

![]() | SaqSas(サクサス) |

フッ素メッキ加工を施した釣り針が、魚のアゴを貫通する |
その鈎は『SaqSas/サクサス』という。サクッと刺さるから“サクサス”。おいおいダジャレか? はい、その通り。おっと、ここで笑ってもらっては困る。なぜならこの鈎は、本当に魚の顎にサクッと刺さるのだから……。ご存知のように、鈎は必ずしも最初から魚の口の柔らかい部分に刺さるとは限らない。歯や骨などの固い部分に当たっても、すぐに貫通できず、頬などの皮の薄い部分まで滑ってやっと鈎が刺さるということも多い。刺さればいいが、針が刺さらないまま魚を釣り損ねることだってあるだろう。鈎は魚に刺さらないことには意味がない。少々の骨なら突き通す貫通力が欲しい。この釣り人の切なる願いにDAIWAが応えた製品が、フッ素メッキ加工を施した釣り鈎、『SaqSas』なのである。 |
単なるメッキでは尖った鈎にはならない、という事実 |
これまでの釣り鈎は、鉄にブラックニッケルメッキを施したものがほとんどだった。メッキをかけるとメッキの厚みで鈎の先が丸くなる。とはいえ、メッキをしない無垢のままだと、すぐに錆びてしまう。金属素材の鈎にメッキは避けて通れない加工法なのだ。ならばその加工をフッ素メッキでやってみよう。フッ素メッキの効果は、フライパンの歴史が証明している。DAIWAの技術陣は、そう考えた。フッ素メッキはメッキ前の金属に塗る下地の微細な凹凸部分に入り込み、薄くキレイに、そしてつるりと滑らかにメッキを仕上げることができる。ニッケルメッキのように厚みがでないため、先端が丸くなることもなく、尖った芯材を尖った鈎にすることを実現できた。製品化した釣り鈎は、刺さり性能がなんと従来比40%アップ!刺さりが良いので、女性や初心者などの少ない力でも釣果をあげることができ、釣りの楽しさを万人に広げていくことに、大いに役立っている。 |
■先端部の電子顕微鏡写真
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■貫通力試験による比較データグラフ
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実力あってこその遊び心。遊び心あってこその製品化。 |
『SaqSas』は、現在は数種類の鈎が発売されているのみだが、いずれすべての釣種に広まっていくことだろう。サクッと刺さるから『SaqSas』。ネーミングの由来にはやっぱり笑ってしまうが、フッ素メッキ加工の鈎の代名詞として、『SaqSas』の市場での認知は広まりつつある。店頭で指名買いする人も多いとか。つまり、“刺さる鈎”の代名詞になっているのだ。ダジャレ、大いに結構! この遊び心あるネーミングは、製品の実力あってこその発想なのだから。 |