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未来を拓く源流新時代の幕開け ~全国源流の郷協議会~
全国各地の河川の最上流に位置する自治体が結集し、平成17年11月に「全国源流の郷協議会」が発足しました。 日本の源流域は、国土保全や環境保全の最前線に位置しており、河川の流域だけでなく、我が国にとっても非常に重要な地域となっています。会員一同その責任を自覚し、源流域の環境などを保全に務めておりますが、源流の恵を共有する流域の皆さんと一緒に活動していくことが必要です。 当協議会では、源流地域の重要性を多くの方々に理解していただき、源流域が存続していけるよう源流基本法の制定などを提案し、その実現に取り組んでおります。
環境の研究者・松永勝彦氏が語る「間伐がなぜ大切なのか」
水産科学の視点で見た森林の役割
 森林は生き物のゆりかごだ。  木、草、虫、鳥、小動物、バクテリアや菌類。森林に生かされ、育まれる者の一つに、フルボ酸鉄という物質があるのをご存知だろうか。フルボ酸鉄は川を通じて海へ運ばれ、植物プランクトンや海藻のエサとなる。そして、植物プランクトンや海藻は魚や貝類のエサになり、さらに海藻は魚の産卵場所や隠れ家になる。つまり、源流が海を育てているのだっ。  フルボ酸鉄をキーワードに、北海道大学名誉教授の松永勝彦氏に森林と海の関係について教えてもらった前回。今回は再び松永氏による「世界一わかりやすい森林と海の特別講座」として、源流が海を支えているそのメカニズムについて教えてもらおう。  水産科学の研究者である松永氏によると、フルボ酸鉄の供給以外にも森林が果たす役割はたくさんあるという。中でもさまざまな機能を果たしているのが、源流の渓畔林をはじめとした、河畔(川沿い)の森林だ。  「木の根や倒木は魚の隠れ家になりますし、川面に木陰ができることで水温の上昇を防ぐため、魚は木陰を好むのです。鮭は水温が一定の湧水を好んで産卵しますが、湧水は森林があるから現れるもの。また、木々から落下した虫はイワナやヤマメなどのエサになります。夏には落葉樹から1㎡あたり10gの昆虫が1日に落下しています。昆虫が主食のイワナなどは渓畔林がなければ生きていくことができないでしょう。水面に落下した虫は淡水魚に食べられなくても、海に流されて海水魚のエサになるのです」  そして何より、森林の木々から落ちた葉っぱや枝は、バクテリアなどによって分解され、長い時間をかけて腐植土を作る。  「森林の腐植土から草木は栄養を吸収して成長し、そこに虫が集まり、虫を食べる鳥や、木の実を食べる小動物が集まってきます。さらに、腐植土で育まれたフルボ酸鉄が海の生き物を育てます。このように、腐植土を起点に食物連鎖が成り立っているのです。それだけではありません。腐植土は降った雨を蓄え、川に水を供給するという役割を担っています」
森林の土は一時的に水を蓄える。その水は湧水として現れ、川を作る。
湖と海の水質が浄化された理由
 森林とその土が果たす様々な役割。それを支えているのは樹木だ。その機能を活用することで自然と共生している例もあるという。  「北海道七飯町の大沼国定公園の大沼では、たびたびアオコと呼ばれる淡水赤潮が発生しています。これは、畑の肥料や牧場の牛糞に由来する窒素やリンが流れ込むことで湖が富栄養化するためです。そこで、畑や牧場の周りに植林を行い、腐植土を作ることにしました。腐植土があればリンを吸着してくれますし、窒素は窒素ガスとして大気に戻されます。それまでは雨が降るとそのまま側溝に流れていった牛の糞尿や肥料を、腐植土によってコントロールしようというわけです」  植林に加え、湖の周りの森林再生が行われたら、徐々にその水質は改善していくだろう、とのこと。  樹木による水質浄化が自然と行われている場所もある。  マングローブ林がある汽水域だ。  「東南アジア各地の沿岸では、マングローブ林を伐採してエビの養殖場を作り、水質悪化が問題になっています。そんな中、タイとミャンマーの国境付近では、汚染されている海域とそうでない海域がありました。汚染されていない海域は汽水域にマングローブが残され、その手前にエビの養殖場が作られていたのです。調べてみると、エビの養殖場から出るエサの食べ残しやフンといった有機物が海に流れ出る前に、マングローブが受け止め、成長するための栄養として吸収していることが分かりました。マングローブは水質を浄化してくれるだけでなく、高波などから守ってくれる天然の防波堤でもあるのです」  しかし、マングローブ林の面積は今、急激に減りつつある。マングローブ林を含む森林の減少や荒廃は、そこからつながっている自然全体に影響をもたらすという。  「森林が荒れると腐植土が乏しくなります。すると、フルボ酸鉄が供給されなくなるほか、リンの吸着や脱窒素(高濃度の窒素化合物を窒素ガスにする)といった機能が働かなくなり、汚染が進んでしまいます」
水質浄化機能を持つマングローブ林。日本でも沖縄など亜熱帯地域に広がっている。
水産科学の研究者が語る理想の森林とは
 森林と海の関係を研究し続けてきた松永氏は、1991年から毎年数百本を植林してきた。2002年からは、日本海の海の砂漠化を防ごうと日本海に注ぐ川の流域で植林を行っている。  「日本人は一人当たり年間10トンの二酸化炭素を排出しており、100歳まで生きれば1,000トンになります。木は1本あたり1トン以上の二酸化炭素を固定してくれるので、1人1,000本植林するといいのではないでしょうか。ただし、植林をするならば必ず間伐も行わなければいけません。間伐をしないと木が密生してしまい、森林の中が暗くなり、下草が育たなくなるためです。下草が育たないと腐植土も育ちにくいため、大雨が降ると土砂崩れが起こりやすくなりますから」  そう語る松永氏に、研究者が考える理想の森林について聞いた。  「それは、広葉樹と針葉樹の混交林です。私は以前、針葉樹のヒノキと広葉樹のミズナラの幼木の根を調べたことがありましてね。ヒノキの根が縦に20cmほど伸びていたのに対し、ミズナラの根は縦に20cm伸びただけでなく、横に50cmも伸びていたのです。このように、杭を打ち込むような針葉樹の根と、ネットのように斜面を包み込む広葉樹の根が両方あることで、土砂崩れを防げるのです。戦後、植林された人工林を間伐すると、鳥や小動物が運んだ種から広葉樹が芽を出し、混交林になっていきます。広葉樹が育てばその実が動物の食料になりますから、人間と動物が共存しやすくなるでしょう。今、地球温暖化など環境は悪化の一途を辿っています。私たち人間はまだ引き返せるのか、それとももう後戻りできないのか…。今、ちょうどその分岐点にいるのかもしれません」  森林が海を育て、川がそれを支える。その大きな自然の循環の中で、人間も生かされている。日常生活を送っていると忘れがちなこと。松永氏の「世界一わかりやすい森林と海の特別講座」は、その事実を改めて感じさせてくれたのだった。
ヒノキは主に垂直方向に根を伸ばしているが、ミズナラは垂直方向に加えて矛方向に根を張っているのがわかる。(松永勝彦氏提供)
森林で生成されたフルボ酸鉄が海の生態系与える影響を科学的に明らかにした松永勝彦氏。現在も講演活動などを通して森林の大切さを訴えている。
プロフィール 松永勝彦 1942年三重県生まれ。北海道大学名誉教授。理学博士。立命館大学理工学部、大阪大学大学院工学研究科修了。1986年から北海道大学教授。環境の研究にたずさわる研究者に贈られる第1回環境水俣賞を受賞。北海道大学教授、四日市大学教授を経て現職。著書に「森が消えれば海も死ぬ 第2版」(講談社ブルーバックス)などがある。 撮影=田丸瑞穂 文=吉田渓
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