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ダイワスーパーバトルカップ投


ミスターSBC・高橋明彦選手が6年ぶりの勝利 熟練の釣技で堂々のV4を達成!
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爆発的釣果の昨年度に続き、今大会も高釣果の予感!

2015年9月20日(日)、鹿児島県日置市の吹上浜にて「第12回 ダイワ スーパーバトルカップ投 2015 全国決勝大会」が開催された。約2000名弱の出場選手が全国各地の地区予選を勝ち抜き、さらに「東北・北陸」「関東・東海」「中国・四国・九州」の3エリアで行われたブロック大会を突破した19名と、昨年度のチャンピオン坂手魚神選手を加えた総勢20名。

大会前日の19日(土)に催された前夜祭にて予選の組み合わせ抽選会が行われ、会場の南側(海に向かって左側)に設定された「レッドエリア」と、北側(海に向かって右側)に設定された「ホワイトエリア」でそれぞれ10名ずつ分けられた。予選は120分の総重量勝負で、各エリアの上位2名が決勝戦進出となる。なお、決勝戦はレッドエリアとホワイトエリアの間に設定されたブルーエリア(両端に青色のノボリを設置。)で行われた。

昨年は爆発的な釣果により、クーラーボックスに魚が入りきらない選手が続出。今大会でも高釣果が予想されたため、予備の魚入れとして予備バッグが配られる異例の措置が取られた。

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吹上浜を見下ろす丘に立つ「吹上砂丘荘」にて前夜祭を開催。予選組み合わせの抽選会も同時に行われた
抽選を終えた選手達にインタビューする競技委員長の石亀明夫氏(右)。過去の楽しいエピソードを交えながら、本大会にかける意気込みなどを尋ねた
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南側のレッドエリアで予選を争う10名の選手
左から、竹田剛、古牧義康、増田信幸、中島裕之、芳賀弘史、高橋明男、早坂直人、健代利夫、鬼沢安二、河合英典の各選手
第8回大会の覇者・古牧義康選手、第9回、第10回と連覇を果たし、昨年も2位に入賞した早坂直人選手など強豪が揃った
北側のホワイトエリアで闘うことになった10名
左から、津上昌一、広瀬政春、人見正人、駒澤之也、大林登志男、市川等、高橋明彦、坂手魚神、藤岡克典、藤浪茂の各選手
前年度チャンプの坂手魚神選手のほか、3回の優勝経験を持つ高橋明彦選手など、こちらの組も実力者揃い

絶好のコンディションに恵まれ各選手が接戦を展開

4名の決勝進出者を決める予選は、午前7時30分から9時30分までの120分勝負。満潮は正午のため、潮は上げ二分くらいからのスタート。潮が満ちてくるともに魚も手前へと差してくるので、そのポイント変化にうまく対応し、できるだけ素バリを引くことなく確実に掛けていけるかが上位進出へのカギとなる。

台風の接近やチリ沖の地震の影響も懸念されたが、当日は波穏やかで快晴にも恵まれる絶好のコンディション。試合開始後、向かい風となる西寄りの風がやや吹いてきたが、釣りに影響するほどの強さではない。釣況的には今シーズンも非常に好調で、7連、8連が狙えて型もまずまず。海の状態もここ数日では一番よいことから、今大会もかなりの高釣果が予想された。

このような状況の中、レッドエリアをトップ通過したのは、第8回大会のチャンピオン、静岡県の古牧義康選手(3346g、118尾)。2位には第9回、第10回と連覇を果たした、同じく静岡県の早坂直人選手(2951g、103尾)が入り、決勝戦への切符を手にした。ホワイトエリアのトップは第1回、第5回、第6回大会を制している神奈川県の高橋明彦選手(3639g、132尾)。2位にはSBCの決勝大会には初出場ながら、他のトーナメントでは全国大会に出場経験のある実力者、新潟県の広瀬政春選手(3176g、127尾)が食い込んだ。

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抽選番号の若い順にそれぞれのエリアへ入場する選手たち。予備の魚入れとして手渡された予備バッグの出番はあるのか?!
競技開始前、選手の周りにギャラリーが集まり、仕掛けやエサなどに関する質問が飛ぶ場面も。真剣勝負の場にも和やかな雰囲気が漂うのがこの大会のよいところ
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選手たちの応援に集まっていただいた地元の方々にキャップ、タオルなどの記念品を進呈
調子が上がらず、納得のいかない表情を見せる昨年度優勝の坂手選手。残念ながら予選敗退となった
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競技エリアは広大ながらよく釣れるポイントには選手が集中しやすい。それでも相当な数のシロギスが釣れるのは、吹上浜のポテンシャルの高さゆえ

優勝経験者3名が顔を揃える、激戦必至の決勝戦!

レッドエリアとホワイトエリアの間に設定された「ブルーエリア」での決勝戦は、10時40分からスタート。予選と同じく12時40分までの120分の勝負だ。決勝進出の4名中、優勝経験者が3名も顔を揃えており、激戦は必至である。

決勝エリアの一番左に広瀬選手、その右に早坂選手、高橋選手と続き、そこから距離を置いて一番右側に陣を構えたのが古牧選手。そんななか、まずスタートダッシュを決めたのは早坂選手だった。第一投、3色付近で8連を見せ、他の選手にプレッシャーを掛けていく。掛かるペースがもうひとつと判断した高橋選手は、釣り座を次第に右へと移し、逆に左へと移動してきた古牧選手と入れ替わり、エリアの右端へと近づいていった。

その間、早坂選手を脅かしていたのが一番左の広瀬選手。早坂選手が次第に失速していくなか多点掛けを連発し、一躍トップに躍り出た。前半戦の勢いでは「新チャンピオン誕生か!?」と思わせたが、他選手と距離を置いた高橋選手が怒濤の追い上げを開始。1色半付近を徹底的に狙い打ちして着々と数を重ね、気がつけば広瀬選手に1kg近い大差をつける3870g、133尾の釣果でブッチギリの勝利を収めた。

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決勝戦進出を果たした4名。左から広瀬政春選手、古牧義康選手、高橋明彦選手、早坂直人選手
第一投からの多点掛けでスタートダッシュを決めた早坂選手。しかし、途中ペースに陰りが出て広瀬選手、高橋選手の後塵を拝してしまった
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中盤、ハイペースで釣果を伸ばし、隣の早坂選手を追い上げていった広瀬選手
1色半付近の狙い打ちに切り換えてペースをつかんだ高橋選手。確実に数を重ね、リードを広げていった
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検量の結果、高橋選手が大差をつけて勝利。SBC投全国大会4度目の制覇という快挙を成し遂げた
「第12回 ダイワ スーパーバトルカップ投 2015 全国決勝大会」の上位4名。左から2位の広瀬選手、優勝の高橋選手、3位の早坂選手、4位の古牧選手

第12回 ダイワ スーパーバトルカップ投 2015 全国決勝大会
優勝 高橋明彦選手のコメント

「第1回での優勝は30代でしたが、今年はもう50歳。第6回で3回目の優勝をしてから6年間、体力的にも限界に来たのかなとも思っていたのですが、こういうタフな展開の試合を最後まで闘えたので、来年ももうちょっと頑張りたいなと思っております(笑)。予選は入った場所にちょうど深みがあったのか、一投目から連でバタバタと釣れたので、終始移動しませんでした。距離は最初4色くらいだったんですけど、それが3色、2色半と潮が上がるにつれ近づいてきたので、それに合わせて釣っていったという感じです。決勝は場所が比較的広く取れるので、どちらでも動けるだろうと、ど真ん中の位置を取りました。それで周囲の状況を確認しながら釣っていたんですが、左にいた早坂さんが最初の一投で7~8連で掛けたんです。見ていた限りでは3色~3色半でかけたのかなと思ったんですが、自分はその範囲ではアタリがなく『おかしいな、場所を間違えたかなと』思っていたら、1色半くらいになってようやく小さなアタリが…。『うーん、これじゃ小さいキスしか釣れないかも』と思いながら、2投目も同じようなことをしてしまったんですが、『んっ、もしかして魚が手前に寄ったのかな…』と気にし始めて、3投目くらいからもうあんまり投げずに、手前だけを短い距離でサビく…の繰り返しをやっていました。ただ、至近距離だから魚がすれるのも早いと思っていたので、釣れなくなる前にどんどん右のほうに移動していったんです。魚との距離感がつかめてきたこともあり、『投げる~回収~エサ付け』のリズムが次第にいい感じで取れるようになってきたので、ラスト60分はそのリズムに合わせてひたすら釣り続けました。最近は釣果がかなり出る大会が多いんで、この歳になると若い人と張り合うのはなかなか大変。汗をだらだらかきながらの釣りでした(笑)」

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「魚との距離感を早くつかめたのが勝因だった」と語る高橋選手。近距離を徹底して攻め、2時間で3870g、133尾の釣果を叩き出した

[仕掛けデータ]

竿 スカイキャスター 33号-425・N
リール トーナメントサーフ 45
オモリ トップガン33号
道糸 サーフセンサー+SiII 0.6号
力糸 サーフセンサーハイパーちから糸 0.6~6号
モトス フロロカーボン6号
エダス 1.2号4.5cm 30cm間隔
ハリ 8号 10~15本