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佐々木 勝也




DAIWA陸魂を継承する
もうひとりのショアコンペティター
時代を反映する両極の武器“剛と柔”。
情熱が突き動かし続けるSCの未来。
「3年前、2022年の年末、SCの開発陣に加えたらどうかと私から提案した」
こう語り始めたのはSTEEZショアコンペティション(=SC)を立ち上げた川村光大郎。自らが陸の競技で求める全5モデル(後の2025年に全6モデルとなる)が揃い、一応の完結を見せたタイミングで、新たなる方向へ視野を向けたのだった。
「佐々木勝也、今では霞ヶ浦水系で絶大なる支持を受ける存在。彼と知りあって親交を深めていくうちに、彼は陸王、SCのイメージにピッタリだと。釣りたい、釣り勝ちたい気持ちが非常に強い男だと」
誰よりも勝負に対して貪欲。また同水系で真剣にロクマルを追い求めている数少ないひとりでもある。その情熱は川村を動かした。
「もうひとつ、彼は僕と釣りのスタイルが違う。ど真ん中を狙う僕とは異なって、両極端。ヘビー級ベイトか、フィネス系スピニングか。僕の中にはないアイデアでショアコンペティションを充実させてくれるのではないかと」
バスフィッシングの軸足を捉えた川村の6本。加えて、その隙間を縫うかのように佐々木が求める“剛と柔”のモデルが加わる。
「陸でビッグベイトで釣りたい人は多いと思う。そんな竿の誕生を心待ちにしている人は必ずいる。(佐々木)勝也なら、できる」
2024年、ショアコンペティションに加入した佐々木勝也が初プロデュースしたのが『ストラトフォートレス68』。SC始動8年目、新体制が動き出した。
PEスピニングが超進化
佐々木の“柔”が完遂

「光大郎さんからお話をいただいた時、かなり身の引き締まる想いでした。陸の競技で釣り勝つために作ってきたバーサタイルロッドの究極であり、世で広く厚く支持されてきたSC。いざ自分が関わるとなると強いプレッシャーを感じた一方で、緊張感も高まりました。100%納得いくものを作りたい。ヌルい竿は絶対に作れないと」
前段で川村が語った通り、佐々木は“剛と柔”、両極端なロッドを主戦力として久しい。過去にはクロノスやブレイゾン、そしてリベリオンと年を経るごとに右腕をアップグレードしてきたDAIWA生え抜きのアングラー。2本のロッドはグレードを替えても求める機能の根幹は不変。“剛”の1本、いわばビッグベイトロッドの理想はおぼろげながらも着想していたという。開発スタートから1年を経て、佐々木の理想を実現した『ストラトフォートレス68 C68H-ST・SB』が発表されたのは記憶に新しいところだ。
もう一方の“柔”を満たすスピニングは今季2026年、『SC S69ULキングボルトフィネススペック69』の名で世に姿を現す。
「僕の釣りを知っている方ならULの表記に違和感を覚えると思います」
かつて佐々木が右腕としていたモデルは、リベリオン6101MLFS。これはMLのファストテーパースピニング。MLからUL、それは大幅にパワーランクを下げたことになる。
「以前より軽いルアーを使うことが多くなった。パワーランクを下げた方がそれを実現できる。柔らかいほど重いルアーが使えないのはセオリーでも、竿を柔らかくして重いものを投げたい。MLで作り始め、もう少しもう少しと柔らかくしていった結果のUL」
驚くべきはその適合ルアー重量、0.45〜7g。通常ULであれば、上限は3.5g程度までだ。
「グラスの竿って表記以上のルアーを投げることができますよね。それと同様の原理を利用したのがこの竿。ベリー〜バットが柔らかく、ティップが硬いフルチューブラー。そこにフロロではなくPE0.6〜0.8号を組み合わせることで機能する竿が仕上がりました」
表記こそULだが、MLと同様の機能。そこにDAIWAのロッド設計のマジック、日々進化を続けるDAIWAの技術力がある。
「僕が使ってきたスピニングロッドの中で最高のものが仕上がった。先が硬いから操作感が出る、操作性を手元に伝えてくれる。軽量なAGSは操作性を妨げず、シャープなキャストにも貢献してくれる」
使えるルアーはもはや無限。自身が開発したシュリンピードのノーシンカーに始まり、クアッドフォーゼの各リグやネコストレートロングのネコリグ、小型ハードベイトなど枚挙にいとまがない。
「1本で何でもやりたい。光大郎さんが育んできたSCの伝統を継承できた。年々難易度が上がっていくフィールド。時代に合わせた竿、陸の最先端ロッドであることを肝に銘じて、一番の竿でなくてはいけない。これからもその名に恥じない竿作りを心がけます。期待していただければ幸いです!」
