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未来を拓く源流新時代の幕開け ~全国源流の郷協議会~
全国各地の河川の最上流に位置する自治体が結集し、平成17年11月に「全国源流の郷協議会」が発足しました。 日本の源流域は、国土保全や環境保全の最前線に位置しており、河川の流域だけでなく、我が国にとっても非常に重要な地域となっています。会員一同その責任を自覚し、源流域の環境などを保全に務めておりますが、源流の恵を共有する流域の皆さんと一緒に活動していくことが必要です。 当協議会では、源流地域の重要性を多くの方々に理解していただき、源流域が存続していけるよう源流基本法の制定などを提案し、その実現に取り組んでおります。
王朝を支えた聖なる自然(沖縄本島北部・国頭村の源流)
北部と首里城をつないだ『やんばる船』
 「♪クンジャン サバクイ ヨイシイ ヨイシイ〜~~~」と沖縄県最北部の源流の村・国頭村の役場を訪ねた時のことだった、企画商工観光課課長の大城靖さんは、通る声で一節歌ってくれた。  「これはやんばるの森から伐り出した木を運ぶ時に歌った歌で、『この木は首里城の正殿の柱に使う木だよ』という意味なんです」、沖縄民謡ならではのゆったりとした旋律に聞き惚れている源流探検部に大城さんは教えてくれた。  ちなみにクンジャンは国頭、サバクイは伐採と運搬を指示する役人のこと。  「首里城正殿の柱に使ったのはオキナワウラジロガシ。やんばるの森から伐り出された木は途中まで人間や馬が運び、そこから『やんばる船』に曳かせて那覇の港に行き、さらに首里城まで運んだワケ」  最高峰の与那覇岳を筆頭に山々が連なる沖縄本島北部。その緑の深さから、帆船の『やんばる船』が近世から昭和の始めまで活躍した。この『やんばる船』には木材だけでなく、薪や炭も載せて運ばれていった。もちろんこの船もやんばるの木でつくったもの。 「荷物を下ろしたら船はカラになるでしょ。だから、帰りは塩とか日用品とか、そういうものを載っけて帰ってくるワケ。琉球王朝は中国との交易で支えられていたから、船は大切です。その材料となるやんばるの森や木は大切にされて、乱伐されなかったんです」  しかし、森を大切にしていたのは、王朝だけではないのだと大城さんは言う。「沖縄の伝統的な宗教観は、祖先崇拝と自然崇拝が合わさったもの。その自然というのは、例えば太陽や森。どちらも恵みをくれるものでしょう。やんばるの人にとって、生活の糧をくれる森自体、神様のような存在だったんです」
やんばるの自然と暮らしについて教えてくれた企画商工観光課の大城靖課長(肩書は取材当時)。
大宜味村喜如嘉の七滝。聖地として拝所(うがんじょ)が設けられており、集落の人々によって大切に守られている。
暮らしと聖地が共存する場所
 「王朝時代、集落のそばの山の斜面は、尾根より奥が王朝のもので、尾根まではその集落で使うことを許されていたんです。そのほとんどを段々畑にしてサツマイモを育てていたの。昔の人は、生活の糧である森を守ってきてくれたんです。だから、私たちは先人たちに感謝しないとね。同時に、この自然をいかに子や孫に引き継ぐかを考えないと」  それは、決してやんばるだけの問題ではない。第二次世界大戦で大きな被害を受けた沖縄本島の中で奇跡的に残った北部の森。その木は中南部の復興のための資材として使われたという。それから半世紀以上経った今、送られているのは木ではなく水だという。やんばるの東海岸にはダムが点在しているが、これらは水源に乏しい中南部の水がめとなっている。  一方、地元の人々は川からの取水し、簡易水道として使用している。「水道ができる前は集落の中心にカー(小川)と呼ばれる水場があってね。お母さんたちはそこで野菜を洗ったり、洗濯をしたりしてたワケ。いわゆる井戸端だね。僕らも子どもの頃は、そこで遊んでたんだけど、そうした水は生活の糧でありながら、神聖な場所でもあるワケ。今でも水場のそばには香炉があって、拝む場所になってるんですよ」  森から木や水という恵みを頂き、そこに神を見出してきたやんばるの人々。自然を大切に守る気持ちは、やんばるだけでなく、沖縄本島全体を支え続けているのだ。
昭和30年代前半の国頭村の様子。集落に面した山の斜面が段々畑になっているのがわかる。
源流域である沖縄本島北部にはダム湖が点在する。この水が中南部の人々の生活用水となる。
目指すのは「守りながら使う森」
 国内最大級の亜熱帯照葉樹林が広がるやんばるの森。そこには、日本で確認されている鳥類の約半分、在来種のカエルの4分の1が生息しているほか、ヤンバルクイナやノグチゲラといった固有種も暮らしている。その森の湧き水は何本もの川を作り、河口ではマングローブの森を育み、そしてその先にはサンゴ礁の海が広がる。この豊かなやんばるの自然を守ることは、水を守ること。  しかし、それは容易なことではない。  そこで目指したのがユネスコ世界自然遺産への登録だ。  政府は2016年、「奄美大島、徳之島、沖縄本島北部及び西表島」の4島の名称で、ユネスコ世界遺産センターに暫定リスト記載のための書類を提出。さらに環境省は、国頭村、大宜味村、東村にまたがる「やんばるの森」を中心とする生物多様性保全上重要な地域を「やんばる国立公園」に指定し、2017年に推薦書を提出した。  当初は2018年の世界自然遺産登録を目指していたが、現地調査を行った国際自然保護連合(IUCN)より、区域設定に課題があるとして登録延期が妥当との勧告を受けた。そこで、アメリカ軍から返還された北部訓練場跡地の大半を国立公園に指定するとともに、ユネスコ世界自然遺産の推薦地に編入し、2019年に再度推薦書が提出されることになった。  国頭村役場 世界自然遺産推進室室長の田邊依里子さんは、やんばるの森の魅力と地元の取り組みについてこう話す。  「沖縄本島北部では昔から林業が盛んで、琉球王朝時代からその材木が使われ、第二次世界大戦後の復興も支えてきました。動植物の豊富さとともに、人々が利用し、暮らしととても身近な森であったという歴史的背景も、やんばるの魅力です」  そこで、国頭村、大宜味村、東村でやんばる3村世界自然遺産協議会を立ち上げた。  「登録後にどんなことが起こるかを考えながら、自然環境の保全と利活用を両立する施策を行っています。その一つがガイド認証制度です。観光客の方は、ガイドさんと一緒に歩くことで、安全安心に、簡単には気付かない動植物や歴史・文化に出逢える旅を楽しむことができます。また、森と源流、海との関係について知ってもらうきっかけにもなるでしょう」  また、地域の資源を大切にするガイドと一緒に歩いてもらうことで、動植物の乱獲防止も期待できるという。ちなみに認証ガイドには、①地元限定の認定ガイドと、②3村外の方でも担える登録ガイド、この2種類となる。ガイド実績や地域への貢献活動、地域に関する知識やガイドならではの配慮事項についての試験や小論文の提出が要件となる。自然を守りながら観光を両立する、いわゆるエコツーリズム推進のための仕組みだ。
「やんばるの森は川や海、里との関連を感じられる場所」と国頭村役場・世界自然遺産推進室田邊依里子室長。
やんばる国立公園にはマングローブ林も含まれる。この写真は慶佐次湾の東村ふれあいヒルギ公園。
 兵庫県出身だという田邊さんは、こんなことを教えてくれた。  「やんばるの森は戦後の沖縄復興を材木で支えただけでなく、戦争中に多くの方が避難した場所でもあり、奇跡的に残された森なのだと地元の方からお聞きしました。琉球王国から沖縄県へ、激動の歴史を北部も含めて知ることができて心から良かったと思います。『なんくるないさー』という言葉は、こうしたさまざまな苦難を乗り越えるために必死に頑張った先人達の声なのだと痛感します。やんばるの森は沖縄の歴史に重なる場所。その歴史の中で力強く生き抜いた人と生き物の魅力を、県外はもちろん、県民の方にも改めて知っていただく機会になればと思っています」  ユネスコ世界自然遺産の登録は、2020年5月頃にIUCN(国際自然保護連合)による評価が明らかになり、夏頃に世界遺産委員会で審議されるという。  沖縄の人々の暮らしを支え続けてきた源流が世界自然遺産として登録されるのか、豊かな自然を残すためにも楽しみに待っていたい。 撮影=田丸瑞穂 取材・文=吉田渓
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