ベイトフィッシュ同様の
強い輝きを広範囲へ放つ。
フィッシュイーターの捕食本能に
スイッチを入れる高輝度の「輝き」が
ルアー設計の新たな未来を切り拓く。
フィッシュイーターの捕食メカニズムを
科学的に分析して新開発
フィッシュイーターは「輝き」を目指す
フィッシュイーターがベイトフィッシュを捕捉するときに、最も優先的に使われている能力は視覚である。ところが、魚の視力は人間と比べてかなり低く、ベイトフィッシュを明確に認識できる距離はわずか数メートル以内だといわれている。
では、なぜフィッシュイーターは遥か遠くからベイトフィッシュの存在を捕捉することができるのか。それはベイトフィッシュが放つ「輝き」を追うからである。イワシなどのベイトフィッシュの体は、わずかな光でも反射して水中で強く輝き、遠くまで光を届ける構造になっている。フィッシュイーターは、このベイトフィッシュの反射光を目掛けて急速に接近し、捕食するのである。
レーザーインパクトは、この「輝き」を科学的に徹底分析し、再現することに成功。ベイトフィッシュそのもののリアルな反射を実現した、革新的なテクノロジーだ。
強い光を放つベイトフィッシュの仕組み
イワシなどのベイトフィッシュの体が銀色に輝いて見えるのは、皮膚にある虹色素胞内のグアニン結晶板の重層構造により、光が減衰することなくほぼ完全に反射されるためだ。
鏡のように光を反射するこうした構造は「鏡面反射構造」といわれるもので、光を多方向に反射する「拡散反射構造」と比べ、放たれる反射光の輝度が圧倒的に高く、より遠くまで届くという特性を持っている。また、魚体の反射光が輝いたり消えたりする明滅も「鏡面反射構造」特有の現象で、一方向にのみ反射光を放つという特性によってもたらされるものである。
ベイトフィッシュと同じ「鏡面反射方式」を
採用したレーザーインパクト
従来ルアーを遥かに凌ぐ高輝度な反射光を広範囲に放つ
の反射※写真はイメージです。
既存のルアーの反射※写真はイメージです。
開発にあたり着目したのは、ベイトフィッシュが放つ「輝き」だ。無論、これまでにもホログラムや反射板などにより強い反射光やフラッシングが得られるというルアーは多数存在していたが、実際に水中でその光る姿を見てみると、実は光が届く範囲はわずか数メートルに過ぎなかったり、光の方向が一定であったりして、水中での輝きが広範囲の魚にアピールできていないことがわかった。
そこで、レーザーインパクトはイワシなどの体と同じ「鏡面反射構造」を採用。ベイトフィッシュ同様の強い輝きを広範囲に放つ。という設計コンセプトをダイワならではの先進の技術により具現化し、既存のルアーとは比較にならない高輝度、かつリアルな反射光を実現した。その輝きは、もはや別次元だ。
強い光を放つレーザーインパクトの仕組
反射面に対し、入射角と反射角が等しく反射。入射光が弱まることなく一方向に反射される
入射光がどの方向からきても、そのまま光源の方向に返る反射。特殊な反射構造が必要となる
ホログラムなどの既存のルアーさまざまな方向へ光が散る反射。光の方向は広くなるが、輝度が低く遠くへ届かない
未体験の高輝度反射の秘密は、これまでとは異なる反射方式にある。光の反射方式にはいくつかの種類があるが、レーザーインパクトの反射はベイトフィッシュの体と同じ「鏡面反射方式」で、鏡に光を当てたときのように、入射光がほぼ減衰せず、そのまま一方向へと反射される。また、光源に対して反射光が戻っていく「再帰性反射方式」を組み合わせている。
一方、従来ルアーで用いられてきたホログラムなどは、入射光を拡散して多方向に反射する「拡散反射方式」である。この方式は、反射光は拡散して多方向に向かうが輝度が低く、届く範囲が狭い。
高輝度の光を多方向に反射するピラミッド型多面体
レーザーインパクトのコアテクノロジーは、ルアーボディの内側に搭載されているピラミッド型の多面体である。この多面体は、最適な反射を行うための形状設計と、通常ルアーの金型の表面仕上げでは行わない非常に細かな(簡単に言えばツルツルの)仕上げ加工および、成型後の表面処理によりクリスタルのような透明感を実現。これにより、入射光と同じ方向に光を返す「再帰性反射」とボディ内部に透過させてから反射させる「鏡面反射」を同時に行う。
従来技術ではこの細かく透明感のある多面体を実現することは不可能だったが、飽くなき探究心と長年にわたり積み重ねてきたクラフトマンシップにより、数々の技術的な困難を克服。鏡面のように磨き上げられた4つの面を持つこの多面体をルアーの内側に数百個配置することで、さまざまな方向を向く約1000枚(枚数はルアーのサイズや形状で変わります)の反射鏡を内蔵しているのと同等の高輝度・多方向への反射を叶えた。
また、それぞれの反射光は一方向のみに向かうため、反射方向から外れた瞬間は光が消え、明滅が発生。ギラリと光るベイトフィッシュのリアルな煌めきも再現する。
あらゆる方向に未体験の反射光を放つ
革新の3Dマルチ反射構造
ボディ内部に鏡面反射板を内蔵
ボディの内側にピラミッド型の多面体を最適な位置に配置するのに加え、ボディ内部に鏡面反射板を内蔵。多面体と鏡面反射板の両方で光を反射するこの3Dマルチ反射構造により、これまでにない強烈な反射光を広範囲に放つルアーが完成する。
この構造により、わずかな光でも強く広く反射するので、デイゲームはもちろん、マズメ時やナイトゲームでも絶大なアピール力を発揮。従来ルアーより遥かに広い範囲からターゲットを呼び寄せることが可能になった。
より複雑な反射光を生み出す、画期的な新反射構造
ルアーに対し一方向から入射光が入った場合、再帰性反射により入射方向に同じ強さで光を返す反射と、ボディを透過して鏡面反射板により光を返す反射のふたつが得られる。これをルアー全体でみると、多方向に強い光が放たれることになる
レーザーインパクトの強烈で多方向へ向かう光の輝きは、ピラミッド型の多面体による反射と、内蔵された鏡面反射板による2つの反射の複合効果により生み出される。
その仕組みはこうだ。まず、入射した光は多面体により入射してきた方向に返る光と多面体を透過する光に分かれる。透過した光は内部の鏡面反射板によって別の方向へ反射される。
このとき、多面体の4面の向きがそれぞれ異なっているため、ルアーに対して一方向からの入射でも、当たる面によって反射方向が変わり、上下方向だけでなく前後方向にも光が広がる。
さらに、この現象が、緻密な計算に基づいて配置された数百個すべての多面体において発生するため、多方向への高輝度の反射光が放たれ、広範囲のフィッシュイーターへアピール。同時に、ベイトフィッシュと同じ明滅も発生し、フィッシュイーターからすれば、本物のエサ同様の輝きとなる。