静かに滑り出し、どこまでもスムーズ。上質な回転をその手に。
ダイワの小型スピニングリール設計思想においては、ローターは軽量であるほど機能的メリットは多くなると考えています。
ローターを回転させるときに働く慣性力は、軽量なものほど小さくなります。身近なものに置き換えてみましょう。例えば車。車重が軽いほど、止まった状態からは軽い力で瞬時に加速し、ブレーキングのときには短い制動距離で停止できるでしょう。
ローターにも、これと同じ原理が働いています。重量が軽ければ、巻き出しも軽く、止めたいときにもピタッと止められます。つまりは、アングラーが意のままにコントロールできる、操作性の高さを得ることができるのです。回転レスポンスが良い、という表現は、スッと回せて、ピタッと止まる、こういった特性のことをいうのです。
一方、重量のあるローターは材料量が多い分、必ずしも関連性があるわけではありませんが、剛性面での有利性は出しやすくなります。また、一度、回転が始まると、重さにより慣性力で回転が維持され、回転フィールがいいという錯覚を生むこともあります。
しかし、ものづくりとは、相反する要素を、どのように両立させるかにあります。軽くて、操作性が良いかわりに剛性にやや不安が残るローターか。重くて剛性は高いが、操作性には難があるローターか。
ダイワが追い求めてきたのは、いずれでもありません。「軽くて強い」、という二律背反の実現です。
そのひとつの結実が、エアドライブローターです。独自の理論により、回転体として理想的な球体形状を導き出し、さらに高精度の剛性解析により、剛性を維持したまま、大幅な軽量化に成功しました。
その機能性は、外観からもひと目で感じ取れるでしょう。駄肉のない洗練されたフォルム。回転軸から両アームへと、ナチュラルで流麗な円弧を描くアーチデザイン。ハンドルをゆっくり回していただければ、エアドライブローターがもたらすものが、お分かりいただけることでしょう。静かに滑り出し、どこまでもスムーズに、上質な回転をその手に伝え続けてくれるはずです。
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