Behind Story of HD

2004年、初代CERTATEにはアルミ製ローターが搭載されていた。剛性と耐久性を求めるゆえの金属素材。それは、当時としては最適な選択だった。2013年、DAIWAが独自に開発した高剛性カーボン含有樹脂ZAIONがCERTATEのローターに初めて採用された。以来、CERTATEは一貫してZAION製ローターを搭載しつづけていた。金属に比べて格段に軽いZAION は、DAIWAの思想と合致した。ローターとして必要な剛性と耐久性を備えていれば、軽さと低慣性による快適な操作性は、大きなアドバンテージとなる。この哲学は、今もなにひとつ変わることがない。

2024年、CERTATEにエアドライブローターが搭載された。合理的な球体形状で低慣性と同時に、高い剛性を発揮するローターは、それまでの常識を覆した。もちろん素材はZAION。だがこの裏で、もうひとつの可能性が開かれた。エアドライブローターであれば、重量のあるアルミを用いても、小型スピニングリールのローターとして必要となる、軽さと低慣性を維持することができる。ならば――。テクノロジーの進化が、長い間受け継がれてきたDAIWAの不文律を乗り越えて、新たなるリールを生み出した瞬間だった。

2026年、CERTATE HD。

よりパワーを必要とする特定の釣種において最大の力を発揮する、必要以上の強さをもった、アルミ製ローター搭載のスペシャルエディション。エアドライブデザイン、フルメタル(AL)モノコックボディなど、最新テクノロジーの粋を集め、20余年の時を超えて蘇った、フルアルミのCERTATE HD。快適な操作性のうえに成り立った、余りある強さを。エモーショナルな質感を。今だからこそ胸を張って、求めるアングラーの手に委ねたい。

フルアルミだから、実現できる釣りがある。

DAIWA唯一のフルアルミ
小型スピニングリール

歴代CERTATEが守りつづけてきたフィロソフィー。それは、使い手を選ばない快適な操作性と、不安を感じさせない確かな剛性。その伝統を受け継ぎながら、2026年、新たな1台が加わる。CERTATEの基本性能はそのままに、アルミ製ローターを採用したCERTATE HD。小型スピニングリールにおいて、ローターは軽くあるべき――その思想から初代モデル以外に、ダイワは金属製ローターを採用してこなかったが、テクノロジーの進化により、その封印は、ついに解かれることになった。球体から切り出したかのような独自形状のエアドライブローター。その開発により、小型スピニングリールに必要不可欠な低慣性による快適な操作性を維持しながら、ローターのアルミ化に成功。フルメタル(AL)モノコックボディとの相乗効果で得られるのは、かつてない高剛性と優れた巻き上げ性能、そして金属ならではの回転フィール。力勝負となる大型魚とのファイトや、鉄板バイブ、ブレードジグ、大型ミノーなど巻き抵抗の大きいルアーのリトリーブで、特に効果を発揮する、いわばスペシャルエディション。そのため、あえてラインナップを限定。大型シーバスや大型トラウト、イカメタル、ボートエギングなどに向いた3000番から、大型シーバス、ヒラスズキ、サーフを想定した4000番、ショアジギングやボートからのライトジギング、キャスティングまでを守備範囲とする5000番までとした。そのうえで、ドラグは高耐久カーボンワッシャーを用いたATD TOUGH、高強度SUS製ドラグノブナット、高強度SUS製アームレバー軸、ラインローラーへの確実な糸送りを実現するクランクベール、防水機能を向上させた新設計マグシールドラインローラーと、随所にタフな使用を想定した強化と素材選択がはかられている。数値だけではない。エモーショナルな質感も、HDならではの特権。ブラックベースの外装を飾る、新塗装による煌びやかな光沢。ボールベアリングはスプール軸部に2個追加し、計12個とした。これにより、ドラグの滑り出しが滑らかになり、ドラグ作動中の食いつき感も軽減されている。ボディからローターまで、全身金属ゆえの高剛性と優れた巻き上げ性能をもつ、CERTATE HD。さらなる強さを必要とする、すべてのアングラーへ。フルアルミだから、実現できる釣りがある。

FULL ALUMINUM

フルアルミの愉悦

アルミ製エアドライブローターを搭載することで、CERTATE HDはDAIWA唯一の、フルアルミ小型スピニングリールとなった。一体成型のアルミ製フルメタル(AL)モノコックボディ、厚みあるアルミ製エンジンプレート。この2つの堅牢な骨組みに支えられた心臓部からの出力を受けて、アルミ製エアドライブローターが滑らかに回転し、オシレートするアルミ製エアドライブスプールに、スムーズにラインを巻き付けていく。高剛性で高精度な金属パーツのみを精密に組み上げた、フルアルミの小型スピニングリールは、手にするアングラーに、感じたことのない愉悦をもたらすことだろう。
フルアルミゆえの金属質感もまた、CERTATE HDの大きな美点。釣り具には、数値だけでは語り切れない何かがある。ハンドルを巻く指を歓ばせる、回転フィール。引き締まったブラックの映えるエンジンプレート、スプール、ハンドル部。光沢を際立たせる新型塗装の金属ボディなど、随所に感じられる質感が、アングラーの所有感を昂らせる。
フルアルミのCERTATE HD。強さだけではない。質感までも、解放された感性で堪能してほしい。

POWER

必要以上の強さ

アルミ製エアドライブローター搭載のCERTATE HDがまとった強さとは何か。言うならば、それは必要以上の強さ。そもそも強いスピニングリールであるCERTATEをベースに、さらなる高剛性と優れた巻き上げ性能が有利に働く釣りのみに照準を絞り、1号以上の太いラインを巻ける3000番クラス以上にラインナップを限定。そのうえで、より一層、剛性と巻き上げ性能に振り切った設計を施している。
分厚く硬い口をもつ大型魚へのパワーフッキング、一瞬の予断も許さないパワーファイト、そして巻き抵抗の大きいルアーの安定したリトリーブ。必要以上の強さが生み出す、高出力のパワーが、快適で安心感の高い釣りを約束する。

巻き上げ性能UP

フッキングパワー

CERTATE HD

8%UP

CERTATE LT

※3000~5000番の平均値で比較

BREAKTHROUGH

最先端テクノロジーの
集積が生んだ
スペシャルエディション

小型スピニングリールのローターは軽くあるべき――DAIWAは一貫して、そう考えている。それは、なぜか。ローターが軽く、低慣性であることが、小型スピニングリールの持ち味である軽快な操作性を引き出すからだ。だからこそCERTATEには、軽さと強さを両立するZAION製ローターが搭載されている。

しかしながら、より大型魚を相手にする釣りや、巻き抵抗の大きいルアーを操作する釣りなど、特定の釣種において、金属ローターによる恩恵があることも、また事実。剛性の高さにより、力がかかった時のローターのたわみが少なく、高負荷時においてパワーを瞬時に伝えることができるためだ。

かといって、金属の重さがリールの操作性を損ねてしまえば、本末転倒となる。仮にローターを金属化するのであれば、DAIWAが考えるローターとしての軽さと低慣性の範囲のなかで、アルミの剛性が実釣のアドバンテージとなるように設計しなければならない。

フルメタル(AL)モノコックボディと合わせ、ローターをアルミ化することで、「フルアルミ」となるCERTATEへの期待がアングラーの間で高まるなか、容易に開発に踏み切れなかったのは、そうした理由があったからだ。

ブレイクスルーは、2022年に発表されたテクノロジー「エアドライブローター」だった。回転体として合理的な球体形状が、CERTATEのローターを、より強く、より低慣性に変えた。DAIWAが考える金属製ローター。その道は、ついに開かれた。

そして2026年。

特定の釣りにおいて、最大限の効果を発揮するアルミ製エアドライブローター搭載のスペシャルエディション「CERTATE HD」誕生。それはDAIWAテクノロジーの集積が生んだ、いわば時代の申し子だったのだ。

FUSION

  • 低慣性を備えつつ、さらに強く

    エアドライブデザインは、エアドライブローターの搭載を必要条件とし、エアドライブベール、エアドライブスプール、エアドライブシャフトを加えた最大4つのテクノロジーで構成される、次世代スピニングリールの設計思想。CERTATE HDはエアドライブローターに、より高剛性のアルミ素材を採用。低慣性による快適な操作性を維持しながら、さらに剛性を増した専用設計となっている。

  • ローターの変位量

    50%低減

    重量

    15gUP

    慣性

    30%UP

    CERTATE HDのアルミ製エアドライブローターの変位量(たわみの大きさ)は、同番手のCERTATEのZAION製エアドライブローターに比べ、約50%に抑えられている(※当社比較テストによる)。一方で、重量は約15gアップ、慣性は約30%アップしている(※当社比較テストによる)。

  • モノコックボディとの融合で全身金属のフルアルミを実現

    一体成型のフルメタル(AL)モノコックボディにより、破格の巻き上げパワー・剛性・耐久性を実現。堅牢なワンピースボディによる滑らかな回転性能と、パワー効率の飛躍的な向上は、ボディとボディカバーを用いた従来の2ピース構造とは一線を画す。CERTATE HDは、アルミ製エアドライブローター搭載により、全身金属のフルアルミ小型スピニングリールとなり、巻き上げ性能・剛性・耐久性のさらなる向上を実現した。

上図で示すようにローターの強度シミュレーションでは、同番手のZAION製エアドライブローターに比べ、アルミ製エアドライブローターは高負荷時における変位量(たわみ)を約50%と大幅に低減させた(※当社比較テストによる)。

TECHNOLOGY OVERVIEW

CERTATEとの
共通テクノロジー

CERTATE HDには、エアドライブデザイン、フルメタル(AL)モノコックボディをはじめ、CERTATE搭載のDAIWA最先端テクノロジーが、細部にまで余すところなく踏襲されている。剛性と快適な操作性をハイレベルに両立するCERTATEクオリティーは、スペックだけでは計れない。

右のテクノロジーをクリック(タップ)で
詳細を確認できます。

TECHNOLOGY OVERVIEW

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アルミ製ローターだけではない
HD専用設計ポイント

CERTATE HDには、最大の特徴であるアルミ製エアドライブローターのほかにも、各所にパワー・剛性・耐久性を高めるヘビーデューティー設計が施されている。さらに、ベアリング数増など、使用感を高める工夫も加えられている。

  • ローターの肉薄化・肉抜き・リブ構造設置

    アルミ素材の剛性を生かして同番手CERTATEローターの約2割の肉薄化と天面部の肉抜きを実現。さらにローター内部の適所にリブ構造を設けることで、軽さと快適な操作性を維持したまま、剛性と巻き上げ性能、フッキングパワーなどの向上を果たした。

  • 新設計マグシールドラインローラー

    よりタフな使用を想定し、新設計となったマグシールドラインローラー。ラインローラー内部に止水壁を追加して、マグシールド部への水の到達そのものを低減し、さらには磁性流体の保持性も強化した。これらにより、さらに水が入り込みにくいラインローラーとなっている。

  • ATD TOUGH

    フェルト系ワッシャーと比較し、3倍以上の耐久性をもつSALTIGA同等の高耐久カーボンワッシャーを採用と、特殊なグリスを採用することにより、大物との長時間のファイトでも安定した動作を実現。

  • SUS製ドラグノブナット

    ATD TOUGHに合わせ、ドラグノブナットをより高強度のSUS製に変更。
    ※LTでは4000番からSUS製を採用。

  • エアドライブベール (クランクタイプ)

    大型ルアーや重量級ルアーの使用を想定し、ベールはクランク形状を採用。テンションの掛かったラインを確実にラインローラーへと導くと同時に、ライン放出時に起こる不意のベールオープンを抑制する。

  • SUS製アームレバー軸

    ラインローラーとベールを支持するアームレバーのアルミローターと組み合わせる軸部材を、高強度のSUS製に変更。
    ※LTでは4000番からSUS製を採用

  • フルBB化

    スプール軸部とドラグ内部にBB(ボールベアリング)を各1個ずつ追加し、計12個とした。

TECHNOLOGY

築き上げた信頼の証。
高い剛性と快適な操作性を両立する最先端テクノロジー。

CERTATEが築き上げてきた、幅広いアングラーからの揺るぎない信頼。それは、最先端テクノロジーを積極的に取り入れ磨きをかけた「高剛性」と「快適な操作性」のハイレベルな両立なくして、得ることはできない。高耐久・高剛性・パワフルな巻き上げを実現したBODY UNIT、軽量化・低慣性化・重量バランスの最適化を果たしたFRONT UNIT。これらテクノロジーの進化と融合が、CERTATE HDを生み出した基礎となっている。

AIRDRIVE DESIGN
AIRDRIVE ROTOR / AIRDRIVE BAIL / AIRDRIVE SPOOL / AIRDRIVE SHAFT
ATD TOUGH
Long Cast-ABS

FRONT UNIT TECHNOLOGY
スペシャルページへ

MONOCOQUE BODY
FULL METAL BODY
MAGSEALED
TOUGH DIGIGEAR

BODY UNIT TECHNOLOGY
スペシャルページへ

IMPRESSION

アングラーが語るCERTATE HDの実釣性能

SEABASS

中村祐介

Yusuke Nakamura

「一気に寄せ切れる強さ……

インタビューを読む

FLAT FISH

野上達也

Tatsuya Nogami

「バラしやすい波打ち際の……

インタビューを読む

ROCK SHORE

松永昌己

Masaki Matsunaga

「ヒラスズキ用タックルで……

インタビューを読む

MOVIE

TECHNOLOGY OVERVIEW

AIRDRIVE DESIGN

エアドライブデザインは、エアドライブローターの搭載を必要条件とし、最大4つのテクノロジーで構成される、次世代スピニングリールの設計思想。フロントユニットの大幅な軽量化により、タックルとの一体感が得られる持ち重りのない最適な重量バランスを実現。さらにローターの低慣性化により、巻き出しの軽さと、リトリーブ時の巻き感度を飛躍的に向上させた。

AIRDRIVE ROTOR

DAIWAが取り組み続ける、スピニングリールのローターの回転レスポンスの向上。DAIWAは、独自の理論より、球体からそのまま切り出したかのような新形状を導き出した。そこからさらに不要な肉を徹底的に削ぎ落すことで、剛性を維持したまま、大幅な軽量化に成功。これにより、操作性、感度の向上に繋がる巻き出しの軽さが飛躍的に向上した。

AIRDRIVE BAIL

長年にわたり、DAIWAのスピニングリールに搭載されるエアベールは、軽量性と剛性をもたらす中空パイプ構造を採用。かつ、独自の形状によってラインがラインローラーへとスムーズに誘導され、トラブルレスな巻き出しを可能としていた。エアドライブベールは、さらなる軽量化を実現するべく、必要強度を維持しながら、細径化。また、ラインがベールからラインローラーへと、よりスムーズに移行可能な最適なベール角度に傾斜セッティング。エアドライブローターの性能を下支えするとともに、さらに軽量でトラブルレスになった。

AIRDRIVE SPOOL

綿密な強度計算のもと、不要な肉を徹底的に削ぎ落し、軽量化を突き詰めた薄肉設計。糸巻部、スプールスカート部の薄肉設計はもとより、スプール内部の肉抜きに至るまで一切の妥協を許さない。スプールが軽量となることで、巻き出しの軽さやキャスト動作などの操作性が向上。さらに作動抵抗の少ないドラグ発音機構を新たに開発。ドラグ作動時のレスポンス向上を実現した。CERTATE HDでは、ブラック基調にアルミの質感をイメージさせる彫刻デザインが施されている。

AIRDRIVE SHAFT

DAIWAがスピニングリールに搭載してきたリニアシャフトは、メインシャフトをピニオンギアと非接触構造にすることで、摩擦抵抗をゼロにするシステム。エアドライブシャフトは、さらにピニオンギアの両端をボールベアリングで支持することで、ハンドルから入力されたパワーを最大限ローターの回転力へと繋げることが可能。また、メインシャフトを高精度なカラーで支持することにより、回転ノイズを徹底的に減らすことを可能とした。

MC TOUGH DIGIGEAR
(SPECIAL SURFACE TREATMENT)

CERTATEと同様、滑らかで静かな回転を生み出す超々ジュラルミン製MC タフデジギアを採用。ドライブギアの硬度をさらに高めるDAIWA独自の特殊表面処理を施すことにより、急な高負荷が掛かることで引き起こされるギアへのダメージを大幅に軽減している。

FULL METAL(AL)
MONOCOQUE BODY

一体成型のフルメタル(AL)モノコックボディにより、破格のパワー・剛性・耐久性を実現。堅牢なワンピースボディによる滑らかなでシルキーな回転性能と、パワー効率の飛躍的な向上は、ボディとボディカバーを用いた従来の2ピース構造とは一線を画す。

SUS製 MAIN SHAFT

回転の要とも言えるメインシャフトに高剛性のステンレス鋼(SUS)を採用。

HIGH STRENGTH PINION

ピニオンには、耐摩耗性に優れた高強度素材を採用。これにより、パワーロスなく、ハンドル回転をダイレクトにドライブギアからローターに伝えることを可能にしている。

MAGSEALED/
MAGSEALED LINE ROLLER

ダイワ独自の防水・耐久テクノロジーであるマグシールドを、ピニオン部とラインローラー部に搭載。

WATERPROOF HANDLE SEAL

ハンドルねじ込み部に、新形状の防水パッキンを採用。さらなる防水性の向上を果たした。

巻き上げ性能UP

アルミ製エアドライブローターとフルメタル(AL)モノコックボディの相乗効果により、同番手のCERTATEに比べて高負荷時の巻き上げ性能がさらにアップ(※当社比較テストによる)。力がかかった時のローターのたわみが少ないことから、高負荷時においてパワーを瞬時に伝えることができる巻き上げ性能に優れており、力勝負となる大型魚とのファイトや、メタルバイブ、ブレードジグ、大型ミノーなど、重量のあるルアーや巻き抵抗の大きいルアーの操作を、より快適に行うことができる。適度な慣性によるスムーズなリトリーブは、巻き抵抗の大きいルアーのアクションを安定させ、ルアー回収時の疲労軽減にも寄与する。

フッキングパワー

同番手、同ドラグ設定でのCERTATEに比べ、フッキングパワーが約8%アップ(※当社比較テストによる)。剛性が高いアルミ製ローターは、瞬間的に負荷がかかった際のたわみがZAION製ローターに比べてより少なく、フッキングパワーがダイレクトに魚へと伝わる。