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やってみよう!
さかな立体模型部門



サカナの立体工作にチャレンジ
発泡スチロールでサカナの基本の形を作り、
粘土でサカナの形に仕上げるデコイ!!


はじめは「サカナを作ってみようかな」程度の気持ちで、
サカナの形の基本となる発泡スチロールをけずり出すことが、
この立体工作・ハンドクラフトでサカナを作るはじまりだよ。

イメージを大事にこまかい部分を気にせず、元気よく大胆に作業を進めるのがポイント。
川原や砂浜で拾ってきた流木などを作品の台座にすれば、
「これが友だちにもじまんしたくなるような作品が出来上がるのがウレしいところ」と、
磯岩先生もニッコリ顔で話してくれたよ。

今回は、基本となるヨコおきのおサカナ・デコイをより本物っぽくでき上がるように教えるから挑戦してみて!
1つ、 完全に仕上がるには、粘土を固める時間があるので3日くらいだと思ってね。
では先生は、川・湖での代表魚・ニジマスを例にお話しを進めるよ。

1.こんなモノ(材料)を用意しよう

サカナの型を作る発泡スチロールや、それを加工するカッターナイフ。
型にかぶせる石粉粘土(紙粘土でも良い)に、
指先で作業できない部分を細工するヘラ(ファークでも良い)に、
ヒレなど補強するクシ、色ぬり用の絵の具セット、つや出しのニスなど写真の通り。
自分がつったサカナの写真、図鑑などのサカナのサンプルも忘れずに用意しよう。

2.発泡スチロールに、作りたいサカナを下書きしよう

クラフトの材料店で買ったり、場合によっては、電気屋さんなどでもらえるはずの発泡スチロールを、
まず作業しやすい大きさ(タテ10cm×ヨコ20cm×厚さ5cm程度)に切ることからはじまる。
四角く切り出したら、図鑑や写真などのサンプルを参考にサカナ(ニジマス)の輪郭の線を描くんだ。
ヒレの部分は、後で説明するけど、下書きでは書かなく良い。

3.サンプルを参考にカッターで立体的に切り出そう

サカナのサンプル(資料)をよーく見て、その特徴をつかもう。
頭は胴より大きくエラのところでくびれているとか、胴体はダ円形なので丸みをつけようね。
また、尾ビレの付け根は、なめらかに細くして、などを意識してサカナぽく切り出そう。
あくまでもサカナっぽい型で、後で粘土で直しながら仕上げていくから、だいたいのカタチで良いからね。

この下書きの輪郭の参考になる絵を用意したので
印刷して発泡スチロールの上に印刷した紙をあてて
ペンなどで輪郭の線をなぞってみよう。

▼ここから印刷▼

【ここまでのコツは、これだ!】

基本的に発泡スチロールは、こういうクラフトの材料を揃えるお店で買うか、
近所のお魚屋さんや電気屋さんでもらおうね。
上の(2)、(3)の工程は、おおまかでオーケーなんだ。
ここに石粉粘土を貼り付けるようにおおって、形を整えるからね。
発泡スチロールを芯材に使わず、石粉(紙)粘土で作ることもできるけど、
乾燥時間が長くかかるし、さらに重たいのでオススメできないかな。
簡単に出来るのが楽しいクラフト(工作)だからね。

基本的に作りたいサカナに合わせて、発泡スチロールをカタチに切り出すのが基本だよ。
カワハギとか丸い魚は正方形に発砲を切るように。

大人の人と一緒に、カッターは良く切れるものを使い、必ず人がいない外側に向けて切ること。
歯が欠けて飛んだりすることがあるから、
手前側に向けて切ることは避けるようにね。自分に飛んだりしてもキケンだからね。

発泡スチロールに下書きを描く場合は、
芯が柔らかいクレヨンみたいなペンを使うと描きやすいので、こんなモノも用意したいね。
油性ペンはダメだよ。発泡スチロールがとけちゃうからね。
もちろん、 参考にする写真などサンプルは、自分が釣った魚がベスト。
いろんな角度から写真を撮って、上手くデコイが作れるように準備しておこうね。
ちなみに 材料費は全部で2000~3000円くらいだよ。

4.より立体的に見せるために、クシを刺して各ヒレを付けよう

各ヒレにはクシ(ヨウジでも良い)を使うよ。資料でヒレに当たる部分を良く観察して、
まず長さを調整するんだけど、クシを発砲に刺す長さ(1cm)を足すことを忘れないようにしようね。
最終的には、このクシに粘土をのせるように付けるから、角度もしっかり合わせてセッティングだよ。

5.いよいよ石粉(紙)粘土を芯(発泡スチロール)に貼り付け、
  形をリアル(本物のよう)にしよう

手に水を付けてから粘土を触るのが基本だよ。
開封したての石粉粘土(紙粘土)は、硬くて作業がしにくいんだ。
だから水を付け柔らかくこねてから使おうね。
硬さの目安は、耳たぶくらいだよ。
厚さ3~5mmで型の発砲に肉付けするつもりで全体をおおうように付けるのが理想的かな。

6.同様に背ビレ、尾ヒレにも粘土を付けていこう

はじめからヒレの形に粘土を加工して付けるのではなく、
最初は棒状に粘土をこねてヒレの軸となるクシの中心に刺すように付けるんだ。
そして、ヒレの形を良く観察して平たく伸ばすこと。
こちらも基本通り、手を濡らしてから粘土をつまみ、柔らかくしてから使うんだよ。


【ここまでのコツは、これだ!】


クシを刺して各ヒレを付ける時は、大胆に刺そうね。
少し、その角度が違っても、粘土で直しながら作っていけるからね。
逆に何度も差し直すと、クシ自体が刺しづらくなるので、
一発で決めるつもりで思い切って刺すコトがポイントだよ。

最初の粘土はカタくて扱いにくいかも。
でも、手に水を付けて柔らかくすれば、カンタンになじむから、
あわれれ粘土を付けようとせず、ゆっくり作業しようね。
粘土って、空気にふれているだけでも硬くなっていくので、
使う分をちぎったら、かならず密封する感じでビニールに包むクセをつけるように!

ヒレの付け根には、粘土と粘土のつなぎ目の線が入りがちだから、
そこに水を付けながら、胴とヒレの粘土をなじませるように仕上げていくと、つなぎ目がなくなると覚えてね。

7.腹ビレと胸ビレの付け根をしっかり胴にくっつけるように

次に、腹ビレの付け根の裏側や胸ビレを、背ビレの要領で付ける作業に入ろう。
ただし、ここはどうしても指が入らないので、おおまかにくっついたら、
仕上げにはヘラを使い、こちらも水を付けながら伸ばすように
胴の粘土にくっつけていくとキレイに仕上がるよ。
ヘラは写真のようにフォークで行なえば代用できるからね。そんな工夫も・・・ね。


8.目玉部をふくらまし、目を入れる穴をクシで開けよう

目のまわりをふくらますと、よりリアルになるので、粘土でもり上がりをつけようね。
市販の目玉を使うと、よりリアルな立体像になるのでオススメだよ。
磯岩先生が愛用しているのは「バードアイ」という商品で、
これはクラフトショップやハンズ、ロフトなどで、200円程度(6個入りくらい)で買えるからね。
粘土が柔らかいうちに、クシを指し込み、目が入る穴をあけておこう。

9.お腹の中心にデコイを支えるための軸を刺す

完成したデコイをそのまま置くのはカッコ悪いし、むずかしいよ。
それに、色をぬる時にも、手で持つところがあると便利ってことで、
お腹の中心にデコイを支えるためにクシを刺すんだ。
クシを刺して、手で持って、バランスがとれる位置に左右・前後のバランスを考えて刺そうね。
粘土が乾く前に穴は開けるんだよ。


【ここまでのコツは、これだ!】


腹ビレや胸ビレの裏側(見えない部分)は、
接点を広くして厚目に胴(ボディー)に粘土を付けても構わないよ。
どうせ、ほとんど見えないし、とにかく離れないようにしっかり付けるコトが重要だから。

デコイを飾るには、台座となる流木を用意すること、これがオススメだよ。
河原や海浜で探してみよう。
こんなモノを探すことも作品をカッコよく見せる工夫だし、
なにより軸(クシ)で支えたデコイを差し込むだけだからね。
もちろん、この流木にも穴を開けなきゃだけど、この場合はキリが必要になるから、
お父さんやお母さんなど大人の人に手伝ってもらおうね。

ここまでできたら、一度、工作作業はいったん中止だよ。
色をぬるために乾燥させるんだ。
粘土は、だいたい2~3日あれば乾くから、ちょっと待っててね。