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未来を拓く源流新時代の幕開け ~全国源流の郷協議会~
全国各地の河川の最上流に位置する自治体が結集し、平成17年11月に「全国源流の郷協議会」が発足しました。 日本の源流域は、国土保全や環境保全の最前線に位置しており、河川の流域だけでなく、我が国にとっても非常に重要な地域となっています。 会員一同その責任を自覚し、源流域の環境などを保全に務めておりますが、源流の恵を共有する流域の皆さんと一緒に活動していくことが必要です。 当協議会では、源流地域の重要性を多くの方々に理解していただき、源流域が存続していけるよう源流基本法の制定などを提案し、その実現に取り組んでおります。
住民が誇らしげに「川は命の次に大事」と語る町(宮川)
やっぱり雨。日本有数の多雨地帯との出会い
「弁当忘れても傘忘れるな」と言われる場所が日本にある。三重県と奈良県の2県に広がる大台ケ原だ。海岸から近いため、1400〜1600mの急峻な山々の斜面に海からの湿った風が吹き上げられ、大量の雨を降らすためだ。2018年の1年間の降水量は4168.5ミリ。東京の平年値の1528.8ミリと比べると、その多さが分かるだろう。  雨の大台ケ原で生み出され、伊勢湾へと注ぐのが宮川だ。宮川最上流の渓谷・大杉谷は、吉野熊野国立公園の一角を成している。  源流探検部を名乗っている以上は、日本を代表する峡谷をぜひ見ておかなければ・・・。自然と人間が共に生きる源流の町・大台町を訪ねた。  奄美諸島が梅雨入りした5月の半ば。初めて訪れた大台町は、雨が降っていた。前日まではずっと晴れていたという。雨の多い場所らしい景色に出迎えられ、この土地に歓迎されているような気がする。  大台町に入ると、宮川はすぐに現れた。東西に細長い大台町は、どこに行っても中心に宮川がある。たっぷりと水をたたえた川は、青に山の若葉の色をブレンドしたような色をしている。しかし、少し走ると広い川原を明るい翡翠色の水が流れる川へと表情を変えた。  クルクルと表情が変わる川の上流へ走っていくと、20年前に廃校となった旧大杉小学校が見えてきた。建物には明かりが灯り、入り口には「大杉谷自然学校」の看板がかかる。ここは、自然体験プログラムなどを提供しているNPO法人・大杉谷自然学校の拠点なのだ。  大杉谷自然学校の校長を務める大西かおりさんは、宮川の魅力をこう話す。 「宮川には、たくさんの支流から水が集まっています。国土交通省の水質調査で何度も『水質が最も良好な河川』に選ばれているんですよ。中でも源流部の大杉谷は、直線距離8.4kmという短い川の流れながら標高差が1,400mもあります。そのため、暖温帯から亜寒帯までの森林が垂直分布しており、いろいろな動植物の生態を見ることができます」  この町で生まれ育った大西さんにとって、宮川は一番の遊び場だったという。 「町外からいらした方は、すごくきれいな川だと言ってくださるのですが、私が子供の頃はもっと透明度が高かったんです。水が透明すぎて宙に浮いている感覚になるほどでした」
NPO法人・大杉谷自然学校校長の大西かおりさん。大杉谷を舞台に、町内外に向けてさまざまな自然プログラムを提供している。
大杉谷の登山道の入口から見下ろした宮川。切り込んだ峡谷を流れるエメラルドの水はどこまでも美しい。
「自然はすごい仕事してったわっ」の言葉の重み
 そんな宮川は、地元の人にとっては生活の場でもあったという。 「高度経済成長期までは、特に川が暮らしの真ん中にありました。山から伐り出した木材を川で運んだり、魚を獲ったり・・・。宮川では『しゃくり』という伝統漁法があるんです」  『しゃくり』とは、水眼(スイガン)という木で作った箱メガネと、一本針をつけた竹竿を使って魚を引っかけて獲る漁法。実物を見せながら、大西さんが「水眼の特徴、わかりますか?」と、尋ねられる。  しばらく考えたものの、我々には分からない。 「実はこれ、箱の下の板を口でくわえて使うんです。ここに歯型があるでしょう(?)。 板を噛み抜かないよう、下板は二枚重ねなんです。昔は、一夏で噛み抜いてしまうほど、川に行っていたと聞いています。こうした伝統漁法の調査をしている時、地元の年配の方が『川は命の次に大事』とおっしゃったんです。それは、単に川が『飯のタネ』だからではなく、自分は自然の一部だという実感があるからなのでしょうね」  しかし、宮川は、その流れが深い谷を作るほどのエネルギーを持つ川だ。  川は時に災害ももたらす。 「町内でワサビ田とアマゴの養殖を手がけている方がいらっしゃるんですが、災害時にはワサビ田もアマゴの養殖場も土砂で埋まってしまったんです。2年かかっても取りきれないほどの土砂でした。すると、その方は『いやあ~、自然はすごい仕事してったわっ』とおっしゃったんです。いつも自然を見ているからこその畏敬の念がこもった言葉だと感じました」  そして、そうした災害も、また一つの自然現象であり、自然のサイクルでもある。 「私たちはこの地域の魚類調査も行なっているのですが、災害後に個体数がV字回復した魚もいました。災害後は川の中に浮石や隙間ができるので、魚にとって棲みやすくなるのでしょうね」  災害は、人々の暮らしに大きな影響を与える。だからこそ、災害から人の生命や財産を守らなければならない。ここに生きる人々は、山や川とともに生きる中で、様々な災害に直面し、そして人間もまた自然の一部であることを実感してきたのだろう。 「しかし、昔に比べて人間と自然の距離が離れてきているように感じます。私が子供の頃は『アユしゃくり』の解禁日になると、男子はみんな家の人と川に漁に行っていました。ですから、みんな『しゃくり』ができましたが、最近の調査では今の小学生のほとんどが『しゃくり』を知らないということがわかったんです」  そこで、宮川小学校では総合学習として『しゃくり』や『林業』を体験するのだという。そのコーディネートを担っているのが、大西さんたち大杉谷自然学校だ。 「地域の仕事を体験することはとても大切ですね。昔の暮らしや地域の成り立ちを再認識できますし、地域を愛する心にもつながるでしょう。それと同時に、町内外のお子さんにも、川で遊ぶ楽しさをこれからも伝えていきたいですね」
町内の小学校では総合学習の時間にアユの伝統漁法『しゃくり』を体験している。
町内の小学生は町に関わりの深い林業も体験する。大杉谷自然学校では、これらの体験授業をコーディネートしている。
「伊勢神宮へ続く川」を流域が手を組み守る
 大台町の大森正信町長も宮川を遊び場として育った一人だ。大人になってからもアユ釣りに魅せられ、北は秋田から南は九州まで全国の河川を回ってきた。 「日本各地にきれいな川はありますが、宮川のように上流から下流まで平均的にきれいな川は珍しいのではないでしょうか。昔は、伊勢神宮に奉納する木を旧宮川村(現:大台町)の山から伐り出し、宮川に流していました。下流に伊勢神宮があるため、歴代の宮川村長や大台町長は、きれいな水を下流に送ろうと考えてきたのです」  こうした美しい宮川を支えているのが、町の総面積の93%を占める森林だ。 「そのため、この地域は林業によって支えられてきました。昔は95%くらいの人が林業に関わっていたのではないでしょうか。昔は建築用の足場や養殖筏など、材木の需要がかなりあったんです。戦後間もない頃は、足場1本切り出せば、人足1人分の日当になったとも言われていました。しかし、新建材の登場などもあって、この10〜15年で需要が減り、山の手入れをする人が減っています」  その一方で滝頭不動滝のように、地元の人々が滝のそばに不動尊を祀りして、周辺の森林を手入れし続けている地域もある。
大台町の大森正信町長。アユ釣りが趣味で、過去には大会で優勝したほどの腕前を持つ。
宮川の支流、薗川の滝頭不動滝。近くには不動尊が祀られ、周辺の森林とともに薗区の人々によって管理されている。
 そんな中、流域の市や町が一体となって自然を守る動きもあるという。 「平成12年 (2000年)に発足した『宮川流域ルネッサンス協議会』では、流域の市町村や住民、企業が協働し、宮川の自然や文化を守ることで地域活性化を図っています。その取り組みのひとつが、大台町の森林への植樹です。大台町民が育てた苗木を、大台町苗木生産協議会を通じて購入してもらい、民有林に植樹してもらっています。その際、植樹した方の名前を書いた札を苗木に添えているんですよ。ご自分が植えた木がどのように育っているか、見に来ていただけたら嬉しいですね」  森林が93%を占める町だからこそ、山や川を守らなければという危機感は強い。 「平成16年(2004年)には台風21号による土砂災害があり、大きな被害が出ました。近年ではシカによる食害もあります。だからこそ、大台町では山を守り、そして川を守っていきたいと考えています。宮川の上流域と大杉谷の間にダムがありますが、町では宮川の流量回復を県に求めています。宮川はV字に深く切り込まれたような川なので、ある程度なら水量を増やしても大丈夫なんです。水量を増やすことで様々な生物が増えますし、それが川や山を健康にし、それが災害への備えにもつながるはず・・・です」  「道の駅奥伊勢おおだい」の隣には2020年秋(予定)、マリオットホテルがオープンするという。  世界最大のホテルチェーンのオープンを機に、この地を訪れる観光客はさらに増えるはずだろう。  この地の自然の魅力を多くの人に知ってもらうこと。  それもまた、源流域を守ることにつながる重要な取り組みとなることだろう。
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