「コマセの切れ目が魚との切れ目」とは、ウキ釣りにおいて、コマセがいかに大切であるかを説いた釣りの格言です。コマセは海の中を変えられる唯一の道具であり、そこに混ぜ込む配合エサはコマセの性能を決定づける重要なアイテムといえます。

配合エサは主に集魚性能を高めるために用いるものですが、製品ごとに遠投性（まとまり）、比重、視覚効果、拡散性、増量などの付加的な性能がプラスされています。これらを目的に応じて適切に選択し、組み合わせることによって、嗅覚や視覚にアピールして活性を高めたり、エサ取りと本命を遠近で分離するといった攻めが可能になるわけです。

ダイワからも多種多様な配合エサをリリースしており、黒鯛（チヌ）用だけでもかなりの数に上ります。アイテムそれぞれが特化した性能を有していて、たとえば「銀狼アミノXチヌど遠投撃」は遠投性と集魚力を兼備し、オールシーズン使えるベーシックタイプ、「銀狼アミノXチヌど遠投ムギ」は視覚効果の高いムギをブレンドし、エサ取りの多い時期でも底付近へしっかり効かせることが可能です。

黒鯛（チヌ）用配合エサの要素として、次にダイワが目を向けたのが“濁り”です。皆さんもご存じのように、黒鯛（チヌ）は濁りを好む魚です。濁りは視界や気配を遮るカーテンとなって黒鯛（チヌ）の警戒心を解き、また日光を遮るためマヅメと同じ薄暮の状態を作り出します。

そんな“濁り”をコンセプトに開発したのが、「銀狼アミノXチヌど遠投濁（だく）」です。アミノXで集魚力を高めたうえ、ひと撒きで強い濁りを生み出して黒鯛（チヌ）へ強烈にアピール。視覚、味覚、嗅覚の三方から黒鯛（チヌ）を刺激して、食性のスイッチを入れる配合エサです。

ダイワにもかつて「チヌ煙幕」という製品があったように、濁りを謳った配合エサは過去から存在しました。その中にあって、「銀狼アミノXチヌど遠投濁」は何が違うのか。それは、強力な濁り性能と集魚性能を備えたうえで、遠投性能を飛躍的に高めた点にあります。

素材選びから粒子の細かさまで徹底的にこだわり、飛距離を司る「重さ」「シャク離れ」「まとまり」の3要素におけるベストなバランスを研究しました。海水を入れて練り込むことによって、空中では団子状にまとまって飛び、着水と同時にバラケながら沈下する絶妙なタッチに仕上げることが可能です。

遠近自在に撒き分けられて、濁りで黒鯛（チヌ）の警戒心を和らげる「銀狼アミノXチヌど遠投濁」は、特に潮が澄んでいるときに有効です。また、釣り人側からの視認性も高いので、潮の状態を把握したいときにも役立ちます。

メインの配合エサに据えるのもよし、コマセのバージョンアップに使うのもよし。「銀狼アミノXチヌど遠投濁」を活用することによって、攻めの幅がグッと広がるはずです。