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KYOKUEI GAME TESTER IMPRESSION
極鋭ゲーム テスターインプレッション


■MC-180 AGS ― フィールドテスター 林良一
画像 最初にMCに触れた時、まずはその全体的なデザイン、細部の仕上がりに目を奪われた。それは前MCとは完全に別物で、気品さえ漂うその仕上がりは、大いに釣り心をかき立てた。早速ベイトリールをセットしてみると、全体の重心はピタリとフォアグリップ部となり、それはゼロテンション時、極限まで振れの無いロッドティップを約束してくれる。柔軟なティップは、湾フグなどの極微細なアタリも、トップガイドの振幅として目感度に反映、なめらかにつながる粘りのあるベリー(胴中)~バットでフッキングも難なくこなすことができる。

東京湾内のフグのことを釣り師は通称「湾フグ」と呼ぶが、その代表格がショウサイフグだろう。釣り方は外房などとは異なり、概ね浅く潮が緩いエリアでありオモリは10号を基準にそれ以下、エビをエサとして使う。なので摂餌中のフグは居食いし易く、柔らかなエビの尾を、その爪切りのようなクチバシ状の歯でサクッと噛み取って行く。その極小さな挙動となるアタリを、MCのティップは難なく目感度として出してくれるので、後は即アワセ、要はフグをカットウに掛ければ良いのである。

一方東京湾の冬の風物詩でもあるアカメフグは、同サイズではショウサイフグよりも口が大きく、胴中が大きく張り出しフットボールのような体形で、大型はその容姿から別名「ガマガエル」と呼ばれる。口が大きいだけあり、誘い下げの動作中でも、エサを口に入れたり出したりと、ティップをフワフワと揺らすアタリを出す。アタリを感じながら底まで連れて行き、カットウがアカメフグの腹の下にある状態を作り出し、次のアタリで間髪入れずにカットウで掛けに行く。
画像 柔軟なティップに粘りのあるバットを兼ね備えたMCは、湾フグの他、マルイカのゼロテン釣法はもちろんのこと、やはり微妙なアタリのアナゴ、オモリを宙で背負うマゴチ、餌木スミイカ、エビスズキ、浅場でオモリが軽い夏タチウオ、もちろんキスやイシモチ、カサゴなど、ゲームロッドに恥じない守備範囲の広さとポテンシャルの高さを兼ね備えている。
■H-215 AGS ― フィールドテスター 石塚広行
手にした瞬間、いろいろな魚種を狙えるロッドだと確信した。バット部は適度なパワーで、トップに行くにつれしなやかな粘りがある。もう一つ気にいった点はグリップエンド。適度に長く、脇に挟んだ際も非常に持ちやすく操作性も良い。多くの船釣りターゲットはカバーできる万能ゲームロッドだと思う。
画像 ■アジ~ライト泳がせ

ビシアジ釣行の際、ロッドパワー・操作性としなやかな食い込みを自ら体験してきた。アジ釣りは、センターシンカーでもある60号ビシを使いコマセをシャクリながら掛けていく。ロッドを一定のテンポでシャクリ仕掛けにアジを掛けていく。ロッドが硬いと1匹は掛かるが多点掛けが厳しくなる。しかし心配ご無用!しなやかな粘りと操作性を持つロッドは次々と魚が掛かって多点掛け、そしてバラシを減少してくれる。やがて、ロッドのパワーを大いに発揮できるチャンスタイムが到来。水深90mのポイントで青物がアジを食い出したのである。船長よりアジを泳がせてみてと指示が出た。シンカーを、80号にチェンジし早速ライト泳がせ釣りスタート。タナでアタリを待つと穂先に違和感出た。アタリだ!ここからパワーゲームのスタート!ハリ掛かりした魚は、グイグイ引き込むがバッドパワーはまだまだ余裕があり魚を引き寄せてくれた。魚の引きにロッドが負けること無く、主導権は終始タックル側にあった。
画像 ■コマセマダイ釣り

関東近郊のコマセマダイ釣りのオモリはライト系の40号ビシからノーマル系100号ビシまでフィールドにより様々。細ハリスとロングハリスをメインに使用するコマセマダイ釣りでは、仕掛けを安定させて付けエサターゲットに食わせる適度な柔軟性が活きる。専用竿には一歩譲るものの、コマセマダイ釣りにも十分使用でき、しなやかな食い込みでマダイや青物を掛けてくれる。手持ち誘いで釣りをしていても持ち重りも少ない。コマセ釣りでは餌取りは付き物だが、メタルトップとAGSガイドのおかげで付け餌がかじられたアタリも明確に分かり、チャンスロスが減る。コマセ釣り・ライト泳がせ・ヒラメ・根魚・夜イカ・マゴチなど、実に数多くの船釣りターゲットに使用可能。ゲーム感覚で使用するのも良し、ターゲットを絞って使用するのも良し。色々な釣りに使用できるロッドだ。
■MC-150 AGS ― フィールドテスター 前田俊
画像 マルイカ釣りでメインロッドとして使ってきたMCがモデルチェンジして生まれ変わった。実際にマルイカ釣りで使ってみて、私が最も重要だと考えている「ノリ感」性能が大きく進化していることにまず驚いた。たとえば親指ほどのサイズのマイクロマルイカ。アタリを捉えたとしても合わせた後にマイクロマルイカが乗っているかどうか?その判別が難しい。バラさないように慎重に巻きあげたのにマルイカがいない。途中でバレたのか?合わせ損ねたのか?あるいはアタリだと思ったけれど気のせいだったのだろうか?何度もそんな事が続き、迷って釣りのリズムが崩れてしまった。そんな苦い経験を持つアングラーも多いのではないだろうか。マイクロマルイカを狙っている訳ではないが、確実にその一尾を釣り上げることで色々なヒントが得られる。どんなスッテに乗ったか。どの位置(棚)で乗ったか。どのような誘いが有効だったか。などなど。そのヒントからイメージの枝葉を広げ状況を読み、持てるテクニックを駆使して攻略して行く。そのためにも優れた「ノリ感」は欠かせない。
画像 MC-150は、旧モデルに比べ穂先の柔らかい部分がやや短くなった。旧モデルでは強い風が吹いている時に穂先が風になぶられアタリが取り難くなる事があったが、NEWモデルではノイズが消えてアタリだけを明確に伝えるように設計されている。ゼロテン、宙の釣り。テクニックを選ばず最高のパフォーマンスを引き出してくれるはずだ。状況に合わせスピニングリール・ベイトリールどちらでも使えるため、マルイカ、ムギイカの他、シロギス、湾フグ、イシモチ、カサゴ、LTアジ、LTタチウオなど、極鋭ならではの感度を活かした攻めの釣りで真価が発揮されるだろう。


■M-175 AGS ― フィールドテスター 林良一
極鋭GAMEシリーズ全てに搭載されているAGS。まず目に付くのが、レベルワインダーの高さに合わせた設計コンセプトから生まれた足高ガイドだろう。クロスしたカーボンファイバーが、その高性能を誇示するかのように黒い輝きを放ち、エアーセンサーシート同様、ロッドにおいての機能美とはこういったモノなのかと、静かに頷いてしまう程であった。SMTは「手感度」では無論のこと、GAMEでは「目感度」も追求、ベストなアタリの出方を表現できる許容範囲をターゲットシンカーコンセプトとし、ラインナップの全てにベストなパフォーマンスを実現させている。
画像 ■LTタチウオ

私がLTタチウオゲームで最も頼りにしているのがM-175 。浅場の釣りではシンカーも軽く、タチウオのアタリがダイレクトに伝わってくる。それをティップの曲り込みとして目感度アタリで捉え、直後緩やかに曲り込んでいくベリーが弾かずにタチウオを掛けてくれる。深場ではバットのパワーを使ってシャクリを入れることができるが、このロッドで更に面白いのは、非常に活性が低い場合の釣りだろう。エサの端を咥えただけのやる気のないタチウオに、いかにしてハリのある部分まで食い込ませることができるかがキモで、ティップからベリーまでのスムーズな曲りがタチウオに不信感を与えず、もう一口食ってきた感触が手に取るように伝わり、フッキングに持ち込むことができる。
画像 ■イサキ

60号のビシを使うイサキ釣りに「M-175 AGS」はベストマッチなロッドではないだろうか。指示ダナでアタリを待っている時、ビシを背負った状態からでも、イサキのアタリがティップ~ベリーを振るわせ、その振幅により2匹目、3匹目と、追い食いさせる感触も明確に伝わってくる。また、ティップを下向きに構え、粘りのあるバットでビシを振り、思い通りのコマセワークも難なくこなすことができる。40号を使った夏ヒラメでも好印象だったM-175。ターゲットシンカーMAXの60号を背負ったときでもまだ余裕が感じられ、アマダイ、マゴチ、カサゴ等、汎用性の広いロッドに仕上がっている。
■H-185 AGS ― フィールドテスター 田渕雅生
画像 ゲームロッドに求められるもの、それは「操作性」「軽快感」「汎用性」。極鋭ゲームは、汎用性を持たせながらも決して中庸な仕上がりではなく、ダイワテクノロジーを駆使し、操作性の良さと小気味良い軽快感を出している。

ターゲットシンカー60号のH-185。今回100号オモリで水深150mを攻める湘南エリアのオニカサゴ釣りに使用した。7:3調子ゆえ、見た目はオニカサゴ専用竿に比べ胴に入っているように見えるが、実際に手に持つとX45採用のバット部の強さで想像以上の軽快さが実感できる。底を1m程切り、竿1本分の誘い上げ~誘い下げを行うのに、穂持ち部にしっかりと張りを持たせてあるために持ち重り感が少なく、操作性の良さを感じる。
画像 100号オモリ・水深150mの釣りももはや置き竿でアタリを待つ釣りから手持ちで誘い続けアタリを出しに行く釣りとなった。AGSは海底の状態を適確に手感度として伝え、SMTは魚が餌をくわえただけの状態からしっかりフッキングするまでを明確に目感度として伝えてくれる。H-185は、他の魚種であればアマダイの80号オモリのノーマルにも40号オモリのライトにも対応できる1本。タチウオでは深場での釣りにベストマッチだ。
■MH-195 AGS ― SFA(スーパーフレッシュアングラー) 高槻慧

画像 MH表記のゲームロッドは汎用性が高く人気の番手、タチウオをはじめ、アマダイ、イサキ、マゴチ、カレイ、ヒラメ、根魚でこのゲームロッドを楽しみ、ターゲットシンカーコンセプトの「目感度の追求」を実感している。モタレはより大きく、アタリはよりはっきりと表現されるのだから、打率は上がり何より釣っていて楽しい。適度に張りがあり柔らかすぎないスローテーパー穂先は、ウネリや船の揺れでブレることが少ないところも気に入っている。今まで 「?」だったアタリが「!」に変われば、釣りがもっと楽しくなるはずだ。
画像 ■ライトタチウオ
メインフィールドの東京湾で特に水深が40~80m、40~60号オモリを使用する場合はこの竿の出番。幽霊に例えられるほど神出鬼没なタチウオ相手には、オモリや水深に対応して2タックル以上を持っていくことをオススメするが、浅すぎず深すぎない広いタナを探るにはマルチに使える1本だ。東京湾のシャクリの釣りは、誘いかつ聞き上げを連続的に行うイメージ。シャクリ中や止めた瞬間にアタリが出るのだが、低活性時は明確なアタリではなく見逃してしまいそうな微妙なモタレを出すことが多いため、目感度がとても重要となってくる。モタレのありなしを大きく出せるこの穂先は、勝負の機会を更に増やしてくれる。様々なパターンのシャクリを1日中試すので、脇挟みしやすいグリップエンドと軽量化されたAGSやエアセンサーシートなどのパーツは嬉しいところ。また、リアクションバイトが多い時に使うシャープなシャクリではX45のレスポンスの良さを感じる。

バットパワーも魅力の一つ。大型魚も想定しているパワー設定が効き、マゴチ釣りでは67cmの特大マゴチも難なく引き寄せることができた。マゴチでは15号オモリを使用するが、ターゲットシンカー以外の号数で遊べるのもゲームロッドならではの醍醐味。もちろんターゲットシンカーの40号がメインとなるカレイやライトアマダイ、ライトイサキ、根魚五目には相性抜群。是非手に取ってこのシリーズの面白さを実感していただきたい。
■MH-230 AGS ― フィールドテスター 石塚広行

画像 ターゲットシンカーを設定した極鋭ゲームシリーズ。センターシンカーを設定したことでアタリを逃さず小さいアタリも見やすくチャンスを逃さず目感度も最高。極鋭ゲームシリーズの中で最も全長が長い「MH-230AGS」、そのオモリ負荷は20号~80号。ターゲットシンカーは40号。40号シンカーを使用した際のロッドバランスが一番のオススメなのだが、今回あえてオモリ負荷表記より軽いシンカーの釣りに使用できないかと思いサイマキエビを使用したマゴチ釣りに釣行。

シンカーは15号を使用した。シンカーを付けるまでは一見穂先が硬いのでは?マゴチ釣りにはどうなのかと思ったが、穂先は高い感度と柔軟性を持つSMT(スーパーメタルトップ)を使用しているためしなやかである。15号のシンカーを付けても安定した曲がりを見せてくれた。サイマキエビが海底を泳ぐ微かな動きも感じ取れるロッドである。また、ライトヒラメに釣行した際、起伏の激しい根回りのポイントを攻めた時もロッド操作でポイントを丹念に探ることができた。全長が2.3mと比較的長いがゆえにロッド操作で大きな誘いから根掛かり回避まで思いのままで、ウネリやシケの際も仕掛けを安定させ釣果アップも期待できる。

マゴチやヒラメはアタリが出てから針掛かりさせるにはアワセが必要になるが、穂先部はしなやかだが元にかけてパワーがあるためガッチリとアワセられるのである。勿論、大型マゴチやヒラメにもロッドが負けること無く引き寄せられる、それがMH-230AGSの実力だ。ゲームロッドの魅力である「1本のロッドでたくさんの魚種を狙う」、この楽しみを味わって頂きたい。
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