“磯”と聞くと、敷居の高いフィールドに感じる人も多いでしょう。確かに、ひと昔前の磯釣りといえばイシダイ釣りやメジナ釣りがメインで、本格的な装備で固めた釣り人たちが集結する朝の港などは、初めての人にとって近寄りがたい雰囲気があったかもしれません。
しかし近年は、いわゆる底物、上物釣りの人以外にも、回遊魚狙いのショアジギングやエギング、ロックフィッシュ狙いの釣り人を見かけることも多くなり、女性アングラーの姿も目立つようになりました。ある意味で閉鎖的だった磯が、いまや開かれたフィールドになった証しといえるでしょう。
磯からの釣りが多様化した現在、ウエアも新たな感覚を採り入れた製品が出回るようになりました。タックルと同様、ウエアにも“雰囲気”というものがあります。ルアーフィッシングをイメージしたウエアは開放的かつスポーティーなデザインを採り入れており、登山系アウトドアブランドのウエアと比較してもまったく見劣りしません。釣行時だけでなくタウンでも愛用するユーザーも増えています。
こうなると、フットウエアにもこだわりたくなります。磯は凹凸があるうえ、ノリなどが付着していて滑りやすく、ソールはしっかりとグリップするものが必要。従来の磯シューズも信頼できるものではありますが、スタイリッシュに遊びたい人のなかには、ブラックやレッドを基調とした硬派なデザインは、「ちょっと頑張りすぎているかな」と感じる向きもあるかもしれません。