ガイドセッティング
チタンとカーボン樹脂を組み合わせた「TC-IMガイド」を全節に採用。傾斜形状のフレームが不快な糸絡みを抑制し、快適な釣りをサポートする。強度は向上させながら、従来品と比較し約30%の軽量化を実現。持ち重りの軽減、穂先のブレを防ぐ。
昨今、グレ釣りを取り巻く環境は大きく変化している。良型グレの数釣りは、好条件が揃う限られたフィールドでなければ、以前に比べて難しくなりつつある。魚はより警戒心を増し、釣り人にはこれまで以上に繊細かつ戦略的なアプローチが求められている。
そうした状況の変化に合わせ、道糸やハリスは細くなり、釣果を求める上物師たちは、日々試行錯誤を重ねている。
メガディスRの開発は、そんな現代のグレ釣りと正面から向き合うことから始まった。従来の号数の定義や調子の在り方といった既成概念にとらわれず、「その号数を選ぶ釣り人は何を求めているのか」を改めて見つめ直した。
各号数に求められる役割を一つひとつ洗い出し、その積み重ねの先に、磯上物竿の理想形があると考えたのである。
では、1号や1.25号を手に取るアングラーは何を求めるのか。細い道糸とハリスを駆使し、繊細なラインメンディングによって仕掛けを自然に送り込む操作性、やり取り時には、細仕掛けに過度な負担を掛けることなく魚の動きをいなし、無駄に暴れさせない柔軟性が理想形であろう。
1.75号、2号を使う場合は直線的な引っ張り合いではなく、魚もコントロールしたい…糸を出せない状況でもう一タメできれば…誰しもがこういった思いをもっているのではないだろうか。
一般的な先調子の竿の特徴と言えば操作性に優れ、軽快な竿捌きができるといったところだろう。
しかし、その代償として、元竿方向に負荷がかかるにつれて釣り人側が張りを感じ、竿を絞り込むようなやり取りは難しい。
一方で胴調子の竿の特徴は、粘りを生かしたやり取り、竿を思いきり曲げた懐の深いやり取りができる点が持ち味である。
このイメージこそが従来の磯竿の感覚であろう。
では釣り人側の理想の調子とは何だろうか?先調子のような操作性と、従来の柔軟性を併せ持つ1~1.25号や、不必要に曲がらず、魚をコントロールでき、いざというときにもう一段階のタメが効く1.75~2号。極端に言えばこういった相反する性能を持ち合わせた竿だろう。
しかし、既存の設計手法ではこれらのバランスは実現できない。そこで目を付けたのがローテーパー設計の更なる進化だ。
これまでローテーパー設計を採用した『TOURNAMENT ISO AGS』『銀狼王牙』では従来使い切れていなかった元竿を機能させるための手段として元竿を曲げるローテーパー設計を採用してきた。
しかしメガディスRでは、その考え方を一歩先へ進め、元竿を曲げ込むことで柔軟性を生み出し、曲がりによって生じる反発力を、パワーとして引き出す。そのどちらも実現することができるための、各号数に足りなかった性能をもたらすための手法としてローテーパー設計を昇華させたのだ。
そもそもローテーパー設計とは、従来のようにリールシート上部から元竿の玉口にかけて細く絞っていく手法とは異なり、リールシートから玉口までをほぼ同径で構成し、テーパーを極力抑えた設計である。
これにより、これまで十分に使い切れていなかった元竿までしっかりと曲がり、竿全体の可動域が拡大する。結果として張り感を抑えつつ、魚の暴れも軽減できるというメリットが生まれる。
従来はこの特性を生かし、竿全体で受け止めるための設計としてローテーパーを採用してきた。しかし今回のメガディスRでは、これまでとは異なる設計思想のもとでこの手法を取り入れている。
まず、1号、1.25号であれば道糸が1.5号以下、ハリスも1号、1.25号であれば、道糸は1.5号前後、ハリスも競技会や魚がスレているエリアでの釣りが想定される。
競技会においては、細仕掛けを正確に操作して効率よく食わせ、いかに素早く取り込むかという手返しが重要となる。また細仕掛けゆえに魚を過度に刺激せず、鼻先を引くように寄せる繊細なやり取りが求められる。しかし、従来の設計手法では、元竿部の張りが強くなるため、ラインブレイクが気になり、結果として、レバーを操作し、糸を出しながらのやり取りになりがちである。
先調子の操作性を維持しながら、元竿に柔軟性を持たせることで、より強気のやり取りを可能にする。この理想的なバランスを実現する手段として、ローテーパー設計を用いたのだ。
相反する要素を高次元で両立させたことこそが、今回のメガディスRの真骨頂である。先調子の操作性を基軸としながらも、広い可動域による柔軟性を併せ持つ可変的な調子へと仕上げている。
では1.75号、2号はどうだろうか。大型の尾長グレ相手にする場合、魚を掛けてからのファーストランをいかに止めるかが最大のポイントになる。この一撃を凌いでこそ、本格的なやり取りが始まるといっても過言ではない。
幾度も繰り返される尾長の強烈な引きに耐えながら相手の体力を奪い、水面まで浮かせる。その特性から、従来は胴調子の竿を選択するアングラーが多いのが実情だ。しかし尾長グレは、浮かせてからも何度も水中へ突っ込むため、深く曲がり込む胴調子では、最後の局面で根ズレによるバラシを招くケースも少なくない。魚を素早く寄せる操作性を高めれば、不用意な突っ込みを抑えることはできる。従来の設計では元竿の粘りが損なわれてしまう。胴調子の粘りはギリギリの駆け引きになる大型魚とのやり取りにおいては必要不可欠な要素である。1.75号、2号は操作性を高めながらも、強烈な引きに対してはもう一段のタメが効く、ローテーパー設計によりこのバランスを実現している。
磯竿の中心アイテムである1.5号に必要とされるもの、それは様々なシチュエーションに対応できるオールラウンドな性能だろう。メガディスRを使うであろう磯師は、渡船だけでなく、地磯をメインフィールドにしている方も多いだろう。地磯では、コマセが連日撒かれていることが多く、そういった場所ではグレもスレている。条件に恵まれない限り、40cmオーバーの数釣りというのはなかなか難しいのが実情である。スレたグレが口を使う、数少ないチャンスを確実にものにする必要があり、1.5号は食わせた良型のグレをバラさずに確実に取り込める竿でなければならない。
場所取り争いが熾烈な地磯においては、思うようなポイントに入れず、根が荒くハエ根の張り出している場所での釣りを強いられることも多い。不利な状況下においても、道糸1.75号、ハリス1.5号のセッティングで、竿をしっかりと絞り切り、根の向こう側や溝、さらにはオーバーハングしている磯際でも魚を引き出せる性能が求められる。1.5号はそのためのパワーと粘りを絶妙なバランスで備えている。
その理由は、やや先調子気味の設計にある。魚がヒラを打って横走りする場面では、2番、3番節が魚を垂直方向へ引き上げる力を発揮し、走れば各節が適度なテンションを維持しながら元竿までスムーズに曲がり込む。魚の状況により適切な弧を描く隙のないバランスに仕上げている。
根の向こう側の魚を浮かせ、磯際に突進する魚を沖に引き出すといった主導権を握ったやり取りが可能となる。
1.5号のポテンシャルを最大限に引き出す為にも、臆せずにしっかりと竿を絞り込んでほしい。ローテーパー設計の真価は強烈な引きを受け止める粘りはもちろん、曲がり込んで溜めた反発力をリフト力に変換し一気に寄せるパワーにある。それこそがこの1.5号の魅力であり、メガディスRの真骨頂である。
今回のメガディスRは「本調子」として謳っているが、そもそもダイワの磯上物竿において本調子という調子は聞き馴染みのない方も多いだろう。
先調子と胴調子の中間に位置する調子というのが一般的な認識ではないだろうか。もちろん、そのような意味合いで使われることもある。しかし、ダイワが定義する磯上物竿における本調子は、単なる中間的な調子ではない。
それは、「竿が曲がり込んでいく過程で、特定の部位に負荷が集中することなく、竿全体がバランスよく負荷を受け止める調子」である。
この本調子の基本的な考え方をベースに、これまで語ってきたような調子の味付けを施すことで、それぞれのアイテムに求められる理想の調子を追求したのである。
その結果として、先調子のような操作性と柔軟性を兼ね備えたモデル、相手が強者になるほど粘り強く耐えしのぐ胴調子の特性を持つモデルといった、各号数に求められる性能を高次元で実現したのだ。
細身ブランクとローテーパー設計の融合によって、魚の動きや負荷の変化に応じて理想的な弧を描き、各節がそれぞれの役割を果たすことで、ブランクが秘めるポテンシャルを最大限に引き出す。
グレの動き、負荷に応じて変幻自在に姿を変え、釣り人が求める理想のやり取りを実現する本調子。
それこそが、メガディスRが目指した理想の調子なのである。
NEW『メガディスR』各アイテムのポジショニングマップ。アイテムごとのポテンシャルを高める専用設計がなされている。
※この表は竿の曲がり方(竿の調子)と曲がりのイメージを感覚的に掴みやすくするための目安です。実際の竿のパワーとは異なります。
チタンとカーボン樹脂を組み合わせた「TC-IMガイド」を全節に採用。傾斜形状のフレームが不快な糸絡みを抑制し、快適な釣りをサポートする。強度は向上させながら、従来品と比較し約30%の軽量化を実現。持ち重りの軽減、穂先のブレを防ぐ。
レバーに人差し指を添えた状態で力強く握れる形状を追求。さらに従来シートと比較し、グリップ部を全体に短くしたことで、リールシートの上からブランクが曲がり、バット部まで余すことなく使うことが可能。
縦方向のI型形状と周方向のC型形状、ダブルの突起で雨、潮によるラインのベタつきを軽減。高耐久撥水スーパーコートとの相乗効果で、従来以上の快適なラインさばきを実現。(♯4はICガード、♯3は周方向のみ)
リヤグリップ自体に重量を持たせバランサー効果を発揮。持ち重りの軽減はもちろん、ラインメンディング、仕掛けの振り込みなどの各操作においても、手元に重心が寄ることにより、抜けるような軽快な操作性を実現。
DAIWA FIELD TESTER
木村 真也 Shinya Kimura
今回のメガディスRはどの号数も今までにない理想的な磯竿のバランスに仕上がっています。僕が普段からメインで使う号数は1号、1.25号の5mモデルになりますが、今回のメガディスRは先調子のように扱えますが、魚が走れば胴調子のように元竿の柔軟性と粘りが効いてきます。
食わす、寄せる、タモ入れと非常にスムーズに行えるので手返しが重要な競技会では間違いなく武器になりますね。
デザインも初代の『紫電』から歴代のメガディスシリーズを彷彿とさせるブルーやパープルといった磯場でも目立つ個性あふれるデザインが光りますね。
多くの方がメインとして選ばれるであろう1.5-53は、竿全体で魚を受け止める中間的な調子に仕上げています。魚の引きに対して追従するように曲がりながらも、そこからグイグイと魚を浮かせるリフト力が引き出されるイメージです。元竿までしっかりと機能し、竿全体で浮かせてくるような感覚があります。
こうしたアイテムによって単なるパワー違いだけでなく、それぞれの用途や求められる性能に合わせて調子を作り込んでいる点こそが、今回のメガディスRの最大の魅力であり、強みだと感じています。
DAIWA FIELD TESTER
池田 翔悟 Shogo Ikeda
今回のメガディスRは、号数によるパワーの違いだけでなく、アイテムごとに調子の味付けを変えている点が大きな特徴です。
僕の場合、競技会で使うのであれば、まず選択するのは1-50や1.25-50ですね。操作性に優れているので、細かなラインメンディングがしやすく、思い通りに仕掛けを操作できます。それでいて、十分な粘りもあるので、魚とのやり取りでは細糸でもしっかりとタメを利かせることができ、やや強引に魚を止めることもできます。
ハリスを長く取りたいような状況、竿のストロークを使って魚を怒らせずにやり取りをしたいような時には1.25-53はバランスよく曲がり、魚が余計な負荷を感じにくいので、スムーズに寄せてくることができますね。
大きな進化を遂げたNEW『メガディスR』共通して進化した機能面だけでなく、アイテムごとの調子においても個性のあるラインナップとなっている。
フィールド、釣法に加え自身の磯釣りスタイルに合わせたアイテム選択が出来るのも魅力のひとつ。