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TECHNOLOGY STORY

STORY #01

抵抗を減らせば飛ぶ。だが巻き取りは細密に。閃きの最適解こそがTWS。抵抗を減らせば飛ぶ。だが巻き取りは細密に。閃きの最適解こそがTWS。

従来のレベルワインドよりも
飛距離5.3%アップ

  • クラッチレバーとTシェイプレベルワインドが連動、前傾しながら翼を広げる

    クラッチレバーとTシェイプレベルワインドが連動、前傾しながら翼を広げる

    二代目TWSは、クラッチレバーを押すとラインガイドが連動して前下方向にシフトするターンアラウンド方式を採用。ラインが左右幅のある「T字」の上部を通過することで抵抗の少ない放出を実現。従来のラインガイドよりスプールとの距離が取れることも抵抗減とトラブルレスに貢献している

  • 射程範囲の1割増が釣りを変える

    射程範囲の1割増が釣りを変える

    実投テストによりTWSは従来のレベルワインドに比べ5.3%の飛距離アップを実証。射程範囲にして実に10.5%アップ。飛ぶということは同じ距離を投げる場合、より力まずに投げられる。ゆえにキャストアキュラシー精度も上がる

  • 無抵抗範囲はここまで増える

    無抵抗範囲はここまで増える※数値は21STEEZ LTD SV TW

    ラインがラインガイドを通過する際の摩擦抵抗は、入射角が大きければ大きいほど増してしまう。無抵抗範囲を比べると従来のラインガイドが16.2%であるのに対しTWSは64.8%。さらに有抵抗範囲においてもTWSは入射角が小さいゆえ抵抗値が下がる

  • 巻き取りは、従来より細密に

    巻き取りは、従来より細密に

    従来のラインガイドの内径は、ライン放出時と巻き取り時という対極する二つの理想のトレードオフにより定められている。対して理想を両立できるTWSでは、巻き取り時に用いる下溝部の左右幅を従来のラインガイドよりも狭く設定することが可能だ。これによってラインガイドがクロスしながら巻かれることで、ライン同士が食い込まないため、ライン放出時の抵抗減に寄与している

  • 4サイズをリール形状に応じて使い分ける

  • 4サイズをリール形状に応じて使い分ける

    素材の厚み、幅、傾斜などは実釣テストでマイクロメートル単位の調整を重ね、はじき出された最適値。特に「T字」の縦棒と横棒のつなぎ目部分の小隆起は、巻き取り時にラインをスムーズに下溝に送り込んで逸脱させないために要となる形状。今やTWSは、ボディサイズに応じて、4サイズのTシェイプレベルワインドが使い分けられているのだ

ベイトキャスティングリールのレベルワインド機構は、長い間、対極にある理想形のトレードオフに準じてきた。

レベルワインド機構は、ラインガイドを通じてスプールへラインを均一に運び、巻き糸状態を整える機構だが、その一方で、キャスト時などスプールからラインが放出される際は、その狭小なラインガイドによる急激な放出角度が抵抗となり、飛距離に影響を及ぼす。レベルワインドを前方へずらせば放出角度は小さくなるが、今度はボディ形状自体に無理が生じる。

ライン放出時には広く、巻き取り時には狭く――2011年、ダイワは大胆な発想と高い技術力で、その両立を果たす。ライン放出時に広く、巻き取り時に狭くしたいのであれば、そのたびラインガイドの幅を変えればいい。その答えはT字型にあった。

二代目となるTWSはクラッチのオン・オフに同期してレベルワインドが前後に半回転するターンアラウンド方式を採用。キャスト時のオンではT字型開口部が前傾してスプールから放出されるラインをスムーズに送り出し、遠投性を飛躍的に向上させつつバックラッシュ等のトラブルを大幅に低減している。一方の巻き取り時には後倒して姿を現す細溝が機能。ラインをスプールへと細密にシンクロ回収することで、キャスト時のライン放出に際して整然とした巻糸面がスムーズに解き放たれることで遠投性をサポートしている。

相反する効能を両立させた革新的技術。それこそが、TWSなのである。