ユラユラと。カチカチと。
すべてがイカに新しい。
エメラルダスはエギングの
新たな可能性を提案する。
それは、ジョイントエギだ。
海の中でユラユラと揺れ、カチカチと鳴る。
小魚のように、甲殻類のように、艶めかしく動く、今までのエギにはなかった、その姿。
冠した名は「アモラス」。
アモラスとは、艶めかしい、
魅惑的という意味だ。
さあ、アモラスとともに、
エギングの新しい扉を開こう!
山田ヒロヒトが語る
アモラスの魅力
キャプテンズオキナワの仲村茂樹船長が着想し、山田ヒロヒトとダイワとともに、実に6年もの歳月をかけて育て上げ、満を持して2023年9月にリリースしたエメラルダスボートジョイント。このボート用のエギとともに、並行して開発していたのが、ショア用のジョイントエギ、エメラルダス アモラス ジョイントである。両ジョイントエギの開発に携わった山田ヒロヒトに、アモラスの魅力について語ってもらおう。
ジョイントの一体、何が効くのか?
ーーさて、テストではダート系エギでは釣れない場面でもバンバン釣果が出ていたそうですが、ジョイント構造って一体、何が効いてるんでしょうね?
山田:うーん、そう問われても、理屈は正直、僕にもよく分かりません(笑)。想像してることはいくつかあるけどね。現時点では、ただただバンバン釣れた、っていう事実だけがありますわな。
※試作を繰り返したプロトモデル。
噛み痕からわかる通り、縦ジョイントの可能性を大いに感じた。
ーー例えば?
山田:アモラスを、シャクらないでフワフワと泳がせていたら、流れの中からイカが予想外のタイミングで抱いてきたりして、ああ、シャクるタイプのエギとはまた違うタイミングで抱いてきよるな、みたいなことがあって。
何て言えばいいのかな、やっぱりダートの動きだけじゃなく、イカのスイッチを入れるアクションは他にもあるんだろうな、と思ったりとかね。そりゃそうですよね。
みなさんも知ってのとおり、イカが普段食っているエサの動きは、エギがダートする動きと似ても似つかないものも多いでしょ?
アモラスのユラユラ、フワフワした動きは、むしろダート系のエギよりも、泳いでいるベイトの普段の動きに近いからいいのかなぁ、なんて思ったりしてますけどね。
ジョイントがもたらすもの ①独特のクリック音
ーージョイント部分が折れ曲がってボディ同士が接触すると、カチカチという、またラトルとは違った質のクリック音が鳴り、それも効果的なんじゃないかと考えているそうですね?
山田:確かにジョイントエギは、なぜだかデカいオスがよく獲れる傾向があるんですけど、それがジョイント独特のアクションによるものか、クリック音がオスをイラっとさせるから襲うのか。
クリック音って、水中で甲殻類が発する音に似ているという説もあって、本物のエサと思って食ってくるのか、その辺は定かではないです。みなさんにもちょっと試してほしいですね。今までのエギとは、また違った反応をしてきますから。ガゴーンと激しくアタリが出るというか、慌てて食いにきてるようなイメージのときも確かに多いんです。
それは、フワフワと泳ぐベイトフィッシュだと思っているのか、カチカチと鳴る音が甲殻類だと思うのか分かりませんけど、これこそ本当に捕食するためのアタックなんじゃないかと思ったりもします。フィーディングモードのイカに強かったりするのかもしれないですね。
ジョイントがもたらすもの ② 食わせの間が、もっと簡単に
ーー使い方は従来のエギと同じ?それとも違います?
山田:違うところを挙げるとすると、一般的なエギの場合、ダートさせた後は、フリーフォールする方がよく釣れますよ、って、僕は言ってるんですけど、それはラインテンションを張るとエギに与える違和感が出やすくなって、イカがそれを明らかに嫌がるような場面が多いからなんです。きれいに止められるのならテンションフォールも有効なんですけど、実はそれ、結構難しいテクニックやからねぇ。
普通のエギの場合はそうなんですけど、アモラスの場合は、軽くアクションさせた後、じっとテンションを張ってフワフワっと漂わせてると、後ろから追っかけてきた、エギを抱こうか抱くまいかと迷ってるようなイカも、あっさり抱いてきたりしよるんですよね。
しかもテンションを張ってるから、アタリも取りやすいですし。テンションフォールさせたり、ただゆっくりスイミングさせたり、ダート系エギでのセオリーになかったテクニックでイカがアタックしてくるっていう、何とも新鮮な面白さがアモラスにはあります。
ジョイントがもたらすもの ③ バレや根がかりの少なさ
ーージョイントってバレやすかったりとかはないんですか?
山田:いやいや、その逆。ボディ部分が別体で可動して、イカに追従していくので、バレにくくなるとは思いますね。デメリットがあるとすれば、イカがアタックしてきたときにボディ部分が動いちゃうし、ジョイントパーツが間に入ってますから、アタリが小さくなったり、手感度の質は今までと変わってくるかもしれないです。
だけどそれは、従来のメソッドでやったときの話で、今までだとさっきの話のように、できるだけフリーフォールさせる方がよかったけど、アモラスはラインテンションを張っていても問題なく食わせの間を作れるから、逆にアタリがハッキリと出る場合が多いんですよね。張って緩めてシェイクしたりと、セオリーになかったアクションで抱かせることもできますし。
ーー意外と根がかりも少ないとか?
山田:フォール中はボディーがやや、くの字に反っているので、カンナがボトムから離れますから、岩などに刺さりにくいです。
セオリーからはみ出る使い方を
試してほしい
ーーどんな使い方を?
山田:大分型のダート系のエギのようにバンバンシャクるような使い方ではなくて、繊細にシャクって、フワフワと漂わせているだけで、勝手に仕事をしてくれるような感じですよね。
例えば春の産卵期のイカを狙って、繊細にフラフラと泳がせて、みたいなのも面白いと思うし、10~11月になって新子が大きくなって、800gとか1㎏になるような個体を狙うときに、ダート系で食い渋ったときなんかには、このエギを入れて泳がしたくなりますね。
食わないイカだったり、場荒れしているようなところ、スレているようなところで、アモラスは違いが出たイメージがあります。
ーーなるほど。エギングフリークのみなさんに、新しい釣りを存分に楽しんでいただけそうですね?
山田:何より、今までにないものだから、単純に面白いんですよね。僕も最初にカタチになったときには早く使ってみたくてたまらんかったから。久しぶりの感覚ですよ。
エギングの世界って、だんだんと熟成されて、決まった、安定した釣り方ばかりがやられるようになって、新しい、突拍子もないものは、なかなか出てこなくなってますよね。そういうなかで、皆さんにとっても、今までに使ったことがないようなワクワクするものでしょうから、フィールドに出掛けるのが楽しみになる道具になるんじゃないかなと。
それに新しい道具って、自分だけの新しい釣り方を生み出せるかもしれないし。イカもこういうエギをまだ見ていないし、使うんならぜひ、ジョイントがメジャーになる前にどうぞ。しばらくは多分、自分だけ、いい思いができると思いますよ(笑)。