DAIWA 爆釣問題 (後編)
「釣果にこだわらず、みんなで釣りを満喫したい。そんなバスフィッシングの大会!」

2025.01.14

初心者も笑顔があふれた「爆釣問題」

WEBマガジン「HOUYHNHNM(フイナム)」から発足したコミュニティ「HOUYHNHNM FISHING CLUB」と、釣りを軸に豊かなライフスタイルを提案するメディア「BEFORE YOU WAKE UP」との両メディアに加え「DAIWA」が加わり、『釣果だけにこだわらず、みんなで釣りを満喫したい』という思いを込め、そんな肩の力を抜いて楽しんだバスフィッシングの大会「爆釣問題」を高温多湿な季節に開催。

参加された皆さんも釣り大会としては異質、バスフィッシング初体験の人も多数参加し、全国各地で開催される釣り大会の雰囲気とは異なる趣向なのだが、こんな当日の様子をレポート、その後編です。

「HOUYHNHNM FISHING CLUB」と「BEFORE YOU WAKE UP」、そして「DAIWA」が共催してカジュアルにバスフィッシングを楽しむことを目的に、略して「バクモン」、正式には「ブギウギ 爆釣問題!」が24年夏に初めて開催された。

こんな格式張らない大会の企画運営には、2004年に設立されたファッション・カルチャー・ライフスタイルを取り扱うWEBマガジン「HOUYHNHNM(フイナム)」から誕生したコミュニティ「HOUYHNHNM FISHING CLUB」として、「たのしくたのしくチルアウト」をモットーに、釣りを通じて人や自然と触れ合い、都市生活では味わえない体験をマイペースに楽しんでいるコミュニティに加え、雑誌やWEBを展開する「BEFORE YOU WAKE UP」は、釣果を目的とせずに繋がり続いていく「時間」にフォーカスしているメディアとして、日常生活における釣り談議や仲間と数日かけて釣行の道中など、釣りにまつわる「時間」を楽しむことを念頭に釣りをキーとした豊かなライフスタイルを提案。

そんな2つの媒体に共感した「DAIWA」が参画した「バクモン」の初開催。

さてさて、『釣果だけにこだわらず、みんなで釣りを満喫したい』といった大会の主旨ではあるものの、前夜の豪雨による影響から湖面には流木なども目立ち、かなり濁った水況、警報も発令されたためにスタート時間も大きく遅延。

RONさんからの一報以来、釣果報告が届いていなかったが、時刻も正午に迫りようやく晴れ間が広がってきた。天候好転につられるように魚の活性が上がったのか・・・、参加者たちがこの日のパターン(コツ)を掴んだのか・・・、徐々に釣れ始めてきた。

(左)SFA(スーパーフレッシュアングラー)小川備生

グループLINEに届く釣果報告に参加者たちの気持ちが昂り、キャストに軽快さが増す。

シーバスやジギングなどソルトルアーを得意とする「DAIWA」のSFA(スーパーフレッシュアングラー)小川備生もバスを追い求めながら、いつもと異なる釣りを楽しんでいた。彼はアメリカ留学中に少しだけバスフィッシングを経験したものの、この日のようなボートに乗るのも大会に参加するのも初めてだ。

「バスフィッシングはシーバスと似ているようで、魚と相対する方法がもっと多いですねバスは。人によっても攻めるスタイルが違うから、バスフィッシングって人気なんだな、と実感しています。いつもの海でもルアー釣りとは感覚が全然違いますよ。木立の緑に囲まれている環境も、海とは違う気持ちよさもあって・・・。さらに自分たちで操船しながらポイントを探っていくこともおもしろいです。海だと、船長さんにポイントを案内してもらうワケですから」

釣れても釣れなくても・・・、笑顔で締めくくり。

荒天そして警報発令などで遅れたスタートに伴い、予定していた終了時刻を1時間半延長し15時30分に帰着。想像していた以上に釣果が伴わなかったものの、笑顔で釣果を報告し合う参加者たちの姿が印象的だった。きっと参加者のみなさんには「バクモン」が思い描いたとおり、釣果以上に釣りというスポーツレジャーを純粋に楽しんでくれたのだろう。

「初めての体験ばかりで、本当に楽しかった! 釣れなかったからこそ、またすぐに来たいと思えるのも釣りのいいところですよね。スキルアップして、またこういった大会に参加したいです」

と岡本さん。
六花さんも釣果は振るわなかったものの、笑顔を浮かべながら岡本さんに同意する。

「本当にそう。また次すぐに来たい。1位を狙うくらい釣る気満々だったけど、ダメでしたね。今日はバスフィッシングの楽しさと奥深さを知れたので、次は釣る喜びを体感したいです!」

楽しい語らいもほどほどに景品を贈呈する表彰式

『DAIWA賞』は、1位小山さん、2位山崎さん、3位RONさんと芹澤さん。『バクモン賞』は西方さんに。
みなさん厳しい状況のなか、釣果を残してくれた。

うなぎを釣った佐藤さんには『BEFORE YOU WAKE UP賞』を、唯一の女性参加者・六花さんに『HOUYHNHNM FISHING CLUB賞』の授与となった。

左から)山崎さん、小山さん、RONさん、芹澤さん
(左)“バクモン賞”西方さん(右)“BEFORE YOU WAKE UP賞” 佐藤さん
“HOUYHNHNM FISHING CLUB賞” モデル六花さん

コンディションが悪い中、なんとか開催できた「バクモン」。
普段は条件が整っている日に来ているから、厳しい状況を攻略しようと考えるのが楽しかった、と前向きな声もあがっていた。
なにより新たな交流が生まれたことを喜ぶ参加者が多かった初めての「バクモン」。

今後も「バクモン」は開催していくが、

「もっと大会らしくない大会にしていけたら・・・」
とイメージを膨らます「BEFORE YOU WAKE UP」編集長の市川さん。

釣果を競うだけではなく、さまざまな催しで釣り以外も楽しんでもらえる「バクモン」らしいプラス・アルファの価値を見出していきたいそうだ。コミュニケーションを深めるキーとなるバスフィッシングを。大人数で集まる大会は、一人であったり少人数の仲間であったり楽しむバスフィッシングとは異なる魅力に満ちている・・・。

そんな、みんなで楽しむからこそ広がっていく景色があるはずだ。
新たな潮流、そんな期待は高まるバスフィッシング大会「バクモン」。

次の開催を待つこととしよう。

----
■取材・文/小松翔伍
■撮影/佐野愛希、菊地晶太、烏頭尾拓磨、吉嗣裕馬