EXISTとともに1年
使うたびに、もっと好きになる。
22EXIST 1 year impression
22EXISTがデビューしてから1年。
フィールドで使い続けたエキスパートが語る、EXISTの魅力。
使うたびに、もっと好きになる瞬間、とは。
22EXIST 1 year impression
22EXISTがデビューしてから1年。
フィールドで使い続けたエキスパートが語る、EXISTの魅力。
使うたびに、もっと好きになる瞬間、とは。
EXISTとともに1年
山田ヒロヒト
Hirohito Yamada
EGING
相反する軽さと質感の両立は
とても難しいことですが、
ダイワはよく逃げずに
フラッグシップで追求していますよね。
山田ヒロヒト
黎明期からエギングを牽引するトップランナーであり、カリスマ的存在。圧倒的な経験に裏打ちされた独自の理論を次々と展開。「エメラルダス」ブランドの顔として、エメラルダスSTOISTシリーズをはじめ、多くの製品開発に携わる。愛称は「ヤマラッピ」。
山田はLT2500SとLT2500S-Hを愛用(ともに160g)。80g台のエメラルダスSTOIST RTにセットすると、アンダー250gのタックルで、新時代のエギングを実現できる。丸一年、極めてタフに使ってノーメンテナンス。ライントラブルのさらなる減少も「もっと好きになる」点だったという。
僕がエギングでリールに求めるのは、強さや耐久性よりも、まず軽さです。
タックルの軽さは、取り回しの良さと同時に、総合的な感度に繋がります。水中からたくさんの情報を得て戦略を組み立てるエギングには、高い感度が必要です。だからこそ、僕の監修するエメラルダスSTOIST RTは、ミディアムヘビークラスまで含め約80gという、徹底的な軽量化を求めました。バランス上、このロッドに合わせるリールは軽くなければなりません。18EXISTも十分に軽かったので、22EXISTはどうなるのかと思ったら、自重はそこまで変わらなかったんですね。使い込んでみると、その意味がよくわかりました。まず、エアドライブデザインにより、自重では測れない操作性の軽さが圧倒的に向上していたんです。さらに驚いたのは、これまでにない質感の向上です。
質感とは、高い剛性による安心感や、滑らかで気持ち良い巻き心地とも言える部分です。エギングはリーリングよりもロッド操作の多い釣りです。だからこそ質感よりも軽さが第一なのですが、ラインの重さを感じながらラインスラックの量を繊細に操作してエギの舵をとり、エギから水中の様子を感じ取るような際は、巻きの質感がものを言います。必要であればピタッと止め、またスッと巻くなど、巻き出しが軽いからこそ可能な調整もあります。そして軽さによる感度と巻きの質感により感じられた違和感こそが、次にアクションを仕掛けるための変化点となります。変化点は、軽さと質感、どちらが良いだけでも、感じ取ることはできません。
相反する軽さと質感の両立はとても難しいことですが、ダイワはよく逃げずにフラッグシップで追求していますよね。その上、耐久性とトラブルレスも格段に向上しています。使っていて思わず「ほんまにすごいリールやな」と口にしてしまうぐらい、すごいリールなんですよ、22EXISTは。
EXISTとともに1年
大野ゆうき
Yuki Ono
SEABASS
強い流れの中のランカーにも、
繊細なバチ抜けにもハイレベルに対応。
この守備範囲の広さは、
22EXISTならではのものです。
大野ゆうき
東京湾のベイエリアをホームに、一年を通して圧倒的な釣果を叩き出す湾奥シーバスのスペシャリスト。卓越したキャスト精度と「マッチ・ザ・バイト」など、独自の理論を展開し、デイゲーム・ナイトゲームともに、数多くの釣れる釣りを創出。モアザン ブランジーノEX AGSなど、多くの製品開発に携わる。
LT4000-XHを愛用。圧倒的な釣行回数を誇る大野は3台体制でタフに使い込んでいる。滑らかで高級感のある洗練されたデザインにも惚れ込んでいるという。
僕は歴代のEXISTを使っていますが、22EXISTになり、オーバーホールの回数が減りました。僕はかなり使い込みますし、少しでも気になったらオーバーホールに出しますが、これまで4〜6カ月に一度ぐらいだったのが、22EXISTは3台使いのうちの1台を出したばかり。気づけば丸1年、オーバーホールせずに使っていたことになります。初期性能の継続は、これまでにないハイレベルなものですね。
自重の軽さは18EXISTの時にも感じましたが、22EXISTでは、さらに違和感なく手元にしっくりくる感覚が気に入っています。エアドライブデザインにより、重心が手元近くに集中しているからでしょう。キャスティングやルアーアクションさせる際のロッドワーク時に生じるわずかな遠心力が気にならなくなり、随所の細かい無駄な動きが省かれます。ちょっとしたことですが、使い込むにつれ、この改善が東京湾の釣りでは大きいことに気づきました。
なぜならば、東京湾のベイエリアでは、常に釣りをする体勢が変わるからです。
オーバーヘッドキャストしてグリップエンドを脇に挟みながらリーリングする釣りとは違い、足場の高さもまちまち、柵の高さもまちまち、なおかつ使用するルアーも動かし方も、シチュエーションごとにまちまちです。その中で、あらゆる体勢でタックルを操作するわけですが、この時にわずかでも遠心力が働くと、小さな動きのブレとなり、それが繰り返されることで疲れが出ることに気づいたんです。22EXISTには、その疲れがほとんどありません。
あと、特筆すべきは、過去最大の活用範囲の幅広さです。強い流れの中、橋脚の向こう側から70〜90cmのシーバスをゴリ巻きする無茶なやり取りをしても、さらに大きいエイやコイを相手にしても、全くやられないギアや、たわまずパワーをロスしないモノコックボディは、とても安心感があります。その一方で、東京湾の繊細なバチ抜けの釣りも、まるで違和感なくハイレベルに操作することが可能です。この守備範囲の広さは、22EXISTならではのものです。
EXISTとともに1年
川村光大郎
Kotaro Kawamura
BASS
一年使ってみて思うのは、
本当に『何も変わらずに最高のまま』
ということです。
川村光大郎
バスフィッシングにおける競技志向の岸釣りで絶対的な実績を誇るトップアングラー。「陸王」や「オカッパリオールスタークラシック」など数々の競技で活躍。その経験をフィードバックしたスティーズSC(ショア・コンペティション)シリーズを手がける。岸釣りのほかに、レンタルボートの釣りにも精通。
川村はLT2500Sを愛用。18EXISTもサブ機として、なんの問題もないどころか、極めて良好な使用感で使い続けられているという。「EXISTは役割分担を必要としない、全てを叶えてくれるリールです」とも。
手にしてすぐ、間違いなく過去最高のスピニングリールだと実感した22EXISTのデビュー時から1年間を経た今、思うことは、「何も変わらなかった」という一言に尽きます。正直なところ、何も不満がなく、最高のままです。話はこれで終わってしまうぐらいなのですが、もう少し具体的にお伝えします。
まず、僕がバスフィッシングでスピニングリールを使う時に、最も譲れないことはなにかと言うと、それは軽さです。どんなに巻きが滑らかでも、どんなに剛性感があったとしても、繊細なリグを扱うスピニングタックルは、大前提として軽さを最重視しています。
とはいえ、軽いだけでは物足りないことも、また事実であり、これこそがEXISTを使い続けて知ったことです。ダイワのスピニングリールは18EXISTからのフルメタルモノコックボディによって、大きく進化しました。リールの剛性と耐久性が、使用する際の安心感や信頼感を生んでいることを、強く実感したんです。
僕は岸釣りとレンタルボートの釣りをしますが、どちらもスピニングタックルは、ほぼ1セットしか用意しません。つまり、1年間、ほとんど使いっぱなしです。これだけ使うとさすがに歴代のEXISTでも少しずつ異音が出てきたりしていましたが、それがモノコックボディになってから、ありません。ですからリールとしては、22EXISTはもちろんのこと、18EXISTも未だ現役で、二枚看板となっています。18EXISTは4年間、ノーメンテナンスでオーバーホールもなし。すごいことだと思いませんか?22EXISTは、さらに軽量感が増し、18EXISTで唯一不満だったスプールへのわずかな糸がらみも解消され、さらに取り回しがよくなりました。でも、それは最初から感じていたこと。だから一年使ってみて思うのは……本当に「何も変わらずに最高のまま」ということなんです(笑)。
EXISTとともに1年
岩崎林太郎
Rintaro Iwasaki
LIGHT SALT
1年間使ってみた上で
感じているのは、もう一段階上の、
でかメバルにも使えるな、
という感触です。
岩崎林太郎
尺メバルハンターとして名を馳せるライトゲームのエキスパート。地元・大分県を中心に全国各地を釣り歩き、メバルやアジングなど、ライトゲームの可能性を追求しつづける。理論的でわかりやすいテクニック解説に定評がある。メバルの自己記録は40.5cm。愛称は「りんたこ」。
LT2000S-Hを1年間使い続けた岩崎は「正直、少し大事に使いすぎたかもしれません」と笑う。アジングをメインに使用してきたが、高い剛性から、もしかするとランカーメバルにこそ向いたリールなのではないか?とも考えるようになったという。
なんと言ってもまず気に入っているのは、飽きのこないデザインです。最初に鏡のような曲面を見た時は、これまでのリールとのあまりにも大きな違いに、正直、攻めすぎたんじゃないか?と思いました(笑)。でも実際に釣り場で使ってみると、どんなシーンにも馴染んでマッチするデザインであることがわかりました。ライトソルトのデイゲーム、ナイトゲーム、さらには渓流のトラウトにも使っていますが、それぞれの環境に溶け込む、とても良いデザインだと思います。
これまでLT2000S-Hは、アジングなどの繊細なライトゲームに使ってきました。エアドライブデザインならではの、タックルを持った時のバランスの良さは、1年前に持った瞬間からずっと変わらずに感じています。巻き出しや、巻き感度の良さも初期性能のまま変わりません。もちろん耐久性にも、まるで不満はありません。むしろ1年間使ってみた上で感じているのは、もう一段階上の釣りにも使えるな、という感触です。例えばこれまで2500番のルビアスエアリティを使用していた磯のでかメバルやチヌぐらいなら、LT2000S-Hは十分に対応できる剛性を備えていると思います。2000番というと、繊細なライトゲーム用という固定観念がありましたが、その枠を超えた剛性を体感した、ということです。でかメバルの釣りにはハイギアも向いていますし、実はピッタリかもしれません。
アジングなどの繊細なライトゲーム用としては今年、さらにフィネスの釣りに特化したEXIST SFが発売されますし、これを機に、LT2000S-Hを磯場のでかメバル釣りに投入してみたいですね。近年、時代とともにメバル用ロッドもどんどん軽くなっていますので、軽量で剛性の高いLT2000S-Hと組み合わせることで、さらに新しい一歩が踏み出せそうな気がしています。
EXISTとともに1年
小林将大
Masahiro Kobayashi
NATIVE TROUT
圧倒的に機能に優れ、
これほどまでに所有感まで満たしてくれる
スピニングリールは、ほかにありません。
小林将大
渓流や本流などでネイティブトラウトを狙うミノーイングのスペシャリスト。華麗なるキャスティングスキルと卓抜した洞察力に加え、大学時代に水産学部で学んだ渓流魚の生態が、独自のセオリーのベースとなっている。テレビや雑誌などでのわかりやすい解説にも定評あり。無類の魚好き。
小林はLT2000S-Hを1年間、ノーメンテナンスで使用。シルキーなリトリーブ感や、ベールを起こす時の質感まで、その全てが気持ちよく、長く使えば使うほどに、愛着が湧き、心を潤されているという。
まず、私が思う22EXISTの魅力は、とにかく安心感があることです。別の言い方をすると、「余力を感じる」ということでしょうか。自重が軽いだけのリールは、ほかにもあります。そこに加えて余力があるのが22EXISTの魅力です。一般的には剛性や耐久性とも言われる部分だとは思いますが、私の感じる「余力」とは、それだけではない、安心を伴う高い使用感です。
道具というものは一般的に、買った直後には良く感じるバイアスがかかっていますので、自分に都合の良い解釈をしがちです。ところが使い込んで自分に馴染んでくるにつれ、どうしても欠点が見えてくるものなんですね。ところが22EXISTには、それがありませんでした。使いはじめとまるで変わらない巻き心地のほか、キャスト時のラインの気持ちいい伸びや、トラブルの少なさなど、長く使っても不満が見当たりません。まるで自分の体の一部のように、意図したことを実現できるリールです。
最も気に入っているのは、球体形状になったエアドライブローターです。スプールやローターにラインが引っかかることがなくなったばかりでなく、キャストする際の触り心地が最高なんです。
渓流釣りは、短い距離のキャストをひたすら繰り返す釣りですから、キャストするたびにリールを見てはいません。ローターとスプールを手で包み込むようにブラインドタッチしながら、次のキャストに備えてベールを返し、ラインを人差し指で拾い、キャスト動作へと移ります。その一連でトラブルがないばかりか、リールが手に吸い付いてくる感触すらあり、キャスト動作への移行が、とても自然に行えます。
また、丸みを帯びたシルバーのスプールやローターのデザインも大好きです。鏡面に周囲の色彩を映し込み、葉のない早春のシルバーに始まり、新緑から夏の緑、さらには秋の紅葉に至るまで、季節の自然にリールが溶け込み一体となります。
私にとって、渓流釣りは仕事でもありますが、一個人の趣味でもありますので、特にその時間は、心を潤す道具を使いたいんです。22EXISTへの愛着は、使うたびに増すばかり。圧倒的に機能に優れ、これほどまでに所有感まで満たしてくれるスピニングリールは、ほかにありません。
EXISTとともに1年
高橋慶朗
Michiaki Takahashi
SURF &
LIGHT SHORE JIGGING
軽くて高感度だからこそ、かけられる魚がいて、
かけてからはタフなリール同等の使用感ですから。
22EXISTはつまり、釣果がよいリール、
というわけです。
高橋慶朗
サーフからのヒラメ・マゴチ狙いや、磯・堤防から青物や根魚を狙うショアジギング、さらにはヒラスズキなど、大型番手のスピニングリールを用いる釣りに長けたオールマイティーエキスパートアングラー。言わずと知れたランカーシーバスハンターでもある。愛称は「ミッチー」。
高橋がこれでもかとタフに使い倒した愛機、LT5000-CXH。サーフの使用に限っては、フルアルミボディのセルテートとも遜色がなかったと話す。「普通じゃない使い方をして、外見はきれいなままとは言えませんが、使用感は変わりません」。
丸一年以上酷使した現時点で最も強く感じているのは、22EXISTはタフなリールだ、ということです。一般的に22EXISTには、軽さや巻き感度も含めた繊細なイメージがついているかと思います。それは全くその通りなのですが、その上でここまでタフなのか、という驚きがありました。
私はテスターですから「ここまでやったら壊れるかもしれない」と思う限界まで酷使します。例えば昨年、鹿児島の吹上浜では延べ15回ほど釣りをして、80〜90cmのブリを何本か釣りました。磯ならばセルテートSWを使用するターゲットですが、サーフなら横に走らせれば獲れるかと思い、EXIST LT5000-CXHを使いました。ところが大人気の激戦区なので、ボイルが起こると釣り人が集まって横並びになります。こうなると横に走らせられませんから、フルドラグで一気にポンピングして寄せるんです。そんな使い方をしても、たわみもなく不安要素がほとんどありませんでした。
こんな無茶な使い方を一年間してきたにも関わらず、大きく巻き感に変化もなく、使い続けることができています。強靭なメインギアとモノコックボディの剛健さを感じずにはいられません。リールを支えるフットも強く、半球体形状のローターも、力を分散する上で理にかなっているのでしょう。
そんな意外とも言えるタフさを持ちながら、繊細さにも長けているのが22EXISTのすごいところです。サーフでは時として、わずかにテールスイングしかしないヘビーシンペンを漂わせながら誘うような釣りがあります。110mほど遠投して10mほど沈め、そこからスローに巻いてきた時のルアーの挙動を感じ取りながら、食わせるポイントを探る釣りです。いくらタフでも、巻き感度がなければ釣りになりません。
軽くて高感度だからこそ、かけられる魚がいて、かけてからはタフなリール同等の使用感ですから。22EXISTはつまり、釣果がよいリール、というわけです。