繊細かつダイレクトな
回転フィールを求めるアングラーに。
AIRITY ST / AIRITY ST SF
繊細かつダイレクトな
回転フィールを求めるアングラーに。
AIRITY ST / AIRITY ST SF
エリアトラウトやネイティブトラウト、バスフィッシングにおいて、リールの回転性能を追求するエキスパートアングラーの渇望は、とどまることを知らない。巻き心地をもっと軽く、巻き感度をもっと高く――その飽くなき願いを真摯に受け止め、回転を突き詰めたスペシャルチューン。それが、AIRITY ST(センシティブチューン)。超軽量スピニングリール「AIRITY」を、さらに繊細かつダイレクトな巻き心地にするためにフルチューニングした、もうひとつのAIRITY。ラインナップは、STとST SFを合わせ、フィネスフィッシングに特化した6モデル。AIRITY/AIRITY SFの持つ基本性能を維持したまま、ハンドル回転の軽さに直結する回転主要部のBB(ボールベアリング)を、ノーマルモデルのグリス仕様BBからオイル仕様BBに変更。グリス仕様BBの特質である高い耐久性をあえて捨ててまで、粘性の低いオイル仕様BBを選択し、回転の軽さを高次元で突き詰めた。それだけではない。防水・防塵の要であるピニオン部のマグシールドを、あえて採用せず、スペックには表記されないわずかな軽量化にまでこだわり抜いた。それによってアングラーが手にするのは、研ぎ澄まされた回転性能。極めて無感覚に近い指先へのリーリング抵抗、ハンドルを回す手元に伝わる圧倒的な情報量。“ダイレクトな回転フィール”を求めるアングラーに、AIRITY STの矜持を。
スピニングリールの回転主要部に組み込まれるBB(ボールベアリング)には、通常、流動性の低いグリスを潤滑剤に用いることが多い。なめらかで軽いハンドル回転を生み出しながら、短期間でのオイル切れを防ぎ、回転性能を長期間保持する耐久性をBBに備えることができるからだ。
一方で、ハンドルノブをつまむ指先に伝わるごくわずかな抵抗を必要不可欠な情報源と考えるエキスパートアングラーにとっては、耐久性を担保するグリスの粘性すら、回転性能を損ねる要因であり、排除したい対象となる。
そこでダイワは、巻き出しの軽い低慣性のエアドライブローターを備える最軽量級スピニングリールのAIRITYに、さらなる回転フィールを実現するチューニングを施した。
耐久性を犠牲にしてまでも、ハンドル回転に直結する回転主要部のBBに粘性の低い高性能オイルを充てた。さらに、ごくわずかな軽量化にこだわり、ピニオン部のマグシールドも除去。AIRITY STたらしめるセンシティブチューニング。徹底のすべては、回転性能にどこまでもこだわるエキスパートアングラーが希求する、繊細かつダイレクトな回転フィールの実現へと注がれているのだ。
ONLY TO WIN
勝つための選択。
青木 唯
2018年に本格的にJBトーナメントにデビューして以来、
破竹の勢いで優勝を重ね、いま「最も勝てるトーナメンター」として、活躍する青木唯が、
勝つためにセンシティブチューンを選ぶ理由とはーー。
2018年のデビュー以降、青木唯はトーナメントで圧倒的な勝率を遂げてきた。最激戦区の河口湖で勝つための技術を磨いた青木には、群を抜いて得意とする釣りがある。現代の利器であるライブスコープを用いた「デジタルサイト」だ。地形やベイトフィッシュの有無はもちろん、魚探のモニターから、バスの位置を正確に見極め、時に数グラムにも満たない極小ルアーを思い描く軌道で送り込み、バスに口を使わせる。それまでのトーナメントシーンを大きく塗り替えるエポックメイキングな次世代のフィッシングスタイルと言えるだろう。間違いなく青木は、この釣りを最も極めるアングラーのひとり。
ハイレベルなデジタルサイトに必要とされるのは、モニターに映し出される水中からの情報を、限りなく正確に読み取る力。だが、それだけでは足りない。超軽量ルアーを操り、バスの口元に届けるという、極めて精緻なアプローチが求められる。見えたとしても、思い通りにルアーを操作できなければ、釣ることはできない。この時に大きな差を生むのが、リールの性能だ。
「僕が戦っている試合は、あと0.1秒早く止められていたら
食っていただろう1匹が勝敗を分ける厳しい世界です」
わずかコンマ数秒の操作の遅れが、わずか数センチの軌道のズレが、釣れたはずの魚を逃してしまうという現実は、ライブスコープで水中把握するデジタルサイトに限らない。実際に目で見ながら釣りをするサイトフィッシングにも、フルキャストした先で食わせるブラインドフィッシングにも、同じことが言える。
「あらゆる釣りにおいて、最後の最後に重要となるのは、
タックルを通じて手元に伝わるデリケートな感覚です」
こう語る青木が、センシティブチューンと出会った。いま最も勢いのあるトップトーナメンターは、シックな黒基調のボディを手にしたファーストインプレッションを、次のように語った。
「驚いたのは、巻いている途中の無感覚とも言える軽さでした」
センシティブチューンは、ハンドル回転の抵抗を、限りなく「無」に近づける。これにより、ハンドルを回転させる手元への抵抗のほぼすべては、純粋に水中からの情報のみとなる。静けさの中で耳を澄ますようなリーリングは、聞き逃していた水中からのささやきを、アングラーに気づかせる。ルアーやラインにかかる水圧、魚のエラが巻き起こした水流、わずかな水中の情報までが、明確な「声」として伝わってくる。
「元々、操作性の優れるリールに、情報量が加算されることで、
より思い描いた通りのダイレクトなルアー操作が可能となりました」
青木が体感したのは、それだけはない。水中からの情報量が増したことで、これまで食ったかどうかあやふやだったわずかなアタリを、食ったことを理解した上で、しっかりとかけられるようになった。たとえばジグヘッドのミドストや小型シャッドのリトリーブ時に、バスがルアーを追い越すように食うことで伝わるフッと水圧が抜けるようなわずかなアタリを、より明確に感知できるようになったという。
「ほんのわずかな巻き抵抗の変化が、よりクリアになったことで、
今まで掛けられていなかった魚を掛けられるようになった実感があります」
青木の強さとは、生まれながらのセンスと卓抜した技術に加え、新たな道具を取り入れ、自らの釣りを進化させ続ける柔軟な思考に他ならない。
いま最も勝てるトーナメンターである青木唯が、さらに勝つために選んだセンシティブチューン。勝負に妥協なきストイックな競技者のリアルな選択。
「勝つために選ばない理由がありません。
それが今の僕にとっての、センシティブチューンです」
青木 唯Yui Aoki
2018年にトーナメント活動を本格始動。2021年にJB TOP50シリーズに参戦すると、その年の最終戦(弥栄湖)で優勝。2022年ジャパンスーパーバスクラシック優勝。2022〜2023年には前人未到のJBマスターズ4戦連勝を果たし、2023年JBトップ50第2戦(小野湖)も優勝。2020年からJBトーナメント29勝という驚くべき勝ち数を誇る。いま最も勝てるトーナメンター。
WHICH ONE TO CHOOSE
それぞれのセンシティブチューン。
水中のささやきが聞こえてくるような、繊細かつダイレクトな回転性能。
しっとりとした上質な巻き心地ではない。乾いたキレのある巻き心地。
それはまるで、アングラーの技量を試すかのように、
ルアーの動きや水の流れとシンクロするかのように。
コンマ数秒の判断の遅れ、コンマ数センチのルアーコントロールのズレが勝敗を決する
現代トーナメントの世界において、それは、なくてはならないスペシャルチューン。
指先の感覚を研ぎ澄まして、さあ、そのフィーリングに心を躍らせよう。
極めて無感覚に近いリトリーブ性能で、
水中のささやきと対話できるSTシリーズ
LT2000S-P / LT2500S-XH-QD
フィネスの限界を超えた操縦性と、
キレのある巻き感度を融合したST SFシリーズ
SF1000S-P / SF2000SS-P /
SF2000SS-H / SF2500SS-H-QD
IMPRESSION
AIRITY ST / ST SFIMPRESSION
青木 唯Yui Aoki
BASS
勝つための機能が集約されたギア
AIRITYで感じていたこのリールのよさが、STではさらに強化されています。巻き始めの軽さ、そして惰性なくピタリと止まる感じ、最高です。自分がトーナメントで得意とする釣りでは、水中にあるルアーのポジションを瞬間的に、cm単位でコントロールしなければならないので、AIRDRIVE DESIGNかつST仕様のAIRITYは大きな戦力になります。
STのなかでのLTとSFの使い分けは、シンプルにライン強度です。0.6号以上のPEにはLTを使います。スモールマウスバス戦ではPE0.2号の使用頻度も高いのですが、その場合は迷うことなくSFです。SFの幅が狭いスプールは、必然的にラインローラーとの位置関係が変わりにくく(スプールからラインローラーに入っていくラインの角度が変わりにくく)、ATD TYPE-L(ドラグ)の利きにムラが少ない。スモールの、ボート際に寄せてからの急激な突っ込みに対してもスムーズかつ安定して作動するのでラインブレイクの恐れがないし、恐れずロッドを充分に曲げたままファイトすることができるのでバラシもなくなります。
ATD TYPE-Lがバラシを減らしてくれるのは自分にとってとてもありがたいです。トーナメントの戦い方の話になるのですが、勝つためにはでかい魚を釣る必要がある。誰がやっても20尾も30尾も釣れるサイズをねらっていたら勝てない。だから自分は、リミット5尾の試合では、制限時間内に5尾釣るのが限界のサイズをねらってプランを組む。そんなワンミスが命取りになる戦い方を毎試合しているので、AIRITY STは本当に頼りになります。
AIRITY ST SFIMPRESSION
小林 将大Masahiro Kobayashi
NATIVE TROUT
AIRITY ST SFの凄さは「軽い」を超えた
「極軽」の領域に踏み込んだことです。
アップストリームに投げて、アクションしながら流れ下ってくるルアーに掛かるわずかな水抵抗の変化をどれだけ感じ取ることができるか。これが渓流ルアーフィッシングの釣果の分かれ目です。
ただ、基本的に流れ下るルアーにかかる水の抵抗は「ノー感じ」です。ハンドルを巻いていても、軽い、軽い、軽い……と、常に等しく軽さを感じてしまえば、流れの変化を感じることはできません。AIRITY ST SFの凄さは「軽い」を超えた「極軽」の領域に踏み込んだことです。ハンドル回転の抵抗が「極軽」から「軽」に変わる時のわずかな落差を、ハンドルに乗る「重さ」として感じることができるのです。これにより、今までよりもさらにアップストリームにおける流れの微妙な変化を明確に感じてルアーを操作できるようになりました。
また「極軽」の巻きにより、ルアーの水のつかみを瞬時に感じ取れるようになったことも大きなアドバンテージです。渓流は魚を誘う距離が短いため、できるだけルアーをムダに引っ張ることなくアクションさせなければなりません。とはいえルアーがアクションしていなければ魚を誘えませんので、「ルアーが水をつかむ以上は引っ張らない」力加減が理想となります。ルアーが水をつかんだという情報がこれまで以上に早く手元に伝わることで、過剰なアクションを加える必要がなくなり、結果として、短い距離でチャンスタイムを増やすことができるようになりました。
特に視覚が効きづらい状況、例えば水面が乱反射したりローライトで見づらい条件下では、手感度に優れるAIRITY ST SFが大きな力となります。渓流の場合、砂混じりの水に浸かったり、タックルを手にしたまま山道を歩くことも多く、より耐久性の高いノーマルのLTモデルも必須です。ただ、魚がタフだったり、見えづらかったりと厳しい状況で、なんとか1匹ひねり出したい時、AIRITY ST SFはきっと大きな力になってくれるはずです。
AIRITY ST SFIMPRESSION
和田 浩輝Koki Wada
AREA TROUT
すべてのアタリがこれまで以上にクリアになりますから、
端的に言うと、釣果がアップします。
AIRITY ST SF2000SS-Pは、エリアトラウトトーナメントを戦う上で必要な要素がすべて詰め込まれているリールです。僕は巻きの釣りにプレッソ-LTD AGS 61LS、ボトムの釣りにプレッソ-LTD AGS 58Lを合わせますが、まず自重130gというこれまでにない圧倒的な軽さにより、感度や操作性はもちろん、飛距離やキャストアキュラシーも含め、エリアトラウトに必要なすべての能力が底上げされています。
一番に伝えたいのは、エリアトラウトに必要不可欠である、巻き感度のさらなる向上です。まず手にすると、巻き出しの軽さに驚かれるはずです。エアドライブローターの搭載により、ただでさえ軽かった巻き出しが、センシティブチューンによって、さらに磨き抜かれています。エリアの釣りは、スプーンにしろミノーにしろ、ルアーが動き出すタイミングが絶好のバイトチャンスとなります。抵抗をほとんど感じない極めて軽い巻き出しにより、この瞬間のアタリが、かなり取りやすくなりました。
リーリング中のアタリも、面白いほど明確です。すべてのアタリがこれまで以上にクリアになるので、端的に言うと、釣果がアップします。なかでも魚がルアーと同じスピードで追ってきてパクッとついばむような難易度の高いアタリで差が出ます。ラインの動きにも表れず、手元に伝わるルアーアクションの波動が一瞬消えるだけのアタリですが、AIRITY ST SFならば、そのわずかな変化を手元にダイレクトに伝えてくれるので、単純に取れるアタリが増します。
手元に伝わるのはアタリだけではありません。ルアーのハリ先に魚が軽く触れた感触や、コースやレンジごとに異なるわずかな水流の変化まで、手に取るように感じ取ることができます。エリアトーナメントは20~30分と非常に短い時間の中で、相手選手以上の釣果を上げる競技です。状況を読み、できるだけ早く正解にたどり着くためには、少しでも多くの情報を得られることが有利です。エリアトラウトほどAIRITY ST SFを必要とする釣りって、他にはないのではないでしょうか。