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DAIWA 源流の郷 小菅村
DAIWA 源流の郷 小菅村
豊かな森が水を育み、水がいのちを育みます。
次世代を担う子どもたちに、水の尊さを自ら体感して欲しい、と考えております。
源流の山里、そこに暮らす人々が森林を育て、その森林が生きた水を育み、そして海をも豊かなものへと保ちます。
水がいのちを育む、その源とも言える豊かな森林「源流の郷」をお伝えします。
源流探検部が行く 第17回
循環型社会の実現で守る多摩川と源流の自然
循環型社会の実現で守る多摩川と源流の自然
下水は清流と同レベルの水に戻して川に返す

多摩川源流域の山梨県小菅村。村のあちらこちらでは沢が湧き出し、それらが集まって小菅川となり、やがて多摩川へと注ぐ。小菅村では昔から、山から生まれたばかりの沢の水でワサビを栽培し、ヤマメやイワナを育ててきた。

自然豊かな小菅村では、1983(昭和58)年から源流をキーワードに村づくりを進めている。そして、ここに暮らす人々が自然と共存共栄するため、目指しているのが循環型社会の実現だ。

そこで源流探検部では、循環型社会を具現化する「廃棄物処理施設」を訪ねることにした。

小菅村の自然と源流文化を掘り下げる中で、源流探検部がたびたび耳にした言葉。それは「シモノシに迷惑はかけられない。きれいな水を流そう」という言葉だ。

シモノシとは下流に住む人のこと。つまり、多摩川流域に住む人たちのために、源流の村からきれいな水を流そう、という意味なのだ。

そんな小菅村の人々の思いが形になった場所が、「多摩・清流苑」だ。小菅村独自の下水処理施設である。

東京都の協力を得て、1988年に建てられた下水処理施設、多摩・清流苑。小菅村のほとんどの下水がここに集められ、処理されている。

小菅川沿いに建てられた多摩・清流苑で、小菅村役場源流振興課の三樹大輔さんがさっそく説明をしてくれた。

「村内8地区のうち、長作地区を除く7地区の下水がここに集められ、処理されています。その量は平均で1日555㎡です。集められた下水はまず、プラスチックや不燃物を取り除き、ディッチ槽へ送られ、微生物を混ぜます。微生物を混ぜることで下水の汚れを分解し、水と汚水に分けるのです」

汚れとはつまり、有機物のこと。川でも微生物が有機物を分解しているので、自然と同じような作用になっているというわけだ。

案内してくれた小菅村役場源流振興課の三樹大輔さん。釣り好きの三樹さんは小菅村の自然に魅せられ、県外から小菅村へ移住したそうだ。

ディッチ槽で混合された汚水の方は最終沈殿池へ送られる。水槽内部のプロペラがゆっくりと回転することで汚泥を沈殿させ、さらに水と汚泥に分けられる。

「汚泥は汚泥処理棟に送られ、脱水して水分を抜いた『脱水ケーキ』と呼ばれる状態にして、産業廃棄物として処理業者により処理され、コンポスト(肥料)として生まれ変わり、緑農地利用されます。

最初の段階で「水と汚水」に、次の段階で「水と汚泥」に分けられて出た水は一か所に集められ、砂ろ過機でろ過されたあと、塩素を投入し、殺菌を行う。こうしてきれいな水に再生した上で、すぐ横を流れる川に戻している。

最終沈殿池。内部でプロペラを回転させ、時間をかけて水と汚泥に分ける。
再生された水は、そばを流れる川へ。川に流せるほどきれいなのだ。

多摩・清流苑は、東京都の協力によって1992(平成4)年に完成した施設だ。しかし、水洗トイレの切り替えには、各住居に汚水管を設置する必要があり、その設置費用は各家庭の負担となる。しかし、小菅村の人々は当然のようにそれを受け入れ、人口730人の自治体としては驚異的とも言われる「下水道普及率100%」を達成した。また、村ではクリーングリーン作戦と名付けられた河川清掃も行われている。なぜなら、村の人は「シモノシに迷惑はかけられない。きれいな水を流したい」と思っているからだ。ちなみに、山梨県で最も早く下水道普及率100%を達成した自治体は、この小菅村だそうだ。

木のおが粉と生ごみで土壌改良剤を作る

三樹さんが次に案内してくれたのは、2003(平成15)年から稼働している林業廃棄物処理施設だ。

「小菅村では月曜と木曜に燃えるごみを収集していますが、村の人には燃えるごみと生ごみに分けて出してもらっています。というのも、燃えるごみは上野原市の焼却施設で焼却してもらい、生ごみはこの林業廃棄物処理施設に集めているからなのです」

広い敷地でまず目に入ったのが、コンクリートの囲いの中に積み上げられた土のようなものだ。

「あれは、木を粉砕して作った『おが粉』です」

近寄って見ると、ベージュの土に見えたものは確かにおが粉だった。手ですくいあげると、ふわりと杉の香りが広がった。

山あい小菅村の主要産業の一つである林業。おが粉や、きのこ栽培に使った廃棄おが粉がこの林業廃棄物処理施設に集められている

杉のおが粉の他に、きのこ栽培に使われた『廃棄おが粉』もある。

「生ごみに廃棄おが粉やおが粉、発酵菌、米ぬかを混ぜて撹拌してから、発酵回転ドラムに送り、バーナーで熱を加えて発酵を促します」

先ほど訪れた多摩・清流苑では長作地区を除く7地区の下水処理を行なっているが、長作地区の下水は農業集落排水施設で処理され、そこで出た汚泥がこの生ごみ処理施設に運ばれる仕組みだという。

「発酵したものは約80日間かけて熟成させてから、約2週間かけて二次発酵を行ったのち、土壌改良材『多摩源流畑の素』として袋詰めされます。」

「多摩源流畑の素」は1袋16kgで216円(税込)。「道の駅 こすげ」と「クレイン農業協同組合小菅支店」で販売されていることもあり、村外から買いにくる根強いファンもいるそうだ。

左/収集した生ごみにおが粉や汚泥などを入れて攪拌する。右/撹拌したものを加熱して発酵させ、熟成と発酵を繰り返してから完成する。

「『多摩源流畑の素』を作り、利用していただくことで『林業廃棄物の再利用』『生ごみの再利用と燃えるごみの軽減』『長作地区の汚泥の活用』『農業振興』という四点が実現されるのです」

ごみも汚物も廃棄物も、人が生きる上で必ず出るもの。これらをただ廃棄してしまうのではなく、土壌改良材という形で生まれ変わらせる。小菅村が目指す循環型社会は、すでに現実になっていた。

首都圏では24時間365日、多くの人が多摩川の恩恵に預かっている。次に蛇口をひねった時は、このきれいな水を送り出してくれている上流の人たちのことを思い出したい。改めてそう思った。

完成した「多摩源流畑の素」は「道の駅こすげ」「クレイン農業協同組合小菅支店」でも1袋16kgで216円(税込)で販売中。村内はもちろん、県外から買いに来るファンもいるほど。