ダイワアングラー
ソルトウォーター オフショア フィールドテスター
SALTWATER OFFSHORE FIELD TESTER
オフショア
SPECIAL INTERVIEW
スペシャルインタビュー
壁を突き破る不屈の光
どんな壁にぶち当たっても乗り越え続けてきた、
不撓不屈のシーバスマンが突き進む挑戦記。
世良 勇樹
夢へのキックオフ
ベイトタックルへの憧れが導いた“海のバス”との邂逅。
バス釣りとサッカーに打ち込んだ世良少年の原点とは。
ベイトタックルに初めて触れたのは6歳の時のこと。まだ幼稚園児のころに、友達のお⽗さんがバス釣りに連れて⾏ってくれたことがあり、そこでベイトタックルを使わせてもらって。幼少期の私の⽬には、ベイトリールで釣るスタイルが「強い男」の象徴として映ったんです。とにかく、⾔葉で表現できないカッコ良さがあった。⼩学⽣になってからは、図書室にいくのがいちばんの楽しみでした。それは、バス雑誌を読み漁ることができたから。今考えると、⼩学校の図書室にバス雑誌が置いてあるなんて珍しいですよね。先⽣の誰かがバス好きだったのかな。
釣りとは別に⼩学1年⽣からサッカーを習っていて、サッカーの練習がない⽇は、釣り場へ直⾏する⽣活を送っていました。サッカークラブのコーチがバス釣りが⼤好きな⽅で、試合で点を決めたらルアーをくれたりして、それがすごくうれしかったのを覚えています。ポジションはFWで、とにかく攻めて攻めて点を取りに⾏くタイプだったから、ルアー欲しさに必死にゴールを狙いに⾏ってましたね(笑)。お⾵呂でもルアーを泳がせて遊んでいましたし、まさに、キャプテン翼でいう「ルアーが友達」みたいな⼦供でした。
お⼩遣いをもらえるようになって、⾃分で初めて買ったルアーで釣れたのがシーバスでした。「海にもバスがいるんだ!」と、ビックリしたのが私が初めてシーバスを釣った時の思い出です。私がシーバス釣りに本気で没頭する⼤きな転機となったのは、⼩学6年⽣。「バチ抜けパターン」で理論をベースにして釣果を得た瞬間、「釣りって運じゃない!理論で再現できるんだ!」と。この新たな発⾒が、私を魅了しました。その時初めて「ベイトタックルでシーバスを⼀番釣るアングラーになりたい!」という強い気持ちが芽⽣えたんです。釣りが単なる遊びから“ひとつの夢”へと変わった瞬間でした。
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ボロボロになるまで使い込んだベイトリール。このベイト愛がやがて、東京湾でメーターオーバーを釣り上げる未来に繋がっていく。
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初めて⿂を釣った記憶はなんと2歳!曽祖⺟の友⼈と神奈川県の鶴⾒川で釣った巨鯉。巨⼤な⿂に対する「怖い」という感情が先に⽴ったという。
ガイド船は学びの交差点
先輩たちの助⾔や活躍がきっかけとなったプロへの道。
トップガイド、トップアングラーを⽬指す覚悟と挑戦の根底にあるのは、
「進化したい」という向上⼼。
私は今、プロアングラーであると同時に、東京湾を主戦場とするガイド船「Glory」を運営しています。ガイド船の道を志したのは、釣具のキャスティング勤務時代。他店に勤めていた⼤野ゆうきさんがプロとして活躍する姿があり、⼤野さんと同期の先輩に、⾃分も同じステージに⾏くにはどうすればよいかを相談しました。「⼤野と同じトッププロになりたいなら現場に出続けろ」という先輩の⾔葉が⼼に響き、「このまま店舗スタッフで釣りの時間が限られたままではプロにはなれない。腹をくくって全てを釣りに捧げて勝負するしかない」と独⽴を決意したんです。
ガイド船を⽴ち上げて間もない頃は上⼿くいかないことや悔しい思いをたくさんしましたが、それでも腐らずに、ゲスト様のキャストの癖や利き⼿、リズムなどをノートに記録し、次回来られた時のご指導に役⽴てるという取り組みを15年以上も続けてきました。そうして今ではありがたいことに、いろんな⽅々にご乗船いただけるようになってきて、ゲスト様から受け取る⾔葉や気づきが、⾃分の釣りの理論やマインドに活かせることも多くなりました。例えば、野球選⼿のゲスト様の「スピニングはピッチング、ベイトはバッティング」という話は、「タイミングで⾶ばす」という概念に繋がり、⾃分の釣りスタイルを⾒直す契機にもなりました。⽇々のフィードバックをもとに⾃分のキャストやルアーワーク、⽴ち居振る舞いを⾒直し続け、常に“私⾃⾝の進化”を前提としたガイド業を続けています。私にとってガイド船という現場は、単なるフィールドではなく、多様な視点が⾏き交う“学びの交差点”なのです。
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東京湾を中⼼にガイド。ゲスト⼀⼈⼀⼈の特徴を綿密に記録し、釣果から逆算した最適な提案を届けるのが世良流だ。
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世良が船⻑を担うGloryは⼀年先まで予約が取れないほどの⼈気。毎⽇現場に出ることでアングラーとしての感性は磨かれ続けていく。
家族の想いが前進する原動⼒
受け継がれる情熱と未来への願い。
愛する者たちへの想いが、明⽇へ突き進む推進⼒になる。
家族からカッコいいと思ってもらえる存在でいること。これが、私が釣りの世界で戦い続けられる何より⼤きなモチベーションです。「僕のパパはプロアングラーなんだ!」と息⼦が誇りに思ってくれることが、「今⽇もやるぞ!」という原動⼒になるんです。仕事でなかなか家族との時間はとれないのですが、妻とバイクでツーリングに出かけて気分転換するのも、⼤きなエナジーチャージになっています。妻は釣りの仕事がアスリートの仕事であることをよく理解してくれていて、⾷⽣活ではPFCバランスを考えたメニュー管理で栄養⾯でもサポートしてくれています。家族の⽀えなしでは、今⽇までやってこれなかったと思います。
私のこれまでの⼈⽣は決して順⾵満帆なものではなく、どちらかと⾔えば挫折や困難の繰り返しでした。若い頃にはサッカーで膝を怪我して⼿術したこともありましたし、⼤事な収録の前⽇に200針近く縫う⼤きな事故に巻き込まれたこともありました。何かに挑む際は常に壁が⽴ちはだかっていたように思います。だけど、「ピンチに負けてはダメだ、逆に進化のチャンスだ」という気持ちを常に持ち続け、何度もその壁を突き破ってきました。それができたのはきっと、サッカーをやってきて得たアグレッシブさと、「理想の⾃分にはまだまだ届かない」という悔しさにも似た感情が常に胸のなかにあるからなのかもしれません。
私のテスターとしての⽬標は、「ベイトシーバスと⾔えば世良」と⾔われる存在になること。そして、⼀⼈の釣りを愛する者としての夢は、幼少期からカッコいいと思い続けてきた「ベイトタックルの魅⼒」をもっと世に広めること。笑われるかもしれませんが、将来的には「シーバス釣りを⽇本の国技レベルまで昇華させたい」と思うくらい本気でこの釣りを広めたいんです。難しいかもしれませんし、壁がいくつも⽴ちはだかるかもしれません。でもそんなもの、突き破っていくだけですから。
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お揃いのバイクで奥様とツーリングするひとときは、世良にとっての癒しの時間。釣りもバイクも、スタイルへのこだわりには⼀切妥協がない。
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⾃宅にチンニングバーを設置し、仕事後には⽋かさずトレーニングを実施。キャストに必要な広背筋を中⼼に鍛え、毎⽇、懸垂・スクワットで⾝体のバランスを整える。