Pride of STEEZ
共鳴して高めあう、
投げと巻きの設計思想
マグダイヤル操作のみで簡単にベストなブレーキ力を設定することができ、さまざまな条件下において、遠くのスポットへ正確にルアーを運ぶ理想のキャスタビリティーを発揮。
第3世代のSTEEZ SV TWは、脱・メカニカルブレーキ(脱・接触式ブレーキ)を実現。完全“非”接触式のMAGFORCEのみでスプール回転を制御することにより、水分・油分やパーツ損耗などの影響を受けることなく、セーフティでありながら伸びやかに遠くへ、軽やかなスイングから鋭く低く、アングラーがイメージする軌道を現実に描き出す。
リーリングも強く、軽く、滑らか。そして、その初期性能は長く持続する。投げと巻き、両方の性能を前作から飛躍的に高めて、STEEZ SV TWが8年ぶりにフルモデルチェンジを遂げた。
SPECIAL FEATURES
数字に表れる第3世代STEEZの性能
スプール慣性力15%DOWN!!
軽量ルアーの低弾道で伸びやかなキャスタビリティを実現※16 STEEZ SV TW比較
先代16 STEEZ SV TW(φ34mm)との比較で最大の特徴がスプール径だ。24 STEEZ SV TW 100は、シリーズ初・DAIWA初の「φ32mm SV BOOSTスプール」を搭載している。小径化のわかりやすいメリットとして、回転慣性力DOWNが挙げられる。16 STEEZ SV TW比マイナス15%の低イナーシャ化によって、24 STEEZ SV TW 100はライトウエイトルアーのキャスタビリティがUP!軽量級プラグやフィネスリグへの適性が向上。また、弾道を低く抑えてカバーなどの奥へスムーズにルアーを送り込むのも24 STEEZ SV TW 100の得意とするところだ。
【スプール比較】
上)24 STEEZ SV TW 100:Φ32mm・幅22.5mm・SV BOOSTスプール
下)16 STEEZ SV TW:Φ34mm・幅24mm・SVスプール
TWS開口部面積16%UP!!
新形状TWSを搭載。小型ながらライン放出性は向上※16 STEEZ SV TW比較
先代からスプール直径がφ34mm→Φ32mm、幅も24mm→22.5mmと小型化したのに合わせて、24 STEEZ SV TW 100は小型化されたTWSを積んでいる。普通に考えれば、スプールとTWSの小型化は飛距離DOWNに繋がるが、その問題を24 STEEZ SV TW 100は、SVスプールのBOOST化と、TWS形状の見直しによって解消している。新形状TWSは、開口部のライン入口から出口にかけてテーパーを施すことにより、16 STEEZ SV TW比で幅は狭くなっているものの、開口部面積は逆に16%も拡大してラインの放出性を高めている。
新形状のテーパードTWSが、本当にライン放出性を高めているのか。これについては、24 STEEZ SV TW 100の幅22.5mmスプールに合わせて、新形状と従来形状の2つのTWSを試作・試投して検証。この場合、比較するTWSは幅が同じで形状のみの違いになるため、開口部面積の差はさらに拡大して、従来形状比27%UPとなる。結果、BOOSTと併せて小径化の不利を跳ね返し、24 STEEZ SV TW 100はφ32mmの軽快性に加えて優れた遠投性をも手に入れることに成功した。
【TWS比較】
上)24 STEEZ SV TW 100搭載TWS
下)16 STEEZ SV TW 1016搭載TWS
16 STEEZのほうが幅広だが、開口部面積は24 STEEZ搭載の新形状テーパードTWSが16%勝っている
飛距離最大4.9%UP!!
BOOSTと新形状TWSの相乗効果で低慣性と遠投性を兼備※16 STEEZ SV TW比較
φ32mm化による慣性力15%DOWNでスプール回転の鋭い立ち上がりを実現。さらにスプールの小径化が不利に働く遠投性においても、SVスプールのBOOST化と新形状TWSによって問題を解消するだけに留まらず、16 STEEZ SV TW比でむしろ向上している。ルアーウエイト4.5~18gで検証したところ、最も差がついた7gでは24 STEEZ SV TW 100が4.9%上回る結果となった。
軽・中・重量級ルアーに隙なく対応。近・中・遠距離のオールレンジで、アングラーがイメージするキャスト軌道を現実に描き出す。
この非常に優れたキャスタビリティを、簡単に引き出すことができるのも24 STEEZ SV TWの大きな特長だ。ULTIMATECASTING DESIGNの完成により、ブレーキ調節はマグダイヤル1ヵ所のみで完結。ほんの数投で、その時の使用条件とルアーに対してベストなセッティングを導き出すことができる。
ULTIMATECASTING DESIGN詳細
小径化のメリットを備えつつ、デメリットを跳ね返して遠投性でも24 STEEZ SV TW 100は前作を上回っている
幅3.1mmのコンパクト化!!
数字で見るよりも使って実感するその効果※16 STEEZ SV TW比較
例えば、従来はパーミング側サイドプレートにあったサイドプレート開閉レバーを、24 STEEZ SV TW 100ではフレーム側に移すといった細やかな修正をいくつも積み重ねることで、中心軸に対して左右計3.1mmのコンパクト化に成功。「3.1mm」と聞くと微差に思われるかもしれないが、手にしたときの印象は、数字を遥かに上回るはずだ。
このコンパクトフォルムは、タックル全体の操作性を高め、キャストフォームの安定化やロッドを振るアングルの自由度を高めることに繋がる。またクランクベイトやスピナーベイトに代表される巻きモノを扱う際、リールをパーミングする手とハンドルノブを握る手の距離が近づくことで、より安定して美しく、かつパワフルにリーリングすることができるようになる。つまりHYPERDRIVE DESIGNのメリットをさらに際立たせるコンパクト化ともいえそうだ。
HYPERDRIVE DESIGN詳細
【中心軸からのサイズ比較】
小径化のメリットを備えつつ、デメリットを跳ね返して遠投性でも24 STEEZ SV TW 100は前作を上回っている
IMPRESSION
藤田 京弥Kyoya Fujita
実戦で使うのが楽しみで仕方ない
2023年のB.A.S.S.エリートで最も多用したベイトリールはZILLION SV TWです。このリールは、スペックに表れていない部分まで完成度が高い。ロッドにセットしたときのパーミング性であったり、左右のバランスであったり、手にすっと馴染んで、使っていて違和感が本当にどこもないんです。
STEEZ SV TWのフルモデルチェンジでも、おもにそういう観点で意見させてもらいました。微調整を経て、仕上がりは完璧です。エリート最終戦直後のロケで使った最終サンプルが本当によくて、そのまま使っていたかったんですけど、ロケが終わってすぐにDAIWAワークススタッフに戻す必要があって。でも来期のエリートをこれで挑めると思うと、楽しみで仕方ないですね。
青木 大介Daisuke Aoki
使い分けの軸に“落ち着く”一台
DAIWAワークスプロスタッフ1年目は、SLPシャロースプールを入れたSTEEZ CT(φ30mm)をベイトフィネス機として使って、STEEZ LIMITED(φ34mm)をバーサタイル、同じスプール径のZILLIONをパワー系に使ってきました。そこにφ32mmの第3世代STEEZが加わることで、使い分けの軸が定まります。
自分はφ32mmを使ってきた期間が長かったので、新しいSTEEZ SV TWはとくにキャストフィールがしっくりきます。何と言うか“落ち着く使用感”です。これくらいの入力で投げたら、こんな感じでスプールの回転数が上がって……みたいな。言葉にするのが難しいフィーリングの領域ではあるんですけれど、そこがすっと馴染んでくれる第3世代が、使用するリールの中心的スペックなのはありがたいですね。
川村 光大郎Kotaro Kawamura
2代目ファイヤーウルフに最高の相棒
STEEZ LIMITEDをあまりにも気に入っているので、モデルチェンジすると聞いても正直、不安のほうが大きかったです。実際、開発過程ではかなり厳しいことも言わせてもらいました。今は、ホッとしています。これから何年にもわたって自分のメインになるベイトリールが、素晴らしい出来になったからです。近距離ではφ32mmスプールの立ち上がりのよさが活きますし、ロングキャスト性能もBOOSTの効果が感じられて申し分ない。いちばんシビアなミドルディスタンスのピンポイントキャストも、着水音を抑えてピタッと決められます。今は全国どこのフィールドへ行っても、キャスト精度が釣果を分けますから。そこを重視した2代目STEEZ SCファイヤーウルフとの相性も抜群です。
赤羽 修弥Shuya Akabane
現代シャロー攻略の最適解
まず、カッチリしてるのがイイね。巻きアワセ気味に掛けた魚を寄せてキャッチするまでのリーリングパワーに、HYPERDRIVEDESIGNの効果と余裕を感じたよ。
ホームの霞ヶ浦は全体的に浅くて、例えばアシ際で水深が1mもあったら「深い」と感じるほど。だからシャローを撃つ釣りでも、ロケで1kgアップを釣ったSTEEZクロー3.8inの5gフリーリグのように、軽めのウエイトを使うことが多い。年々この傾向が強くなるなか、STEEZがφ32mmになったのはシャローマンとして大歓迎。STEEZカバーチャターも巻いてみたけど、なめらかでパワフルだし、中距離のキャストも気持ちよく決まった。霞ヶ浦に限らず、現在のシャロー攻略において、24STEEZ SV TWが最適解なんじゃないかな。
並木 敏成Toshinari Namiki
次世代バーサタイルを釣果で体現
同じφ32mmスプールのSV LIGHT LIMITEDと投げ比べて、遜色ないスプールの立ち上がりに驚いた。近距離キャストの軽快性では、ラインキャパを絞っているSV LIGHT LIMITEDに軍配が上がると思っていたからね。TWSのアドバンテージも利いていて、バーサタイル機にこれ以上は望めないレベルの、素晴らしいキャストフィールだよ。ロングキャストではちゃんとBOOSTの効果も感じられた。
利根川の実釣ロケでは、このリールを使ってダウンショット(10lb.フロロ)とスピナーベイト(14lb.)とテキサスリグ(18lb.)でグッドサイズを釣った。フィネスOKで、ゴリゴリのカバーゲームに対応する剛性があって、巻きの安定性も高い。第3世代STEEZに死角はいっさいないと感じたよ。
橋本 卓哉Takuya Hashimoto
手数を増やしながら力強くアワせられる
ボディがコンパクトになったけど、16STEEZユーザーにとって“イヤな感じがしない範囲の変化量”で、そこがすごい好印象。サイズがSTEEZ CTに近づいたことで、フルパーミング(薬指と小指でトリガーを挟んだ)状態でショートキャストができるようになった。アシ際とか連続した障害物の隙間にポンポン投げていくシチュエーションでコレがやれるとめっちゃイイのよ。持ち方をいちいち変えなくていいから手数が増えるし、深くパーミングしてるから、いつ不意に強烈なバイトがきても、手首がグネって逝っちゃったりせずに強くアワせられる。そのぶんサミングが多少窮屈にはなるんだけど、そのへんテキトーでもφ32mmのSV BOOSTだから投げられちゃうよね。
川口 直人Naoto Kawaguchi
逆風を裂いて伸びるキャスト
桧原湖でこのリールを使って撮影したとき、ディレクターさんから「そこからあっちへ向かってフルキャストしてください」って指示されたんだよね。使っていたロッドがSTEEZマシンガンキャストTYPE-Ⅱ(6ft.6in./ミディアムヘビー)でルアーがピーナッツDDRだったから、ルアーに対してロッドが硬い。しかも“そこからあっち”はまあまあ強い逆風。で、指示がフルキャスト。さすがにバックラッシュするだろ……、って思いながらもロッドを振り切ったら、ラインがスプールからほとんど浮きもせずにピーナッツDDRがピューンて飛んでって、すげェなこのリール、と。φ34mmだったらサミング必須の強風だったけど、このφ32mmには不安感がなくて、しかもBOOSTらしい伸びがちゃんとあったよ。
三宅 貴浩Takahiro Miyake
何も犠牲にせずφ32mm化できている
ビッグレイクのガイドではベイトフィネスからPEラインを使ったゴリゴリのパワー系まであらゆる釣りをするんですけど、24 STEEZ SV TWはそのド真ん中に来たな、という感じです。16 STEEZと比べても飛距離が犠牲になっていない。コンパクトになったのに重量そのままでギュッと詰まった感じ。HYPERDRIVEDESIGNと相まってパワー系にもイケる剛性・耐久性アップを感じます。
ロケではフロロ14lb.を巻いてSTEEZスピナーベイト3/8oz.とネコストレート5inの1/16oz.ネコリグで釣りました。標準的キャパのスプールに決して細くないラインを巻いてベイトフィネスっぽいことができるうえ、巻き心地も滑らかでパワフル。めっちゃ使いやすいし、これぞハイエンドのザ・バーサタイルやと思います。