LURE

STEEZPROP

“でかバス仕様”はそのままに
全日本スペックの70mmが登場!

DAIWAの回転I字系にはシルエットが似た二つのシリーズがある。
「ガストネード」と、この「STEEZプロップ」だ。
使い分けはシンプルで、細身のガストネードは「数釣り用」、太身のSTEEZプロップは「でかバス用」。もちろんガストネードでもビッグバスがキャッチされている。STEEZプロップでイレグイを体験したアングラーもいる。しかし全体の傾向としては前述のようになる。
キーは「ボディのボリューム」だ。参考までに近いサイズで重量を比べてみよう。STEEZプロップ85S→13.8g/ガストネード88S→8.5g。全長はガストネードのほうが3mm長いが、ウエイトはSTEEZプロップのほうが60%も重い。面白いのは、ガストネードには110S(16.3g)もラインナップされているが、それと比べてもSTEEZプロップ85Sのほうがでかバスに有効で、数釣りではガストネード110Sに分があるということ。それもそのはずSTEEZプロップ85は、シンキング・ダブルプロップの有効性を見出して世界に発信した第一人者・長谷川耕司が、10lb.オーバーも想定して「琵琶湖のでかバス用」に開発したルアーだからだ。
STEEZプロップの発売からもうすぐ2年になる。この間、長谷川には、琵琶湖以外の釣り場でもSTEEZプロップ85を使う機会が何度もあった。そのたびに実感したのは「85は、どの釣り場でもでかバスに有効」ということ。しかし「琵琶湖以外では、食ってくる魚のサイズを選びすぎるきらいがある」とも感じていた。「“でかバス仕様”はそのままに、全日本スペックとしてどこまでボリュームダウンできるか」。これがダウンサイジングモデルの開発方針となった。
STEEZプロップの太くて短いシルエットは合理性の塊だ。ボリューミーなシルエットでビッグバスにアピールする。容積を稼いでヘビーデューティなプロップやフックを搭載する。重量を増して少しでもヘビーなタックルを組めるようにする。ルアーの水中での安定性を高め、多少の荒天下でも「高速回転するプロップとブレずに直進するボディ」を可能とする。ダウンサイジングモデルでは「琵琶湖以外」を想定したとはいえ、相手は各地のでかバスだ。フックの下限は#6を譲れない。「85」のシルエットを踏襲しつつ着地したサイズは「70」になった。ガストネードにもちょうど同じサイズがある。二つを使い分けることで、STEEZプロップ70のでかバスへの効果を感じてほしい。

STEEZSNAPPYFROGJr

Don't stop reeling & twitching.
ジュニアの出番は“6月の野池”から!?

この「Jr.」と、これよりも一回り大きいスナッピーフロッグ(2021年発売)は、形はそっくりでどちらも浮力はごくごく弱い。操作するとダイブして、水面下で誘うタイプなのも共通だ。ただし、操作方法とアクションはまるで違う。
オリジナルのスナッピーフロッグは、水面直下での移動距離を抑えた首振りアクションが得意だ。ねらったスポットでじっくり動かし、時にふわ〜っとサスペンドさせて、バスを誘い出して食わせるイメージで使う。それに対して「Jr.」は、ロッドをシェイクしながら、リールを一定の速度で巻いて使う。ボイル目がけてキャストしたペンシルベイトを、ノンストップかつ高速でドッグウォークするのと似ている。
内山幸也「初夏にヒシモが水面を厚く覆う前とか、水面まで伸びていたウイードの丈が低くなり始める秋とか、バスがカバーに入っていそうだけれど、ねらいが絞りきれないときってありますよね。表層をスピーディにチェックしたいけれど、トレブルフックが付いたプラグだと、ダイブしたときにカバーに引っ掛かっちゃう、とか。そういうときに“Jr.”を使ってほしいですネ。ヒシモが生える野池なら6月くらいから活躍しますヨ。ウイードレイクなら6〜11月に出番があって、秋の表層でウイードと小魚がリンクしたら、もう“Jr.”だけ持って釣り行っちゃってください!」
スナッピーフロッグJr.を思いどおりにアクションさせるには、タックルセレクトが大事で、シェイク&リトリーブに慣れも必要となる。ラインはPE1〜2号、リールは2500〜3000番がおすすめで、XHギアならハンドルをせかせか回さずに済む。ロッドはシャープすぎるモノよりも、ある程度勝手にティップが振れてくれるロッドのほうがこの釣りには向いている。
内山「シェイク&リトリーブのコツは“左右にキレイに首を振らなくてもOK!”ってことです。ロッドワークに気を取られすぎずに、まずは“一定の速度でリーリングする”ことを優先してくださいネ。ガイドで小学生の子に試してもらったら、速いただ巻きで釣ってましたヨ」

STEEZSTIRRINGTWIN

このカタチで高比重――
“釣れる保証書付き”でもおかしくない

三宅貴浩監修のスターリングシリーズ第2弾は、ノーシンカーリグでの使用を強く意識して開発した高比重ソフトベイトだ。
三宅「さまざまなリグ、ジグやチャター系のトレーラーにも対応しますが、まずはノーシンカーで使っていただきたいです。順刺し①でツイン“テール”になるようにセットしてもイイですし、その逆刺し②でバックスライドとしても使えます。フリーリグとも好相性です」
スターリングツインの単体重量は約14g。使用時は#3/0か#4/0のワイドゲイプフックをセットするので14gほどの重さになる。これだけのウエイトがあれば、ノーシンカーでも遠投が可能だ。ライトカバーならスルスル入ってくれる。テストではディープでの実績も上々だった。
三宅「私がガイドを営んでいるビッグレイクには“この時期にノーシンカーで釣れないソフトベイトは使い物にならない”とシビアに判断されるタイミングがあります。例年6月くらいで、バスの状態としてはポストスポーン(産卵直後)。使い方は“放置”が基本なのですが、これで釣れるソフトベイトは“高比重”であることと“フォール中に動きすぎない。けれど水を掴んで絶妙に動いている”という共通点があります。プロガイドである自分がノーシンカーを想定したソフトベイトを監修するなら、この時期は絶対に釣れなければいけません。“釣れるだろう”ではなく、実際によく釣れることを実証してからDAIWAに最終的なGOサインを出しました」
スターリングツインの絶妙なアクションは、近年のバタバタ、ブルブルとよく動くソフトベイトに比べると、アングラーには物足なく見えるかもしれない。では、肝心なバスの反応はどうかというと、そうした“濃い味付け”に対して、確実に冷めてきている。
三宅「もっと明確にアクションするほうがイイかな、とも思いました。このアームの形状ですから“動く”ようにするのは簡単なので。けれど最終的には、当たり前ですが“釣れる”ほうを優先しました。バスの保証付きです」