スピニングリールの強さとはなんだろう?
「強いギアじゃないか」
「がっしりした素材のボディだろう」
まさにそうだと思う。
ただ、誤解を恐れずにいうと、それらは、スピニングリールの誕生時から本質的には変わらない、いわば「深化」だ。古い設計図のまま、パーツだけが最新の素材とテクノロジーに置き換わっていくようなものだ。
歩んできた「深化」は誇りだ。だが、ダイワのスピニングリールは、「進化」の道へ踏み出そうと思う。
モノコックボディで。
モノコックボディとは、今後のダイワスピニングリールの機軸となるであろう、新しいボディ構造のことである。
従来のスピニングリールにおいては、2つの部品によって構成されているボディを、モノコックボディはひとつなぎ、一体成型で作り上げた。
パーツが2つであれば、負荷が掛かると、目には見えないレベルでたわんで、ギアのかみ合わせに悪影響を及ぼす。いくら強いギアを内蔵しても、実力を十分に発揮できるとはいいがたいのだ。
一方のモノコックボディは、ボディがひとつなのだから、たわみにくい。がっしりとしたボディに守られながら、ギアはその中で滑らかに作動し続けるというわけだ。
今まで積み上げてきた「深化」の歴史を活かすための「進化」。その融合がモノコックボディなのである。
【モノコックボディ(19セルテート)の展開図】
内部構造は、ご覧の通りシンプルで、必要なものを、無駄なく収納。それにより、デザインもコンパクトで洗練されたものに仕上げた。軽さ、タフさ、スタイリング、いずれも満たすのがモノコックボディ
ボディサイズギリギリの大口径ギアを格納可能
ドライブギアは、クラス最大級。ハイパワーな大口径サイズを、ボディに接触しそうなギリギリのクリアランスで格納している。高精度、高剛性のモノコックボディだからこそできる芸当