは良く、タナバラケのシチュエーションもある。

(3)北部・浅場の小型パターン

メインは水深4~5mの浅場にて、小さい当歳魚の群れを狙う。水深が浅いことで軽いオモリも使える。

以上、2月の桧原湖をベースにした久保田さんの戦略的タックルセレクト。ぜひマスターして自分の引き出しにしてほしい。

こんな釣果も夢じゃないぞ!

久保田 稔Kubota Minoru
新潟県新潟市在住。ホームグラウンドは福島県・桧原湖。昔から魚探や水中映像の解析に力を入れ、ワカサギ釣りを理論的に解説する。ダイワ・ワカサギテスター
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