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未来を拓く源流新時代の幕開け ~全国源流の郷協議会~
全国各地の河川の最上流に位置する自治体が結集し、平成17年11月に「全国源流の郷協議会」が発足しました。 日本の源流域は、国土保全や環境保全の最前線に位置しており、河川の流域だけでなく、我が国にとっても非常に重要な地域となっています。会員一同その責任を自覚し、源流域の環境などを保全に務めておりますが、源流の恵を共有する流域の皆さんと一緒に活動していくことが必要です。 当協議会では、源流地域の重要性を多くの方々に理解していただき、源流域が存続していけるよう源流基本法の制定などを提案し、その実現に取り組んでおります。
「カギは木にあり!」木質バイオマス成功(旭川源流)
すべては「このままじゃ食べていけない」から始まった
 中国山地で始まり、岡山県を縦断して瀬戸内海に注ぐ旭川(あさひがわ)。その流域では、江戸時代から大正時代にかけて盛んに「たたら吹製鉄」が行われていた。  そんな旭川の源流は岡山県真庭市にある。2005年に9町村が合併してできた真庭市は総面積828k㎡。岡山県で最も広いその面積の約8割を森林が占めており、古くから林業が盛んだ。ブランド材の美作桧(みまさかひのき)が有名で、西日本有数の木材集散地として知られる。市内には製材所が約30社あり、市内製造業の生産額の実に4分の1を占めている。  源流の郷であり林業と木材の町・真庭市は今、環境先進地域として注目を集める。その核となっているのが、発電をはじめとした木質バイオマス活用だ。ちなみに木質バイオマスとは、木材由来の再生可能な資源のこと。木材や間伐材、製材所で出る樹皮やノコ屑、などが含まれる。  最近、多くの源流地域で木質バイオマス活用を行っているが、事業化に成功し、街づくりの中核にまで発展した例は珍しい。  真庭市の取り組みはなぜ成功したのか。その理由を探った。
美作桧で知られる真庭市は約8割が山林である林業地域。製材所も数多く存在し、西日本有数の木材集散地でもある。
 今からおよそ30年前。真庭郡の林業・木材業の人々は頭を抱えていた。  1980年(昭和55年)に記録した7万6,400円/1㎥をピークに、ヒノキの価格は下落していた。スギも1980年の3万9,600円/1㎥から下落する一方。さらに、1985年にプラザ合意で円高が進み、外国材が国内に大量に入ってきて、林業・木材業は大きな打撃を受けていた。  「このままでは食べていけない。でも、何もせずにもうダメだと言っている場合じゃない。」  同じ危機感を抱いた真庭郡9町村の20〜40代の若手が集まり、「21世紀の真庭塾」を立ち上げたのだ。  1993年のことだ。  今の世の中はどうなっているのか。  真庭の自然を生かしながら、どんな方向へ進むべきか。さまざまな分野の専門家を招いて勉強会を始めた。  こうしたなか、真庭塾のメンバーが強く感じた思い。  それは、「木を無駄なく使いたい」ということ。  「林業・木材業の皆さんともに、せっかく育てても使えない部分がたくさん出ることが気になっていたそうです。林業の場合、枝葉や間伐した木は山に置いておけば自然に還りますが、製材所では樹皮など使わない部分を一般産業廃棄物として処理していました。その費用は、製材所30社で年間1億円にものぼります。木を使い切るためにさまざまな取り組みが始まりました。その一つがバイオマス発電でした」と説明するのは、真庭市役所 林業・バイオマス産業課の道下昌弘さん。
今まで捨てていた資源を有効活用できる仕組み
 1998(平成10)年、市内の製材所の一つである銘建工業の工場内にバイオマス発電設備が設置された。自社工場内で発生する木屑を燃料として利用する、発電出力1.950kw/hの発電所だ。  2005(平成17)年に9町村が合併して真庭市が誕生すると、その動きは加速した。2013年(平成25)年に林業・木材業関係者と市など10団体が出資して真庭バイオマス発電株式会社を設立。そして、2015(平成27)年には真庭バイオマス発電所が運転を開始した。発電出力1万kw/h、2万2,000世帯分の需要に対応するという、木質バイオマス発電としては国内最大規模の発電所だ。  真庭市内の製材所約30社の原木丸太仕入れ量は年間約20万㎥。そして、それを製材した製材品の出荷量は年間約12万㎥。つまり、8万㎥がロスとなっている。これを真庭バイオマス発電所で活用しようというものだ。  ただし、計画では、木質バイオマスが14万8,000トン必要となる。この燃料を安定供給するのが、真庭バイオマス集積基地だ。製材所の組合である真庭木材事業協同組合が2008(平成20)年に整備したもの。その特徴は、製材所で出る端材や樹皮だけでなく、間伐材や林地残材など、未利用資源を広く買い取るシステムにある。ちなみに、林地残材とは、伐採の際に残された曲がった木や細い木、切り株や枝葉などのこと。  「木を伐った後の切り株を掘り起こす必要がありますし、枝葉はトラックに積むと容積が大きくなってしまうため、林地残材は集めるのが大変です。しかし、真庭バイオマス発電所で使用する燃料の60%を占めているのはこうした未利用材なのです。というのも、未利用材の売電価格は一般材より高く設定されており、一般材より未利用材の買取価格の方が高いのです。そのため、積極的に未利用材を納入する林業者の方が増えていますね」
未利用の木質バイオマスを活用している真庭バイオマス発電所。2015年から運転を行なっている。
真庭バイオマス集積基地に山林の未利用材や製材所で出た端材などが集められ、発電所に燃料として送られる。
 メリットは、他にもあった。  間伐材を山から搬出するにはコストがかかる。そのため、伐った場所にそのまま置いておくことも多い。  「豪雨などの際には、山から土砂と一緒に間伐材が流れてくる危険がありました。しかし、この買取システムができてからは道に近い間伐材から搬出されるようになり、治山にもつながっています」  また、集積基地では木材の含水率が低いほど買取価格が高く設定されている。そのため、より含水率の低い未利用材が集まるようになっているという。  「発電に必要な燃料が年間14万8,000トンという数字は、木材の含水率が50%と想定して弾き出されたもの。各事業者が乾燥にも工夫を凝らすようになり、今では夏場で30%後半、冬場でも40%前半と予定より低い含水率のものが集まるようになりました。その結果、燃料は年間11万トンで収まっています。そのため、余剰分は近隣のバイオマス発電所などで使われています」
発電の利益を山主に還元する理由
 発電所で使う燃料は、木のチップやペレット、粉砕樹皮など。端材や未利用材をチップ状にしてから納入する事業者も多いが、集積所にそのまま持ち込むことも可能だ。集積所と発電所の距離も近いため、燃料の移動にかかるエネルギーも少ない。燃料として使われるのは未利用材や端材がメインなので、過度な伐採も避けられるという。  「発電所では、利益を山主に還元する取り組みも行っています。これは、持ち込まれた木質バイオマス1トンにつき500円を山主に還元し、再造林に役立ててもらおうというもの。稼働開始からこれまでの還元額は累積で1億6,000万円に達しています」  この取り組みを支えているのが「真庭システム」と呼ばれるQRコードを使った管理体制だ。登録するとQRコードのついた「木質バイオマス情報カード」が発行される。取引の際にそれを読み取ることで「どの山で」「誰が伐り」「誰が運び」「誰がチップにして」「誰が発電所に納入したか」まで細かく管理している。手続きを簡素化しながらトレーサビリティを確保できるため、収益の一部を納入量に応じて山主に還元できるというワケだ。
木質バイオマスの流れは「木質バイオマス情報カード」にあるQRコードで一括管理されている。
山林から搬出された未利用材や製材所で出た端材は、チップ状にしてから燃料として使用される。
 現在、真庭エネルギー発電所の売り上げは約23億1,000万円で、燃料購入費用は14億2,000万円。購入した燃料のうち、約11億円は市内の事業者から買い取ったもので、地域内で経済循環が行われている。さらに、それまで産業廃棄物として処理していた未利用材や端材が資源として有価取引できるようになったことで、素材事業者20社、製材会社約30社の利益も向上したという。  それだけではない。この発電所が稼働し、真庭市のエネルギー自給率は約11.6%から約32.4%に上昇。CO2削減量は発電所だけで約5万4,000トンとなっている。  さまざまな効果を生んだ木質バイオマス発電。地域経済を支える一つの産業となった今も、その根底にあるのは「木を無駄なく使いたい」という思いだ。そのため、林業・木材業では、美作桧を用材として使ってもらおうと、新素材の開発や事業化にも取り組んでいる。特に、期待がかかるのが、高層建築にも使用できるCLT(Cross Laminated Timber)だ。さらに、ヒノキのチップとセメントを混合した木片コンクリートやヒノキの消臭剤なども事業化されている。  源流の里の林業・木材業者の危機感から始まった木質バイオマスの活用。しかし、その取り組みは林業・木材業の枠を超えた「バイオマスタウン」に発展した。この続きは、次回ご紹介しよう。 写真提供=真庭市 産業観光部 林業・バイオマス産業課 文=吉田渓
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